早池峰山の次に岩手山へ向かいました。馬返しからの往復です。しかし、外輪山直下で、雨と強風の為に折り返ししました。結構ハードな山歩きでしたが、花はたくさん見ることができました。
八合目避難小屋。岩手山も強風と雨の為山頂に到達することはできませんでした。
ルート数値
距離12.1km 累積標高 +1,810m -1,810m 山行時間10時間00分(休憩含む)
行程
馬返駐車場5:20 – 5:29鬼又清水5:33 – 6:42一合目6:47 – 新道・旧道分岐(2.5合目)7:20 – 7:46新道三合目 – 旧道三合目 – 8:25鉾立(七合目)- 10:13八合目避難小屋10:35 – 10:54不動平 – 11:08折返地点 – 11:15不動平 – 11:28八合目避難小屋11:38 – 11:48七合目 – 13:35新道三合目13:40 – 13:53新道・旧道分岐(2.5合目)- 14:15一合目14:20 – 15:02鬼又清水15:17 – 15:20馬返駐車場
ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
略
経過
当初は、コマクサを見るのが大きな目的だったので、焼走りコースで登り、コマクサの群生を見てから山頂へ登り、八合目避難小屋で一泊してから馬返しに下る計画でした。しかし、焼走りコースは強風を直に受けやすいらしいので諦めて、24日が雨予報になったので、23日中に下山した方が無難だろうという事で、馬返しからの日帰り往復としました。
3時半に起きて、4時半にはキャビンを出発しました。馬返しには5時頃に到着しました。岩手山の麓には自衛隊の演習場があり、大きく迂回しなければなりませんでした。
馬返しの駐車場はとても広くて、おまけに3つもありました。一番上の登山口前に駐車しました。
この水場の横には水洗のきれいなトイレもあります。また、薪を積んであり、八合目避難小屋までの運搬をしてほしいそうです。浅間山でも同じような要望があり、多めに3本運んだことがありますが、今回はハードな山行になりそうだったので1本だけにさせてもらいました。この水場の横にも広い駐車場がありますが、許可車しか入れないようです。1台だけ停まっていました。
ここが登山口らしいです。
谷まで下りてきました。谷筋を奥に入る踏み跡が見えましたが、進入禁止の標識がありました。
ヤマジノホトトギス。タマガワホトトギスはこの先でたくさん見ましたが、このホトトギスはここで見ただけです。
尾根に乗りました。こんな標識がありました。ここで入山して良いかどうかのチェックをする役所があったらしいです。現在の登山でも装備不備の無謀登山が問題になっていますが、昔もこのような監視所あったのですね。
どこの山でも同じですが、雨で浸食された登山道には段差の大きい場所がいくつもあります。
標高750m辺りで赤土の崖の上を歩きます。ロープがあるので落ち着いて歩けますが、無ければ少し怖くなる場所です。
0.5合目は谷沿いの道と尾根道の分岐です。高原地図には「狭い道」「広い道」と表現されていますが、小休止後、狭い道へ進みました。
先ほどと同じような赤土の崖の上を歩きました。確かに狭い道です。
「桶の淵」だそうです。確かに、崖の層が、桶のタガのような模様に見えました。
一合目で「狭い道」と「広い道」は合流します。広くなっているのでまた小休止しました。
クサボタン。歩いている時は名前が分からず、途中でひらめいたのですが、間違っていたようです。ひらめいた名前も今となれば思い出すこともできません。
2.5合目。旧道と新道の分岐。風が強くなるようなので、樹林帯内が多い新道を選びました。
ガンジュアザミ。漢字だと「岩手薊」だそうです。イワテアザミじゃないですか?
