有名な涸沢へ紅葉を見に行きました。徳沢にてテント2泊で、2日目に涸沢を巡ってきました。私にとって初めての北アルプスです。
紅葉は見頃を迎えていましたが、最盛期は数日後かもしれません。
それにしてもなんというハイカーの多さでしょう。ツアー客が多いのにも驚きました。中高年ハイカーであふれていました。
テント2泊で、上高地から徳沢の間は重いザックを背負って歩きました。重量は約19Kg。私にはかなり堪えました。それでも今回は水は現地調達できるのでその分軽い筈なのですが。
KRさんとの二人旅です。
ルート数値
28日 距離 6.5Km 累積標高 +130m, -90m 所要時間 1時間40分(休憩込)
29日 距離 17.1Km 累積標高 +1,250m,-1,250m 所要時間 9時間20分(休憩込)
30日 距離 8.2Km 累積標高 +120m, -160m 所要時間 3時間05分(休憩込)
行程
28日 上高地バスターミナル 12:30 – 13:20 明神 – 14:10 徳沢
29日 徳沢 5:50 – 6:40 横尾 7:00 – 8:00 本谷橋 – 9:25 涸沢 10:35 – 11:50 屏風のコル 12:05 – 13:55 中島新道分岐 14:10 – 14:55 新村橋東 – 15:10 徳沢
30日 徳沢 7:55 – 8:35 明神 8:45 – 9:00 明神池 9:30 – 10:35 河童橋 10:55 – 11:00 上高地バスターミナル
経過
(28日)
小山を5:45頃に出て、沢渡に着いたのは10時頃でした。バスターミナル前の梓駐車場に駐めました。梓Pは上はほぼ満車状態でしたが、下は数台しか駐まっていませんでした。小雨の中準備。後で分かったのですが、地下通路に荷物を下ろして準備すれば濡れずに済んだようです。初めてなので要領を得ません。
10:40頃のバスに乗りました。乗客は10人程度。
上高地までは約30分。結構、遠く感じました。
バスターミナルで食事。待たずに座れました。とんかつ定食。味は太鼓判は押せません。食べているときに外を見ると霧雨が降っていました。念のために雨具の上だけを着用し、ザックカバーを付けて歩き始めましたが、歩いているときには雨に降られませんでした。歩きやすい遊歩道を進みます。
梓川の左岸の遊歩道を進みます。KRさんは快調です。写真を撮っているうちに空いた間隔をなかなか縮められません。ザックの重さが肩に堪えてきました。
徳沢に到着。ここでテント泊です。二人で2泊で2800円。トイレに近い南側に設営することにしました。芝生の上なので、ペグは足で踏めば差せました。
テントは二人用ですが、狭いので、ザックはツェルトで包んで、外に置きました。
夕食はテントの外。豚鍋です。味付けは面倒なのでうどんつゆの素で済ませました。ビールを飲みながら鍋をつまんで、締めはうどん。18時には片付けを終えて就寝。私はいつものようにウォークマンで落語を聴きながらうつらうつら。20時頃にトイレに行って、睡眠導入剤を飲みました。2時過ぎに目覚めます。大体、5時間ぐらいで一度目覚めてしまいます。その後は、落語を聴きながら、半分起きて、半分寝ている状態で朝を迎えます。
(29日)
廻りでは3時頃から動きがでてきました。4時頃にはかなりの動きになったので、起き出しました。朝食はフリーズドライ食品です。お湯で3分で食べられます。軽くて味は悪くは無い(美味しいとはいえませんが)ので重宝するのですが、値段が高いのが欠点です。
5:30頃には明るくなりました。今日は涸沢を周回してまた徳沢に戻るのでテントはそのままです。
すぐ、新村橋に到着。午後にはこの橋を渡って戻ることになります。
徳沢から約50分で横尾に到着。今日は昨日と同じザックですが、中はスカスカで、快調に歩くことができます。
谷奥に北穂高岳が見えました。この後、頂上は雲に覆われてしまいます。
本谷橋からは何カ所か落石注意の場所を通過します。歩道は整備されているのですが、左上を見ると「大丈夫かいな」と心配になるような岩があります。
この辺りからは、前日涸沢に宿泊した登山者が下りてきます。歩道は幅のある場所が多いので大抵は交差に問題は無いのですが、立ち止まらなくてはならない場所もあります。
岩の多い歩道。
標高が高くなると、紅葉が始まっていました。落石注意場所をトラバース。
まだ、緑の葉がかなりありますが、確実に紅葉は始まっています。
常念方向。常念岳は右に隠れていますが、東天井岳が正面です。東方向は青空なのですが。
