2020年8月24日 前武尊

群馬県の前武尊へ行ってきました。暑さを避けて出来るだけ標高が高い山へ、かつ人の少ない静かな山へ行こうと云うことでSさんが計画した山行に同行させて貰いました。不動岳から前武尊への周回です。不動岳の北側には険しい岩場がありました。
2人旅です。

不動岩に掘られた不動尊。

ルート数値
距離 7.6Km 累積標高 +940m,-940m 所要時間 7時間00分 (休憩込)

行程
川場谷野営場7:25 – 分岐8:00 – 8:45旭小屋分岐9:00 – 9:58不動岩上10:15 – 前武尊下11:15 – 11:53前武尊12:16 – スキー場分岐12:55 – 13:55分岐14:00 – 14:25川場谷野営場

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)

花へ

経過
関越自動車道を沼田ICで下りて、国道120号から県道64号に入って、川場村方面にむかいました。村の中心部を過ぎてどんどん進むとそこは「奥利根ゆけむり街道」という別名が付けられているそうで、小さな温泉場が点在していました。「川場谷野営場」の標識を目印に、左折して、未舗装の林道に入りました。小山から約2時間で登山口のある川場谷野営場に到着しました。広い駐車場です。管理棟もあるようですが、使われていないのかも知れません。

1週間程前にここを訪れた登山者がメジロアブの襲撃を受けたという記事をブログで読んでいたので心配していたのですが、幸運な事にアブを見かけませんでした。
こんな看板がありました。

武尊山まで7.1kmだそうです。前武尊ではなくて沖武尊までなんでしょうね。

林道を奥へ進みます。

林道は10分程で終点を迎えて、山道に入っていきます。笹刈りされています。今回歩いたコースはすべてきれいに笹刈りされていました。有り難い事です。

分岐に到着。私達は不動岳経由で前武尊に向かうので左に進みました。

少し下ると沢に降りました。もちろん、水は飲んでみました。冷たくて美味しい水です。

稜線へは急な斜面を登ります。ジグザグに山道は続いていました。廻りはアスナロの自然林です。大木や面白い姿の木もあります。

アスナロは檜より葉が大きいようです。

稜線に到着。旭小屋への分岐です。この先で一休み。

根っこの段差を越えます。

大岩の横を通過。この手前は岩室になっていて、修験者が修行したらしいです。

振返ると素晴らしい眺望の筈なのですが、今日はガスに包まれています。

右奥に不動岩が見えた。

不動岩の下にはテント場のようなスペースがありました。確認はしていませんが、岩に登らなくとも済む巻道があるのかもしれません。
不動岩に登ってきました。岩の頂上です。黒っぽいのがお不動様です。金銅像を埋め込んだようです。

岩の頂上を廻り込むと岩を下るクサリがありました。廻り込む部分にも立派なクサリが付けられています。

不動岩を下ります。岩は滑ることはありませんでした。ちなみに、私はお気に入りのアプローチシューズを履いています。岩での安定感が違います。

その先でも急な下りにクサリがありました。

すると見事な岩壁にぶつかりました。これは登りません。登れません。

大岩は右に巻きます。まず、少し下りました。

クサリに掴まって、岩の間を登ります。

一瞬、眼前の状況に驚きました。進めるのか?でもよく見ると立派なクサリが何重にも付けられています。少しトラバースしてから、木の生えている箇所を登ります。

木の根は弱くなっている部分もあるのでクサリに頼った方が安全です。

この上からの下りが、本日で一番の難所でした。
チムニー状になった割れ目を下ります。もちろん、クサリはしっかりしているのですが、最初の足場がなかなか見つかりません。脚を思い切って伸ばしてなんとか割れ目に置くことができました。その部分は写真に撮れませんでした。
チムニーを下るSさん。

