2021年7月17日 三岩岳・窓明山

南会津の三岩岳・窓明山を周回しました。1か月以上、山を歩いていなかったのですが、久しぶりの山歩きに厳しいコースを選んでしまいました。稜線では多くの花を見ることができました。そして、自然林の尾根道はすばらしいものでした。ただ、それを堪能する余力はありませんでした。
3人旅です(Sさん、Hさん)。

途中、樹間に山頂部を見上げることができました。まだ、1000mも登らねばなりません。

ルート数値
距離 15.6Km 累積標高 +1,650m,-1,650m 所要時間 11時間20分 (休憩込) 天気:晴れ。

行程
駐車地4:55 – 登山口 4:58 – 7:00新旧道分岐7:15 – 9:20避難小屋9:40 – 10:40三岩岳10:57 – 11:40避難小屋11:47 – 13:10窓明山13:26 – 14:37家向山分岐峰14:50 – 巽沢山15:33 – 16:15下山

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)

経過
花の写真は後日まとめます。

前夜のうちにミニ尾瀬公園に入ってトイレ近くで仮眠。
翌朝は3:30に起きて、朝食を済ませて登山口に向かいました。国道の脇の空地に駐車。

5時前に登山口に入りました。

初っ端から急な階段。

階段の上も急な登りでした。

最初のピークにNTTの無線中継所がありました。

少し歩きやすい道が続きました。

立派な大木です。ヒノキの仲間のようです。

左上に山頂が見えました。帰宅後調べると、三岩岳の名前の素になった「三ツ岩」が見えていたようです。登りがいがありすぎる山です。

傾斜のきつい場所にはトラロープがありました。

また、巨木です。先程のものとは種類が違うようです。

新旧道分岐に到着。新道は谷筋に付けられた登山道ですが、崩落のため通行できなくなっているようです。

このルートおなじみの案内図です。

分岐で少し休んでエネルギー補給しました。
分岐からも急登が続きますが、まだ、暑さはそれほど感じていませんでした。

展望台。帝釈山・田代山から那須連山まで見えました。

次第に傾斜が緩やかになってきました。山頂部が見えてきました。

地蔵様。私たちの無事を願ってくれているのでしょうか。

標高1699地点を過ぎるとなだらかになって、シャクナゲが咲いていました。足元には花が増えてきます。

ゴゼンタチバナ、マイズルソウ、ツマトリソウ、ユキザサ、モミジカラマツなど写真を撮る時間が増えます。
周りの木は丈の低いものが増えてくるのですが、所々にオオシラビソの巨木があって、程よい日陰を提供してくれます。

湿原にでました。イワイチョウ、ハクサンコザクラ、コバイケイソウが見頃でした。

その先で、オオバノキスミレ、シラネアオイを見て、避難小屋に着きました。

小屋の前には水場がありますが、流れは少しです。でも、飲んでみましたが美味しい水でした。
大休止して山頂を目指します。
木道がありました。

たくさんの花を見ながら登ります。ミツバオーレンは小屋までは花を終えていましたが、小屋の上では見頃のものもありました。
眺望はすばらしかった。会津駒ヶ岳から日光連山、県境尾根、那須連山まで見えます。南会津の山々には植林が少ないのが見事です。

途中こんな看板が落ちていました。登山口まで4.8kmだそうです。私のスマホのジオグラフィカは距離7Kmを超していました。

まもなく山頂です。

山頂に到着。

山頂には大岩があって、その前には御札がありました。

山頂からの眺望。
南西方向に会津駒ヶ岳。その奥に燧ケ岳の頭だけが見えています。

大戸沢岳の左奥には、四郎岳、日光白根山が。

男体山は北から頭だけだと、いつも見ている山容とは異なるのでわかりづらいのですが、太郎山、大真名、小真名とセットで判別できます。

田代山は扁平な山頂でわかります。左奥は高原山。

日留賀岳から男鹿岳。その左奥は那須連峰。

二岐山の双耳峰が見えます。

山頂で眺望を楽しんで下山開始。
避難小屋まで戻ってきました。そこで、一休みして、私は窓明山へ向かいました。二人はまっすぐ下山することになりました。「こちらはゆっくり下りるから、みつまんさんの方が早く着くことになるよ」という声に送られて。でも結果は1時間以上私の方が遅くなり、二人に長時間待ってもらうことになりました。

