昨年天気が悪くて登頂を諦めた羅臼岳へリトライしました。山頂部の岩場は予想以上でしたが無事登りきることができました。途中、花をたくさん見ることができました。休憩を多くとりましたが11時間を越す長丁場は大いに疲れましたが、無事下山した時の達成感は久しぶりのものでした。総勢7人の山歩きです。
ルート数値
距離15.2Km 累積標高 +1,610m -1,610m 山行時間11時間35分(休憩含む)
行程
木下小屋4:45 – オホーツク展望5:35 – 6:38弥三吉水6:50 – 8:00銀冷水8:15 – 大沢入口8:35 – 9:25羅臼平9:40 – 羅臼温泉分岐10:05 – 11:00羅臼岳山頂11:30 – 羅臼温泉分岐12:13 – 12:30羅臼平12:35 -(休憩10分)- 大沢入口13:17 – 13:30銀冷水13:45 – 14:48弥三吉水14:58 – オホーツク展望15:43 – 16:20木下小屋
ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
略
経過
夏の北海道山行は3年連続です。今回はSKさんの日本百名山達成のため羅臼岳必須で計画されたものです。車2台で7人が参加しました。
6/28日
小山発組は3人で、私が他の2人の家を廻ってから小山を出発。関越道経由で新潟のフェリーターミナルを目指しました。途中、何度か休憩しました。宇都宮・磐越道経由組より早く集合場所に着く予定だったのですが、休憩をしすぎたようで、港近くのコンビニには10分程遅れて到着しました。新潟港から小樽までは快適な船旅でした。海も穏やかで、昨年よりは眠ることができました。
6/29日
早朝小樽港に到着。コンビニで食料を買ってから自動車道に乗りました。札幌経由で旭川を過ぎ、比布町で一旦一般道に下りて給油。ガソリン単価が安いのに驚きました。再度自動車道に乗って奥白滝IC近くの「道の駅しらたき」で休憩。美味しいコロッケを頬張る。ここで、昼食は昨年寄った網走の回転寿司店に行くことに決定しました。お昼過ぎにその寿司店に入りました。人気店で少し待って昼食を済ませることができました。その後、小清水町の原生花園でたくさんの花を見て、ラッキーなことに列車の通過に遭遇することができました。その後、斜里町のスーパーマーケットで食料を買い込みましたが、店の選択を間違えたようです。知床に入ってオシンコシンの滝を見学しました。
本日と明日の宿泊地である国設知床野営場です。バンガローを2棟借りています。私達3人が泊った棟です。
中はベッドが上下で4人分。その前に2畳半ぐらいの畳があり、そこで食事をしました。
風呂はそこから車で1分の夕陽台の湯です。泉質が良く良い風呂でした。バンガローのすぐ先には夕陽展望台があります。写真は30日に撮りました。
知床とは言え最近は随分と暑くなりました。小さな窓を開けていたのですが暑くて寝袋は腹の上に乗せているだけでした。
6/30日
朝3時前に起きて、朝食を済ませて、4時前に野営場を出発しました。岩尾別温泉ホテル地の涯の前の舗装されていない場所が登山者用駐車場だということです。丁度、2台分の空がありましたので駐車できましたが、その後の人は手前の路肩に駐めることになります。
登山者用トイレが2棟ありました。
準備を済ませてさあ出発です。数分で木下小屋に到着。昨年はここに泊ったのですが、今年は人数も増えたので野営場にしました。
少し登ると河岸段丘の上にでました。木の祠がありました。登山の無事を祈願しました。そこからはジグザグに尾根へと登って行きます。
登山者のカウンターがありました。
ハンショウズルの実。現地では何だろうと思いましたが帰宅後調べました。
これは何でしょう。現地ではツルアリドオシかと思っていたのですが、違うようです。
かすかに羅臼の山頂らしき姿が見えました。標高650m辺りです。
そこは地形図では岩場になっています。登っていてそういう意識はありませんでしたが。
ハタザオの仲間のようです。
