2023年05月17日 大入道・釈迦ヶ岳

久しぶりに高原(たかはら)へシロヤシオを見に行きました。大入道辺りでは花の付きもすばらしく見頃です。標高が少し上がると蕾が増えてきます。
釈迦ヶ岳へも足を延ばして大いに疲れましたが、久しぶりの一人歩きで満足感も大きい山歩きとなりました。
一人旅です。

大入道北縁のシロヤシオ・ミツバツツジ。前黒山をバックに。

ルート数値
距離14.8km 累積標高+1,520m, -1,520m 所要時間 8時間25分(休憩込み)

行程
小間々駐車場7:00 – 小間々の女王7:08 – 桜沢右俣渡渉7:35 – 8:30大入道8:50 – 9:10縄文ツツジ9:27 – 剣ヶ峰10:20 – 11:45釈迦ヶ岳12:05 – 13:17剣ヶ峰分岐13:27 – 13:45八海山神社13:55 – 大間々14:45 – 15:25駐車地

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)

経過
17日で予定されていた計画が急に18日に日程変更になり、私は参加できなくなりました。18日には私の趣味の一つである落語の会が開かれるのです。最初は17日の山歩きを止めるつもりだったのですが、よく考えるとこれは非常にラッキーな展開ではないかと思うようになりました。久しく一人歩きをしていないのですが、今回は堂々と一人歩きができそうです。山での骨折以来、一人歩きはごく近場の山だけになっていたのですが、今回はシロヤシオで賑わうコースなので、一人でも問題ないという事で決行しました。
 5時少し過ぎてから我が家を出発。4号国道は特に混み合うこともなく矢板に入れました。八方ヶ原小間々台駐車場には7時前に到着しました。日陰になる駐車場の奥に駐めました。既に4台程駐車しています。周りはヤマツツジが満開です。

山道を入っていきました。

ミツバツツジ・ヤマツツジが新緑と青空に映えます。

「小間々の女王」を見に行きました。女王は花の数が減ってお疲れのようでした。歳をとれば生き物すべて活力がなくなります。

シロヤシオも満開です。八方ヶ原はツツジだらけです。

大きな望遠レンズのカメラを持って、そろそろと歩いている人がいました。向こうにもおなじような人が二人いました。この林にやってくるのは花目当ての人だけではないようです。鳥の鳴き声が聞こえました。
ここを右折。注意しないと直進してしまいそうです。

桜沢左俣を渡ります。水は全く見えませんでした。

樹間に大入道が見えました。

桜沢右俣へ下りていきます。斜めに下っていきます。足元は不安定です。

沢に下りてきました。こちらには水が流れています。

渡渉して対岸に渡りました。写真は振り返って撮りました。

小さな沢に沿って登っていくのが本来のルートなのですが、間違って左の尾根に取り付いてしまいました。

右下を見ると沢沿いに踏み跡が見え、ミスに気付いたのですが、確認すると山道も先で尾根と合流するようなのでそのまま尾根を進むことにしました。
尾根ではシロヤシオが満開。

ヤマツツジは間もなく咲きそうです。

尾根は非常に歩きやすい尾根でした。ただ、笹は枯れていました。最近各所で笹枯れが目立ちます。

山道に合流しました。ひとまず小休止してエネルギー補給しました。休んでいると中高年夫婦が追い越していきました。

ダケカンバの林をジグザグに上っていきます。疎らですがミツバツツジ、シロヤシオは見頃になっています。

大入道に到着。三角点がありました。

大入道の山頂は東に平らになっています。その北側はミツバツツジ、シロヤシオが満開でした。
前黒山をバックの写真をたくさん撮りました。

北東に尾根が伸びています。上から見下ろすとかなり急傾斜で足元も悪そうでした。でも見頃の花が咲いているので少し下りてみました。







山頂に戻って、登山道を進みました。尾根道でもしばらく花の競演が続きます。






縄文ツツジです。この近くで小休止。

その先も花はたくさん見られたのですが、蕾が少しづつ多くなってきました。満開は少し先のようですが、まだまだ共演は続きます。


でも、標高1400mを越すと蕾がさらに増えてきました。この写真では右は満開に近いですが、左の木はまだまだ蕾です。

1447地点の手前ではシロヤシオもミツバツツジも蕾状態です。

ツツジの花が少なくなると、オオカメノキが目立ってきました。

足元にスミレが。

尾根の北側はスッカン沢へ急降下です。崩落箇所も随所に。

剣ヶ峰への登り。かつては笹に覆われていて、笹を掴んで登ったことがありました。

剣ヶ峰に到着。

三角点のような杭がありますが、自治体が埋設した杭でした。

釈迦ヶ岳へ向かいます。計画では花満開で時間が掛かったときは釈迦ヶ岳をパスする予定だったのですが、なんとか行けそうなので行くことにしました。
剣ヶ峰からの下りで釈迦ヶ岳が見えてきました。シロヤシオは小さな蕾です。

