2021年12月25日 野峰(皆沢林道から周回)

野峰を皆沢林道から周回しました。先人を真似て歩いたつもりなのですが、鍋岩山神へはたどり着けませんでした。それは私の力の無さでしょうが、ポッカリと空いていた未踏尾根に足跡を残すことができて、一応満足しています。これを自己満足というのでしょうが。
2人旅です。

林道から見えた鍋岩山神の岩峰

ルート数値
距離 11.3Km 累積標高 +1,100m,-1,100m 所要時間 8時間00分 (休憩込) 

行程
皆沢林道ゲート7:50 – 尾根取付き 8:05 – 9:10分岐ピーク9:20 – 花木峠9:50 – 760m峰下10:25 – 825m地点12:50 -(休憩15分)- 13:30野峰13:40 -927m地点14:05 – (休憩5分) – 林道へ15:15 – 437m地点(皆沢林道終点)15:33 – 15:50駐車地

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
青色が今回歩いたルート

経過
 安蘇主要尾根全踏破を目標にしていますが、なかなか達成できません。あちらこちらと浮気して歩いているからでしょうが、今回、少しその目標に近づくことができました。
 大ベテランのSさんが、皆沢林道から野峰を周回するということで、それに便乗させてもらいました。ただ、Sさんの計画では花木峠から南の尾根が未踏のまま残るので、お願いして標高405地点から尾根に取り付くように計画を変更してもらいました。
 今の時期の山歩きは出発時刻の設定が難しいです。今回も6時にしたのですが、まだ暗闇です。でも、大雑把に7時間かかるので、8時には歩き始めたいのですが、そのためには小山6時発にしなくてはなりません。起床4:30で朝食と犬の散歩を済ませて出かけました。集合場所にはすでにSさんが待っていました。6時前に出発。
 佐野市街、老越路峠を経由して皆沢林道に入りました。数件の人家を過ぎると途端に道路事情が悪くなります。時々、自然にできたものか、人工的に掘られたものなのかわかりませんが、水抜きの水路のようなものが道を横断していて、車が大きくバウンドします。この林道は鉄製のゲートで行き止まりになります。標高405地点の少し手前です。その前の空地に駐車しました。ゲートはかつて開けることができたようなのですが、今はしっかりと閉まっていました。それどころか、左右にロープを張って立入禁止の様相です。確かに、落石もあるでしょうから万一事故が起きても責任は取れませんよということなのでしょう。でも、申し訳ないのですが、少し進入させてもらいました。

標高405地点辺りは林道の路側帯が広くなっていました。

林道の沢側は崖になっていますが、その辺りだけ傾斜が多少緩やかで下りられそうでした。

沢に下りて、少し上流に移動してから沢を渡りました。

尾根は間伐した木が放置されていています。

倒木を避けながら急斜面を登りました。傾斜がきついので歩き始めの体には堪えますが、足は落葉で柔らかく守ってくれるので安心して登れました。

尾根に登ると自然林になり歩きやすくなります。

北方向には野峰が見えました。実際には野峰南峰でしょうが。

尾根に取り付いて1時間少々で分岐ピークに着きました。

「のこぎり山」、多高山、野峰への分岐ピークです。2017年に「のこぎり山」から登ってきて多高山へ周回した時にここで休憩しました。その時はここでルートミスをしてしまいました。軌跡にしっかりとそのミスが残っています。多分、私にとって最大のルートミスだと思います。
ここで少し休んでから北へ進みました。
標高718地点。境界標識杭があります。

花木峠に下りてきました。西側は伐採が進んで開けています。その時の作業道でしょうか。ブルドーザーで開いたような道が尾根に沿って残っていました。

その道を登っていきました。

その先で尾根に戻りましたが、また道にぶつかりました。標高700m辺りまで作業道がありました。

大きな岩山にぶつかりました。760m峰です。左側を登りました。

その峰からの下りは急でした。

正面に2番目の岩山が見えます。陽に照らされて白く輝く岩の上に祠が見えました。鍋岩山神のようです。

その岩峰は地形図では分かりません。この辺りにはこのような岩山が多いです。白岩山神社もそうでしょう。丸岩から野峰に向かう南側斜面にも岩を積み上げたような岩峰がありました。

コルに降りてそこから見上げる岩山はとても登れそうに思いません。このとき「あにねこ」さんの「右に回り込んで」を思い出しました。確かに右には何とか回れそうです。

岩山の右を巻きましたが、急斜面のトラバースは神経を使いました。

少し進むと谷状の急斜面がありましたが、ホールドが少なく登れそうにもないので、もう少しトラバースを続けました。でも、尾根に復帰できそうな場所がありません。トラバースは諦めて崖を登ることにしました。しっかりした杉の木を足場にして登る準備をしました。
Sさんが先に登ります。78歳の後期高齢者ですが、岩を見ると燃えるようです。一応、私がロープで確保していますが、頼りない確保です。

