大清水から尾瀬沼を周回しました。大清水から入るのは初めてです。梅雨の雨間を狙っての歩きですが、見事雨に降られること無く済みました。花は最盛期とは言えませんがそれなりに楽しむ事ができました。
KRさんとの2人旅です。
朝からずっと隠れていた燧ヶ岳ですが、昼前にやっと出てくれました。
ルート数値
距離 22.1Km 累積標高 +1,050m,-1,050m 所要時間 9時間(休憩込。コースタイム8:20)
行程
大清水P4:55 – 5:51一ノ瀬5:55 – 6:25石清水6:30 – 7:02三平峠7:05 – 7:20三平下7:30 -南岸分岐7:57 – 8:14大清水平8:35 – 南岸分岐8:51 – 9:45沼尻10:03 – 10:52大江湿原11:12 – 11:17ビジターセンター11:30 – 11:51三平下11:56 – 三平峠12:12 – 12:35岩清水12:40 – 一ノ瀬13:05 – 13:55大清水P
ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
黒色が今回歩いたコース
経過
花の写真はこちらのページにまとめました。
今回は行動時間が10時間ぐらいになりそうなので、前夜の内に大清水に入ることにしました。大清水は初めてですが、小山から日光自動車道経由で約3時間。宇都宮で渋滞に巻き込まれることはなかったのですが、夜食を買うためにスーパーマーケットに立ち寄りました。
大清水では一番奥の駐車場に入りました。広い駐車場に4台しか駐まっていません。駐車料金を支払う売店は既に閉まっていました。今回は車中泊。今乗っている車では単独でしか車中泊した事がありませんでしたが、なんとか2人でも寝ることができました。ただ、天井が低くてビールが飲みづらいのが難点です。
翌朝は4時に起きて、5時には歩き始めました。
広い駐車場。
丁度、5時発の一ノ瀬行きの乗合タクシーが出るところでした。何人か乗っているようです。私たちは林道を歩いて奥に進みました。
すぐ、「大清水登山口」の標識があります。右が奥鬼怒林道への入口で、左が一ノ瀬方面です。
KRさんは随分と快調でした。道端の花を撮っている内に随分と離されました。
一ノ瀬に到着。林道は砂利が小粒でしっかりと固められているので歩きやすかった。少し休んで水分補給しました。
立派な三平橋を渡ると山道に突入します。片品川に沿って歩きやすい山道を進みます。
ジグザグに付けられた急な山道を登ると、やがて、傾斜は緩やかになりました。
三平下に到着。山小屋と休憩所があります。その前のベンチで休憩。湖畔に向かいましたが、燧ヶ岳は霧に隠れています。
休憩後、大清水平へ向かいます。前回訪れた時、尾瀬沼西岸は木道が壊れている箇所が多かったのですが、少しずつ改修されているようです。今回は歩行が難しい場所はありませんでした。
少し登ると、傾斜が緩やかになります。そうなると途端に登山道が分かりづらくなりました。ピンクテープがしっかり付けられているので迷うことはありません。
大きな花がないので目立ちませんが、小さい花はたくさん咲いていました。一番多いのはタテヤマリンドウでしょうか。その他に、モウセンゴケ、ツマトリソウ、ワタスゲ、コバイケイソウなどが見られました。ミズバショウは花の見頃を終えていました。
南岸分岐に戻って、沼尻へ向かいました。
大きなナメクジ。木道に居たら踏まれてしまいそうです。ダイセンヤマナメクジという名前だそうです。
小沼に到着。小沼でも大清水平で見た花を見ることができました。それ以外にもヒメシャクナゲなども咲き始めていました。
ところで、この橋の下の流れは左に流れていました。帰宅後、調べると私が間違って覚えていることに気付きました。私は尾瀬沼から尾瀬ヶ原を歩いたことが無いので、なんとなく尾瀬ヶ原の方が標高が高いと思い込んでいました。でも、本当は尾瀬沼の方が240mも標高が高く、片品川水系では無く只見川水系だったんですね。以前、湖畔にある山小屋の排水は片品川に流していると聞いていたので逆に思い込んでいました。たしかに、地形図をよく見ると、三平峠が分水嶺になっていました。無理矢理排水トンネルを作って片品川に排水を流していたんですね。
