金精登山口から大清水まで縦走しました。途中、日光沢温泉で1泊。少し重いザックを背負っての山歩きは少し疲れましたが、好天に恵まれ、充実した歩きなりました。
3人旅です。
ルート数値
1日目 距離 9.6Km 累積標高 +850m,-1,200m 所要時間 7時間10分 (休憩込) 天候:晴れ
2日目 距離 10.7Km 累積標高 +840m,-1,030m 所要時間 8時間 (休憩込) 天候:晴れ
行程
1日目 金精登山口7:05 – 7:40金精峠7:50 – 8:40温泉ヶ岳分岐8:45 – 9:48念仏平避難小屋10:05 – 10:55根名草山11:05 – 12:50手白沢分岐13:00 – 14:15日光沢温泉
2日目 日光沢温泉4:40 – 7:25奥鬼怒湿原南端7:40 – 8:25奥鬼怒湿原北端 – 8:50物見山9:10 – 11:30湯沢出会11:50 – 12:40大清水
ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
2日目にGPSの電源を入れるのを忘れました。2日目のルートはヤマレコから取得したデータを加工したものです。
1日目;青色 2日目:黄緑色
経過
花は後ろにまとめました。
小山を5時に出て、宇都宮、日光自動車道を経由して金精駐車場へ向かいました。混雑は無く、いつもの鹿沼経由よりも早く着くことができました。駐車場はほぼ満車。国道の北側になんとか駐車できました。
金精峠への登りは何度か登っていますが、歩き始めなので、脚に堪えます。
崩落地。いつもは、一番後ろを歩くことが多いのですが、今回は先頭です。
少し登ると、金精山がきれいに見えました。やはり山は晴天に映えます。目の良いNさんが「登山者が見える」というのですが、私には見えませんでした。
辺りにはシャクナゲが多いのですが、花は終わっています。1株だけ残っていました。
標高が高くなったので、金精山の先の白根山もきれいに見えます。
温泉ヶ岳には登らずに、先を急ぎました。
温泉ヶ岳東のトラバース道。
男体山から太郎山まで見えます。女峰は太郎の後ろに隠れています。山頂がオッパイのように飛び出ているのは大真名子山のようです。今までそんな見方はしなかったのですが、こちらの方向からはオッパイに見えます。
水を飲んでみましたが、冷たく美味しい水でした。かつてはこの横に避難小屋があったそうです。
10分ほど進むと、また水場がありましたが、量はチョロチョロです。
小屋の脇にも少し水が流れているのですが、登山道の脇を流れてきた水です。飲むには勇気が必要です。
その先にバイケイソウの群落がありました。写真を撮るKさん。
登山道は少し荒れてきます。高低差のある場所は脇に道が広がっていました。
根名草山に到着。少し雲が出てきました。雨になりそうな風も吹いていました。
山頂でゆっくりしていたい所ですが、雨になると嫌なので出発しました。
根名草山からの下りはじめ。
前方に大嵐山(2304ピーク)が見えました。登山道は大嵐山を西に巻きます。
最初のガレ場。地形図には薙が2か所、岩場が1か所ありますが、それらは斜面が崩れた跡です。
歩行に困難はありませんが、落石が怖いので足早に通過します。
その先にも小さな崩落地があります。大木が横たわっています。切れ目を作ってくれているので越せます。
1972mピークを過ぎると、急な下りが始まりました。
ジグザグに標高を下げていきました。
傾斜が緩やかになって、本日最後の局面で進む方向が分からなくなりました。スマホで確認して少し戻ると、ワラビ畑に隠れた踏み跡があって、そこを進むと下に日光沢温泉の建物が見えてきました。
日光沢温泉に無事到着。約7時間の山歩きでしたが、やはり最後の下りが厳しかった。そこを登るのはかなりの気力が必要です。計画で、ピストンを往復に変更して良かったと思いました。でも、ピストンなら荷物はもう少し軽くなったはずなので、どちらが良かったか断定はできないのですが。
日光沢温泉の宿は落ち着いて寛げる宿でした。山小屋と云っていますが、浴衣も用意されていて、なにより、温泉が有難い。料理も質素ですが美味しかったです。リピート客が多いというのも頷けます。
私は8時には寝てしまったのですが、3時には起きてしまいました。朝、出発前に便を済ませようとしたのですが、何故かでません。山に来ると便秘になることが多いのです。出発前に、宿に用意してもらった弁当を食べました。