Sさんはかなり苦労して登っていきました。自分だけなら簡単に登ったのでしょうが、後で私が登ることのできるルートを探さねばならないので苦労したようです。結局、2ピッチで尾根に復帰できました。崖では杉の木は頼りになりましたが、朽ちているものもあり、しっかりしたホールドの取れない箇所もありました。そのような場所でもロープで確保してもらっているので勇気をもって踏み出すことができましたが、無ければかなり怖い経験になったと思います。尾根に復帰して祠を探しましたが、鍋岩山神の岩山は後方にそびえていました。トラバースしすぎたようです。でも、当然、戻る気力はありません。先ほどのトラバースと崖登りで気力を使い果たしていました。

帰宅後、再度、「あにねこ」さんのレポートを読むと、岩場を登ってから右に回り込むのだそうです。登らずに回り込んだので祠の下に到達できませんでした。「たそがれオヤジ」さんは私たちと同じく右に回り込んだようですが、私たちが諦めたあの急斜面を登ったようです。根性があるなあ。

標高825地点への登りでは右手に丸岩岳と奈良部山がきれいに見えました。標高825地点を過ぎて、風を避けられる場所で大休止。かなり風がでてきました。

その先でも細尾根は有りました。

次第に尾根は広くなり、丸岩岳の稜線の向こうに男体山と白根山の頭が見えました。

落葉の斜面を登ってやっと野峰南峰に到着。そこから植林地を少し登れば野峰山頂です。ここには10年前に訪れているのですが、その時有った山名板は既に朽ちていました。三角点とその点名「野峰」を記した小板がありました。
かなり時刻が予定をオーバーしているので早々に下山開始です。最初は桐生からの登山道を下るのですが、尾根が広くて、おまけにいたるところにテープやら赤ペンキマークがあります。標高927地点の少し先で桐生方面の登山道と別れて南進します。テープは減りましたが、道形が尾根に沿ってしっかり付いています。

少し下って一休み。小用で東の谷を覗くとピンクテープがたくさんありました。どうやらそこから東に下ることができるようです。
当初の予定では標高821地点の先で南の尾根に乗り駐車地辺りに下りる予定でした。南の尾根に下る場合は尾根が斜面のずっと下から派生しているので分岐地点が分かりづらいのですが、この境界杭から南進すれば良いようです。

しかし、尾根復帰後の休憩で、早めに林道に降りた方が得策だろうと「あにねこ」さんが辿った林道のヘアピンカーブに降りるルートで下ることにしていましたので、南進せずに尾根に忠実に下ります。急傾斜の下りになりました。

急傾斜を下った地点で最後の休憩をとりました。
尾根を下っていくと、ヘアピンカーブに下るには右の尾根に乗るのですが、よく見ると北東への尾根に赤ペンキがたくさん塗られています。そのペンキに引き寄せられて北東に少し下りてから左の植林地へ下りました。植林地はかなり急傾斜ですが難なく下れました。

林道への降り口が心配でしたが、踏み跡があり、苦労せずに林道に降りることができました。林道を進みました。やはり歩きやすいです。

左手に鍋岩山神の乗る岩峰を見ることができました。私たちはトラバースでかなり進んでしまったようです。

ヘアピンカーブの尾根。左側は伐採地で境界には鹿よけネットがありました。「あにねこ」さんが歩いた時は写真で推察すると、まだ伐採は進んでいなかったようです。今は、ネットに沿ってなんとか下りられそうでした。

皆沢林道終点(標高437地点)まで下りてきました。かつてはここまで車で入れたようです。

無事、明るいうちに駐車地に戻れました。
今回は、登りでは岩場で苦労しましたが、下りはすんなり下ることができました。下山後は風呂は無しで真っすぐ小山へ帰りました。
今回の山歩きは鍋岩山神は見逃しましたが、尾根つなぎができたので満足の歩きでした。鍋岩山神への再挑戦は多分しないと思います。多分。

 

カテゴリー: 安蘇 パーマリンク

2021年12月25日 野峰(皆沢林道から周回) への2件のフィードバック

  1. あにねこ のコメント:

    鍋岩山神、惜しかったですね。確か、岩場を登ると本当に登れない岩峰に突き当たって、そこから右を巻きました。難所を大きく巻くと却って怖い目に遭うことがありますね。足尾山地は長い山稜が並行して何本もあるので、完全踏破するのは半端じゃないですね。私は計画的に歩いていないので、あちこちに未踏区間が残っています(^^;)。みつまんさんが次にどこを歩かれるか、楽しみです。

    • mituman のコメント:

      コメントありがとうございます。岩山にぶつかったときに、まず登ってルートを探ってみると良いのでしょうが、チラッと見てすぐ巻くことを考えてしまいます。岩登りに自信がないからでしょうね。
      でも、安蘇の主要尾根では、永野奥谷倉山の南、奈良部山南、それに今回と、危険地帯は一応歩いたので、砕石場近辺以外は歩けるのではないかと思います。後はゆっくりと歩き続けたいと思います。
      ただ、季節により山菜・キノコを探したいし、アルプスや北海道も歩きたいしと方向が安定しないのが問題です。

あにねこ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です