以前、沼尻を訪れたときは、休憩所は焼失したとかでその跡しか残っていませんでしたが、再建されたようです。大勢のハイカーが休んでいました。とても賑やかです。良く聞くと、日本語ではありません。韓国語と中国語のようです。私たちは脇のベンチで休むことにしました。
やがて、韓国のグループは尾瀬ヶ原方面に、中国のグループはビジターセンター方面に進んでいきました。休憩所は急に静かになりました。
大江湿原へ向かいました。
ナデッ窪分岐。こちらから燧ヶ岳へはかなりの急登だと聞いていますが、一度、挑戦したいと思っています。
大江湿原に到着。途中で中国グループを追い越すことになるのではないかと心配していたのですが、心配無用。すでに先の長蔵小屋方向から元気な声が聞こえてきました。皆さん、健脚のようです。
大江湿原はまだニッコウキスゲの時期を迎えていませんでした。そのツボミはまだまだ小さいものでした。
すると、右奥の笹藪で声がするではありませんか。こんな場所でバリエーション登山をするとは随分と豪胆な人だなあと見ていると、木道にいる女性と大声で話しています。それを聞くと、鹿が湿原に迷い混んだのでそれを追い出そうとしているようです。湿原はネットで囲まれていますが、どこからか侵入したようです。
レンゲツツジを見ていると、後方に燧ヶ岳が見えてきました。本日初めてのご対面です。
長蔵小屋方向に進むと展望台で中国人グループがまだ休んでいました。
しかし、「すみません」と言いながら進むと場所を空けてくれました。
展望台から燧ヶ岳。これにキスゲの花がでてくるともっと良い景色になるのですが。
休憩所でトイレ休憩をして三平下へ向かいました。
その途中での燧ヶ岳。
なぜか、中国人グループは三平下へ来ていました。一体どこへ下山するのでしょうか。
私たちは少し休んでから、大清水へ下りました。
途中、石清水で休んでいると、軽装の中年夫婦が登ってきました。これから尾瀬沼へ行って戻ってくるとの事ですが、女性はすでにかなり疲れています。到底、明るい内に下山できるとは思えませんでした。ここで折り返した方がいいですよと伝えると納得したようでした。沼山峠から入るのでしたら軽装でも大丈夫かも知れませんが、大清水では無理でしょう。少なくとももっと早く行動しなくては。
一ノ瀬に着くとタクシーが待っていました。三平下ではタクシーを使おうという話がまとまっていたのですが、一ノ瀬まで下ってくると、KRさんも私も足は快調でした。歩いて行くことにしました。
一ノ瀬からは旧道を使いました。会津沼田街道というらしいです。
たしかに、道幅は山道としては広くなっていて、昔の街道の名残なのかも知れません。
木橋を渡って林道と合流した地点です。旧道を1.2Km歩いたようです。
その先でまた街道に入る標識があったのですが、私たちは林道を進むことにしました。
街道は、雨の多い時期にはおすすめできません。
駐車場に戻ると、駐車料金の請求書がワイパーに挟んでありました。駐車料金500円也。看板には「500円/暦日」と書いてありました。1日500円のようです。ただ、夜に入った場合は翌朝入ったのと同じ扱いになるようです。
無事下山しました。今回は久しぶりに20Km越の山歩きでした。湖岸に高低差がなかったので疲れが溜まらなかったようです。でも無事歩けて満足の山歩きとなりました。予定時刻より1時間以上早く下山できました。足の調子が良かった事だけで無く、花が最盛期で無かったこともその理由でしょう。
ただ、もう大清水から尾瀬に入ることは無いでしょうね、きっと。もう少し楽なコースで入りたいと思います。
ぷらり館で汗を流して帰路につきました。途中、何度か休みながら、18:30頃小山に着きました。