4:30頃に玄関に出ていくと、看板犬が小屋からでてきて見送ってくれました。
4:40に水を補給して出発。
すぐ上に神社があり、そこで安全祈願をしました。
神社から宿を見下ろします。
橋で、左岸に渡るのですが、その橋から上流を見ました。段差の小さな滝があります。宿ではかなりの沢音が聞こえていましたが、この滝の音なのかもしれません。
数年前の大水の跡でしょうか。岩や倒木を避けて踏み跡がついていました。
湿原までは、そこから標高で550mぐらい登らねばなりません。昨日の疲れが取れていないので、何度も休みながら登りました。Kさんの体調が悪そうです。
展望台からオロオソロシの滝が見えました。何段にもなっているようです。
登山道が低い位置に作られているので、逆に、登山道が雨水で削られて低くなったのかもしれませんが、糠っている場所が増えてきます。
やっと奥鬼怒湿原に到着です。宿から2時間45分かかりました。
木道に腰を下ろして大休止しました。計画では湿原から鬼怒沼山を往復する予定でしたが、今回はそれを取りやめることにしました。物見山からの下りで無理をしないためにも時間の余裕を持った方が得策と考えました。誰からも異論はなし。
木道は2つに分かれますが、右へ進みました。
小さな花を楽しみながら木道を進みました。タテヤマリンドウが見頃で、他に、ワタスゲ、オトギリソウ、キソチドリ、サワラン、キンコウカ、モウセンゴケが見られました。
バイケイソウは動物の食害でしょうか、無残な姿になっていました。カモシカが食べたのでしょうか。
金沼の北から南を望むと、白根山・根名草山がくっきりと見えます。
大清水からやってきたという男性に会いました。この時刻に湿原にやってきたのですからかなりの健脚です。動画を撮影しながら歩いているようです。渡渉の件を尋ねると、岩を投げ込んで何とか靴を履いたまま渡渉できたとのことです。
もう少し北へ進むと、キンコウカが増えてきました。
ここから一旦谷に下って登り返すと物見山です。急な下りの前に休憩を取りました。休んでいると湿原で出会った男性が追い越していきました。
物見山から湯沢出会までの尾根はとにかく急な尾根です。コースタイムでは登り3時間、下り2時間です。木の根が多いのですが、高い段差を降りるときには根は良いホールドになります。
樹間に四郎岳・燕巣山が見えました。四郎岳はこの方向からではすぐ分かる形です。
かつては大木を刻んだ橋で渡れたらしいのですが、大水で少し流されたようです。対岸に届いていません。
私は少し下流を石伝いに渡渉しました。湿原で会った男性が投げ込んだと思われる岩は水面の下でしたが、足を置いても大きく濡れることはなさそうです。使わせてもらいました。足を掛けたとき少し動きましたが、ストックで使っていたので無事渡渉できました。
渡渉後、対岸から撮影。右の大岩を使った方がいいように見えますが、コンパスの短い私ではジャンプ気味になるので危険です。一歩は流れの中の石に置かなくてはなりませんが安全策を取りました。
Kさんは少し上流の滝の写真を撮って、そこで渡渉してしまいました。ところが、その先が淵になっているので結局高巻いて私たちが休んでいる場所にやってきました。
少し休憩。沢水を飲んでみましたが、美味しかったです。空いたペットボトルに汲みました。
あとは林道歩きで大清水に向かいます。何とか13時のバスに間に合いそうです。
林道終点で大きなカエルがいました。10cmぐらいでしょうか。小便を掛けず済んで良かった。
そこからは、車高の高い車なら通行できそうな林道でした。舗装はされていません。ただ、急ぎ足で歩いていると足裏が痛くなりました。
無事、大清水に到着。
約20分待って13時のバスに乗りました。鎌田で降りて、「ほっこりの湯」で汗を流しました。バス待ちの間に風呂に入るために着替えなどをザックで担いできたのです。風呂を我慢すればもっと軽いザックで済んだのですが、やはり下山後早めに汗を流したいですよね。
そのあとは、道の駅で時間をつぶして15:28発のバスで金精峠へ戻りました。16:20頃金精駐車場に到着。大きな渋滞には巻き込まれず、19時頃帰宅できました。
今回見た花
金精峠から温泉ヶ岳へ向かう尾根に残っていたハクサンシャクナゲ。
バイケイソウ。今回はコバイケイソウではなくバイケイソウをたくさん見ました。