登山道には横になった木や枝が張り出しています。気を付けないと頭を打ち付けることになります。
私は、昨年の斜里岳で頭上注意が頻発することを経験していたので、多分羅臼も同様だろうと、ヘルメットを着用していました。お陰様で頭は保護できました。
ゴゼンタチバナ
弥三吉水は写真を撮り忘れましたが、冷たい水がたくさん流れていました。ほんの少し上で湧いているので浄水する必要はないだろうと解釈してそのままがぶ飲みしました。
極楽平。この辺りはヒグマと遭遇することが多いそうです。ただ、歩きやすい道が続くのでうれしくなります。
でも、男小用は裏で済ませるようです。私も携帯トイレは持っていましたが、裏に廻って済ませました。多分、そうしないと行列ができてしまうのでしょう。今回は私達のグループだけでしたが。
銀冷水は沢水です。念のために浄水して飲みました。
充分休んでから出発しました。
オクエゾサイシン。葉はたくさん見ましたが、花が付いているのは少しでした。
羽衣峠だそうです。ここから大沢へ少し下るので峠なのでしょう。でも峠らしくありません。
大沢入口です。雪が多いときは雪渓歩きなのでしょうが、雪は少ししか残っていません。
さあ出発です。羅臼岳がくっきりと見えます。まだまだ遠くにあるような気がしますが、もうすぐです。山頂が少し飛び出しています。最初は、安達太良山のチクビと同じようなものだろうと思っていました。
キャンプ指定地のフードロッカー。熊さんは力はあるでしょうが、ロックを外さないと開けることはできません。
振り返ると、三ツ峰が聳えていました。コルに登るのもハードそうです。
東には国後島が見えました。せめて国後島が戻ってきたら、登れそうな山が沢山ありそうです。
岩清水はどこから水がでているのかわかりませんでした。イワウメが咲いていました。
振り返ると、標高が上がったので、三ツ峰の奥に、サシルイ岳・硫黄山が見えました。歩いて来た羅臼平の登山道が見えました。
雪が残っていました。その上では元気なグループが下山してきました。
ルートが分かりづらい場所がありましたが、ペンキを探して登って行きます。
今回の登頂でともさんは日本百名山完登達成です。昨年、麓で断念したので喜びもひとしおです。
そこで、不思議な外国男性に遭遇しました。裸足なのです。手に2リットルのペットボトルを掴んでいるだけでザックも背負っていません。思わず「大丈夫ですか」と声を掛けてしまいました。大丈夫という返事が返ってきました。彼は元気に登って行きました。この先には雪もあります。岩場の岩は陽に照らされて熱くなっています。ほんとうに大丈夫だったのでしょうか。でも、裸足で歩く人がいるとは信じられません。信仰なのでしょうか、主義なのでしょうか。
その下の雪渓下で大休止。雪解け水を浄水して飲みましたが、冷たくてとても美味しかったので、ポットにも汲んで帰りました。
何度か休みながら下りました。何度か獣臭を感じましたが、ヒグマには会わずにすみました。木の下小屋への下り口に着いた時は本当にほっとしました。久しぶりに11時間以上歩きました。もちろん、休憩はかなり多めにとったのですが、コースタイム8時間20分ですからかなりゆっくりと歩いたことになります。お陰様で全員無事に登りきることができました。
下山後は、ウトロのコンビニで食料を買い込んでバンガローに戻りました。
まず、温泉で汗を流してから、ビールでくつろぎました。夕陽も見ることができました。
昨日はよく眠れませんでしたが、疲れがでて、今度はぐっすりと眠ることができました。
翌日は計画では武佐岳に登ることになっていたのですが、ダニ情報が多いので止めることにしました。羅臼岳の疲れもあるので、知床観光に切り替えました。何か所か見学後、ウトロの道の駅で昼食を摂り、小清水町でコインランドリーで洗濯後、斜里町のバンガローに入りました。昨日迄は狭いバンガローで2棟に分かれましたが、今回は広くて、炊事施設も整っています。しかし、夕食は斜里町で済ませて、風呂はキャンプ場近くで入りました。モール温泉という泉質で奇妙な感じでした。
明日は、雌阿寒岳に登ってから、層雲峡ホステルに向かいます。