下ってきたオバサン三人組に会いました。旧道の方が楽しいそうです。それで、三合目で旧道への接続道に入りました。歩く人が少ないので狭くて少し荒れ気味でした。
途中、こんな花を見ました。多分オオバギボウシです。
最初は、新道同様樹林帯の道でした。ただ、すこし荒れ気味ですが。
開けてきました。振り返ると雲間に麓の家並が見えました。標高1200m辺りです。
チングルマ。既に大部分は花穂になっていました。花も少し残っていました。
ガレ場を登って行きます。踏み跡の分かりづらい場所もありましが、ペンキを探して登って行きました。
キンコウカ。湿原に生えることが多いらしいのですが、ここは岩の多いザレ場です。
この辺りで単独男性が下りてきました。七合目で雨と風が強くなってきておまけに雷が鳴り始めたので下山してきたという。演習場の大砲音を雷鳴と思ったそうです。でも、そのまま下りていきました。旧道で出会ったのはその男性だけです。
ヤマオダマキ
上に崩壊の進む大岩がありました。大蔵岩です。崩落の現場には絶対に遭遇したくないと思いました。
風が強くなりましたが、灌木の登山道では気にしなくても歩けます。
小屋前の御成清水には冷たい水が溢れていました。強風の為、時々、水が飛ばされていました。
鬼又清水から運んできた薪を管理人さんに渡しました。軽いものしか運べませんでしたが、感謝の言葉を掛けてもらい恐縮しました。少し休んでいると、二人下山してきました。強風で山頂目前で諦めたそうです。外輪山ではかなりの強風だとか。
私達は、三人だけで山頂をめざしました。
ハクサンチドリ?
不動平に着いたのですが、避難小屋がありません。とにかにもう少し登ることにしました。
しかし、次第に雨が強くなりました。風だけなら北海道で強風も経験していますが、雨が混ざると厄介でした。雨具も下を付けていないので脚が冷えてきました。何とか、コマクサを見るまで頑張ろうと思いました。
コマクサが咲いていました。しかし、ロープがあって近寄れなくてこんな写真しか撮れませんでした。
ここで引き返すことにしました。外輪山はもうすぐですがきっと暴風が吹いているでしょう。早めに折り返すことにしました。すると、上から男性が下りてきました。びしょ濡れになっています。山頂まで行ってきたそうです。
不動平まで下ると霧の中に避難小屋がうっすらと見えました。
避難小屋まで戻ってきました。管理人さんが小屋で少し休んで行って下さいと声を掛けてもらいましたが、小屋に入るには靴を脱がなくてはならないので止めました。小屋で休憩していたあんまんさんと一緒に下山開始です。そのまえにペットボトルとポットを御成清水で満たしました。
七合目の石祠。ここから新道を下りました。旧道はザレ場が多いので下るのは厄介です。
新道も段差の大きい箇所があり、ハシゴのある場所もいくつかありました。
旧道の大蔵岩が見えました。旧道は南隣の尾根尾根です。間に小さな谷があります。
灌木帯を下ります。新道も傾斜は旧道と同じで、結構厳しい傾斜です。
四合目通過。ここからは旧道に渡れるようです。
三合目で小休止。休んでいると下から年配のご婦人が登ってきました。かなり疲れているようです、今晩は上で泊るのでしょう。大き目のザックを背負っています。後ろに立派な体格の男性がついていました。これから天気が悪くなるようですから明日の下山はかなりきついと思いました。
ここからは、朝は狭い道を登ったので、今度は広い道を下ることにしました。でも段差の大きい箇所がたくさんありました。
鬼又清水まで下りてきました。ここで清水をのみながら大休止。豊富な水で靴やストックの汚れも落としました。
山頂へは行けませんでしたが、花はたくさん見ることができました。
下山後はスーパーマーケットで買い物をして国際交流村に入りました。
その夜は何度も目を覚ましました。台風のような雨と風が吹き荒れていました。明日は、東北道が通行止めになったら厄介だなと気になりました、しかし、翌日は、少し雨が残っていましたが、小雨程度で、問題なく栃木に戻ることができました。
リベンジは早池峰山と一緒に、来年ですね。来年も元気だと良いのですが。