ヒュッテの裏に廻ると吊り尾根が見えました。奥穂高岳は雲に隠れています。
徳沢への戻りにはパノラマ新道を使います。
入口には注意書きがありました。
新道からは涸沢のビューポイントがたくさんあります。いいポイントには陣取っているカメラマンもいます。山頂の雲はとれそうに無いのですが、日が差すのを待っているようです。もちろん、私たちは待っていられません。
穂高小屋が見えました。ザイテングラートへのトラバースが怖そうです。
小尾根を越えます。ホールドがしっかりしているので怖さはありません。
高所恐怖症の私にとって天敵の小橋。通過後に振り返って。落ちたら…
北尾根に出ました。しばらく尾根に沿って屏風のコルまで進みます。右側は崩れています。ちなみに、有名な前穂高北尾根はこの後ろ側です。
屏風の耳方面。登山者が見えました。随分、たくさん上っています。
屏風のコル付近からの涸沢カール。左側の斜面は東尾根八峰(2631m地点)の斜面です。
屏風のコル。大勢の登山者が休んでいたのに驚きました。徳沢から上ってきたツアーグループだそうです。
ツアー客の方に「富士山が見えているよ」と教えて貰いました。写真ではよく分かりませんが、確かに見えていました。写真の真ん中辺りです。
ツアーグループは屏風の耳へ登って行きました。私たちもその予定だったのですが、風が出てきたので耳への往復を止めました。
徳沢へ下ります。
岩だらけの沢をトラバース。ルートを間違えないようにロープが張られています。水は見えません。この沢を渡って休憩。
この谷を上ると奥又白池に行けるそうですが、難コースらしいです。
この分岐で左に下らなくてはならないのですが、踏跡に誘導されて直進してしまいました。数分で踏跡は消えますが、その周辺には乱れた踏跡がたくさん残っていました。私たちと同様に、あちこちと踏跡を探した先人がいたようです。進路不明になったので、分岐まで戻りました。その間約15分のロス。
分岐からは小さな沢状になった場所を下るようです。ペンキの○印が薄く見えました。
きれいな林道にでました。「治山運搬路」のようです。その林道を歩いていると、奥又白池に行ってきたというおじさんに会いました。少し様子を聴きましたが、我々には近づけないルートのようです。おじさんは明日は「ひょうたん池」に行くとか。我々とはレベルが違うおじさんです。
新村橋西側。
徳沢へ戻ってきました。まず、ビールとアイスクリームで無事の帰還を祝いました。
テントが増えていました。そして、夕方にかけてどんどん数が増えてきました。
2日目の夕食はカレーライス。もちろん、レトルトのご飯とカレーです。
暗くなっても大騒ぎしているグループがいましたが、疲れがあったのでしょう。ぐっすり眠ることができました。
(30日)
ゆっくりと6時頃に起きました。もちろん、4時頃から目覚めていました。早朝からテントを片付けて出かけるグループ。明神方面から上ってくるグループがたくさんいて、寝ていられないほど賑やかでした。
起きると、快晴です。トイレには20人ほどたむろしています。
計画では朝食に雑炊をつくる予定だったのですが、中止して行動食の残りで済ませました。
テントは、朝露で濡れています。乾くまで待てないのでタオルで軽く拭いて片付けました。食料が減ったので軽くなる筈なのですが、ザックの重さは変わらないように思いました。
出発時の徳沢。
徳本峠への分岐近くでみた明神岳。徳沢から見た姿とは違って見えます。
明神池へ進みます。明神池は穂高神社の神域なのだそうです。菊の御紋です。
小屋を見させていただくと、囲炉裏の部屋にはウェストン卿から貰ったという有名なピッケルが壁に掛けられていました。
その後、数分で上高地バスセンターに到着。沢渡まで戻ると、今朝は大勢の登山者にごった返したという乗り場も閑散としていました
帰りは竜島温泉せせらぎの湯で汗を流しました。肌に優しそうないい湯でした。
今回の涸沢が私にとって最初の北アルプスでした。すばらしい紅葉が見られたのには感激しましたが、登山者が多いのには閉口しました。人混みが苦手な私には向かない山域なのかもしれません。次回の北アルプスはもう少し静かな場所を選びたいと思います。
ところで、今回はテント泊で重いザックに悩まされましたが、帰宅後、調べるとザックが体にフィットしていなかったようです。下山して二日が経ちましたが、足の疲れは無くなりましたが、肩の痛みは残っています。次回のテント泊までにザックを調整しておきたいと思います。