まず、ストックに熊鈴を付けました。
北に7分ほど下るとシナノキンバイが咲いていて、そこには水が汲める場所がありました。冷たく美味しい水です。

登山道は糠っている場所が多いのですが、笹刈はされています。

さらに少し下ると、小滝状になっている場所があって、水が飲めました。

その先で稜線にでました。窓明山が見えました。

稜線は何か所か崩落してザレている場所がありましたが、滑らないように慎重に歩けば問題はありません。
湿原にでました。ワタスゲが咲いていました。

その先には池塘があり、オタマジャクシがウジョウジョいました。

山頂直下には小さな湿原があり、キンコウカ、トキソウなど今回はここでしか見られなかった花を見ることができました。

窓明山山頂。

ここでも北から北西方面は樹が邪魔をして見られません。少し下ってみました。
正面に三岩岳が構えています。

その右には、三岩岳では見えなかった平ヶ岳が見えました。

さらに右には、中ノ岳が大きな山容をみせていました。頂が尖っているのは荒沢岳です。越後駒ヶ岳は樹に遮られていました。

東にはこれから進む尾根を見下ろすことができました。

右には三岩岳からの下山尾根が見えます。Sさん、Hさんはどの辺りを下っているのでしょうか。

ひとまず休憩です。最後のエネルギー補給を済ませました。そこで、自分が大幅に遅れていることに気づきました。漠然と15:30頃には下山できるだろうと思っていたのですが、案内図のコースタイムでも下山は16時になってしまいます。
気を引き締めて進むことにしました。
そこから急な下りが続きます。
またきれいなブナ林に入りましたが、その林相を楽しむ余裕はありません。

家向山分岐ピークへの登りは非常に厳しい登りでした。休むとつらくなりそうなので休まずにユックリと歩を進めました。

分岐ピークに到着。標識が壊れていました。家向山へはロープで塞がれていましたが、踏み跡もありません。

ここで、登山口を脱いで足をストレッチしました。まだ痛くはなかったのですが、その先で痛くなりそうな予感がしました。
窓明山からコースタイムより早くここに着きました。16時前には下山できそうだと思いました。
分岐ピークからはきつい下りもあるのですが、緩やかな下りもありました。歩きやすい場所を熊鈴を聞きながら歩いていると思考が飛んで行くというかどこか怪しげなところに引き込まれるような気がします。これはまずいと気を引き締めて歩きました。

巽沢山まではコースタイムの1.5倍かかりました。

そこからは厳しい下りが続くので怪しげな感覚に陥ることはありません。ただ転倒しないように足元を見ながら進みました。

次第に大きくなる沢音に励まされながら下りました。
結局転倒することはなかったのですが、脚は限界に近づいていました。巽沢山からもコースタイムの1.5倍かかってやっと下山できました。
二人には90分近く待ってもらったことになります。

今回、山中で会ったのは、キノコ目的の男性、避難小屋で泊ったという男性二人連れ、私たちを2回追い越していった不思議な男性、小屋近くで行き交った3-4人グループ、山頂でJetboilを取り出していたはずなのに小屋で私たちを追い越して窓明山へ向かった元気な男性だけでした。
下山後は、夢の湯で汗を流して帰路につきました。
疲れた山歩きでした。ここまで疲れるならもう少し花を見たかったような気がします。もう来ないかな。

今回見た花たち

登山口~避難小屋

名前不明。

ホツツジ。

リョウブ

オオカメノキ。

イワウチワの花の後

不明。

ツクバネソウ。

ツルアリドオシ。

ギンリョウソウ。よく見るものと形が違うので別種かと思ったが、これもギンリョウソウらしい。膨らんでいるところに数千個の種が入っているらしい。

ショウジョバカマ。花は終わっています。花が終わってから茎が一気に伸びるらしい。これも40cmぐらいあった。

ツバメオモト。これも花が終わって、実になっています。細い茎が2つに分かれてそれぞれに実が1個ついています。

コシアブラ。幼木はたくさん見ました。

主稜線近くになって傾斜がゆるやかになると、シャクナゲが咲いていました。少し見頃を過ぎています。

ゴゼンタチバナの群落。

マイズルソウ。標高の低い場所では花が終わって、実を付けかけていました。標高が高くなると白い花の見頃でした。

ツマトリソウ。

ユキザサ。

エンレイソウ。花は終わって実をつけていました。


ハリブキ。実はやがて赤くなります。実を付ける前の花もありました。

モミジカラマツ。


ツボスミレ。

コバイケイソウ。


イワカガミ

ズダヤクシュ。

イワイチョウ。


ハクサンコザクラ。




オオバノキスミレ

シラネアオイ。少しだけ咲いていました。

キバナノコマノツメ

避難小屋~三岩岳山頂

ミツバオウレン。小屋下では花も終わりかけていましたが、小屋上では見頃でした。


チングルマ。少しだけ咲いていました。

ハクサンコザクラ。湿原からその周辺でたくさん見ました。

イワカガミ。

サンカヨウ。花は散っていました。

避難小屋~窓明山

シナノキンバイ。水場近くに群生していました。そこだけですね、見たのは。

ミヤマカラマツ。カラマツソウは雄しべの太さはほぼ同じですが、ミヤマカラマツは先の方が太くなるそうです。

不明。

クルマユリ。稜線で少し咲いていました。


アカモノ。

ワタスゲ。小湿原で。

モウセンゴケ。

コバギボウシ。

後でしらべます。

キンコウカ。窓明山山頂すぐ下の小湿原で。


トキソウ

コメツツジ。

ワタスゲ。

キソチドリ。



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