初めてヒメイチゲの実を見ました。コンペイトウのような実を付けていました。

標高1530m峰で右に大きく回ります。正面に釈迦ヶ岳が見えているので直進してしまいそうです。そうすると谷へどんどん下ってしまいます。
アカヤシオの花がここにだけ残っていました。

二重山稜のようになっている場所があり、その窪地にコバイケイソウ(バイケイソウかも)が群生していました。

岩の間を通過します。

根っ子の多い登り。

ヒメイチゲ。この辺には花が残っていました。

また二重山稜地形があり、窪地を進みます。

小休止しているとザックに大型のテントウ虫がやってきました。「テントウ虫が淋しいザックにとまりに来てくれた」。本歌取り。字余り。

フデリンドウ。見たのはここだけです。

釈迦ヶ岳への急登。荒れていますが、ロープや木の根っこを掴んで問題なく登れます。

急登が終わると鶏頂山分岐。ここから数分で山頂です。

釈迦ヶ岳山頂。

新しい建造物ができていました。
まず高原山神社は石造りで再建されていました。鳥居も真っ赤です。
大黒様。「大巳貴命(「おおあなむちのみこと」と読むそうです)」は大国主命のことだそうです。大黒様とも呼ばれます。
ですから打ち出の小槌を持っているのでしょう。その横に「釈迦ヶ岳」の石碑がありました。山名板の超豪華版です。

一等三角点。

大仏様。釈迦如来像。

ゆっくりと休んでから下山しました。
登りも大変でしたが下りも疲れました。
権現沢への大きな崩落。転落したらどこまで転がるのでしょう。くわばらくわばら。

剣ヶ峰分岐に戻ってきました。日陰で小休止。少しストレッチをして疲れている脚を労わりました。

矢板市最高所への登り。なかなか足が動きませんでした。この辺りのシロヤシオも小さな蕾です。

矢板市最高所。

少し下ると八海山神社です。どうしてここには石が多いのでしょう。板状になった石が多いのです。

八海山神社は壊れていました。

神社の横で小休止して、最後のエネルギー補給。今日は何故か空腹になって行動食を全部食べてしまいました。予備食に手をつけるのは久しぶりです。
休憩後林間コースで下りました。
林間コースは最初は緩やかな尾根を下ります。

20分程下ってから、尾根を離れて右の谷へ下ります。
沢に下りてきました。岩だらけですが水は流れていません。この沢は桜沢左俣の上流です。

そこからは起伏の林の中を歩きます。所々踏み跡を見失う場所があり、ピンクテープに助けてもらいました。
シロヤシオ・ミツバツツジも少し見られました。

標高が下がるとミツバツツジは朽ちた花が増えてきました。
木杭がコース脇に続いていました。途中から急にでてきました。ロープが張られていないのは予算が無かったのでしょうか。

フモトスミレ。

低い土塁で右に方向を変えて進むと、やがて先に大間々の駐車場が見えてきました。

トイレの裏にでてきました。駐車場は平日の割には混んでいます。

レンゲツツジはまだまだ先のようです。

大きなつぼみでこの状態です。

遊歩道脇にミツバツチグリが小さな花を咲かせていました。

小間々に向かう遊歩道は最初は石畳です。これは実に脚に良くないです。

朽ちかけたミツバツツジ、最盛期を迎えようとしているヤマツツジ。

ズミ。

林の中で姿の良いフモトスミレを見ました。

無事、駐車場に戻ってきました。
まず、裸になって汗を拭きます。汗をそのままにすると風邪をひく虚弱体質になってしまいました。
電波状況が悪いので山の駅まで下りて下山報告。最近は山でも電波が通じることが多いのですが、今回は小間々でも山中でも通じませんでした。でも大間々辺りで少し通じたらしく、妻からの「下山していますか?」のラインを受信していました。計画では15時下山にしていたので、おまけに一人歩きなので心配したようです。
帰路では大きな渋滞は無かったのですが、安全運転で帰ったので、帰宅は18時過ぎになりました。

今回は久しぶりに一人歩きを楽しめました。仲間と話しながらの山歩きも楽しいのですが、一人で気楽に歩くのも良いもんです。
ただ、トラブル時は一人では寂しいですが。今回のルートで尾根から谷に転落したら、声をあげることができれば誰かが気付いてくれるでしょうが、助けを呼べないと、なかなか見つけてもらえないだろうなと思う場所がたくさんあります。
久しぶりに見事なシロヤシオを見ました。それが一番の収穫です。

カテゴリー: 那須 パーマリンク

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