ちなみに、ここと不動岩の下降ではロープ確保をして貰いました。ここの第一歩では確保があるとゆとりがでます。

その先に祠がありました。二つの霊神の名前がありました。ここで修行した方なのでしょうか。

大岩の間をすり抜けます。

これで、不動岳北側の岩場は終了です。

前武尊への急登。特に前半が厳しい傾斜でした。

稜線にでてからずっと私の顔の周りを小さな虫が飛んでいました。耳の穴に入ってくるものまでいます。タオルで追い払うのですがすぐまとわりついてきます。
無事、前武尊に到着。
日本武尊像が祀られています。賽銭には百円だけでなく五百円も混じっていました。

三角点もあります。

ここで大休止。休んでいると北側から二人連れがやってきました。オグナほたかスキー場から入って沖武尊を往復しようとしたが途中で折返してきたそうです。ここからは沖武尊まで3.4kmもあるそうですから往復はかなり厳しそうです。下山前に、ハッカ液を首周り、頭にタップリと吹きかけました。歩きはじめの時も吹きかけたのですが、足りなかったようです。そこからはあまり虫に悩まされませんでした。
下山開始です。ここから南東に延びる尾根は天狗尾根というそうです。
最初は歩きやすい道だったのですが。

次第に岩がゴロゴロした道になってしまいました。

信仰の山なので祠もありました。
山頂すぐ東に鎮座。

こちらは菩薩様のようです。屋根付です。標高2000m辺りで。

登山道に背を向けている地蔵様です。丁度、スキー場を見守っているように見えます。

スキー場への分岐。

登山道は笹刈りはきれいにできているのですが、大雨で深く掘られている場所の修理までは手が回らないようです。もちろん、それもまた山歩きの楽しみなので気にはならないのですが。

この先で一休みしていると、男性単独登山者に追い越されました。沖武尊まで往復したそうです。登りでは不動岳を経由したそうで、クサリ場は怖かったと言っていました。
天狗尾根からの下りでも大きな段差などができていました。

一番気を遣ったのは分岐の少し上の段差です。枯木をハシゴ代わりに置いてあるのですが、それがよく滑ります。木の根を掴んでできるだけ腕で体重をささえて下りました。
無事、野営場に戻ってきました。
雨が売り出しそうな局面もあったのですが、最後まで降られなかったのがラッキーでした。
下山後は、いこいの湯で汗を流す予定だったのですが、なんと機械の故障で臨時休業でした。そんな事もあるんですね。致し方ないので小住温泉まで戻って汗を流しました。そこの源泉は冷泉で筋肉痛の効能があるとか。その効能かどうかは不明ですが、かなりハードは下りで脚に堪えているはずなのですが筋肉痛はいつもより弱いような気がしました。

本日見た花


今回の山歩きでは、少し花の時期を外していましたが、それなりに多くの花を見ることができました。

分岐までの沢沿いで見た花

林道脇に固まって咲いていた黄色い花。オオハンゴンソウと思われます。林道工事で下界から付いてきたのかもしれません。

アザミ。トゲの少ない種類です。葉の切れ込みも少ないのですが、花を特定することができませんでした。

オクモミジハグマ

キンミズヒキ。葉の先が尖っていないのでヒメキンミズヒキだと思われます。

カニコウモリ

名前不明。花はおわりかけている。


カノツメソウ。

シロヨメナ

ツルニンジン。まだ蕾のものもあります。

ハギ。野営場近くで。

ゲンノショウコ。野営場近くで。

不動岳の尾根で見た花

シャクナゲに発生していたデキモノ。
葉にできているのは白っぽい。

芽にできているものはピンクがかっている。

クモマニガナ

リンドウ。オヤマリンドウか。

ハクサンオミナエシ

クサリ場で見たダイモンジソウ。他では見なかった。

ヒメシャジン。

アキノキリンソウ

オオカメノキ。赤い実が付いていた。

前武尊から天狗尾根で見た花。

前武尊山頂で。オトギリソウ。

天狗尾根で。
ヤマハハコ

ハナニガナ

カテゴリー: 上州 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です