飯豊山へ行ってきました。飯豊トンネルから三国小屋経由で飯豊山を往復するルートです。
主稜線では多くの花を見ることができ、飯豊の奥深さを見ることができました。その先の稜線も歩かないと奥深さを実感することはできないのでしょうが、見ることだけはできました。好天に恵まれたのは良かったのですが、日差しが強くて、アップダウンも多くてとにかく疲れました。それで、今回の歩きでは登りではあまり写真を撮っていません(撮る気になれなかったのです)。いつもより雑なまとめになっています。しかし、さすがに百名山。主稜線はそれなりの数の登山者で賑わっていました。飯豊トンネルルートは静かでしたが。
6人旅です。
ルート数値
4日 距離 6.9Km 累積標高 (+1,050 -250m) 所要時間 5時間40分(休憩込)
5日 距離 13.1Km 累積標高 (+1,160 -1,160m) 所要時間 10時間(休憩込)
6日 距離 6.9Km 累積標高 (+250 -1,050m) 所要時間 3時間45分(休憩込)
行程
4日 飯豊トンネル8:15 – 川入切合9:00 – 五段山10:05 – 川入分岐12:30 – 13:55三国小屋
5日 三国小屋4:50 – 切合小屋(6:45-7:15) – 本山小屋(9:20-9:40 – 飯豊山山頂(9:55-10:20) – 本山小屋(10:35-10:45)
-切合小屋(12:45-13:00)-14:40三国小屋
6日 三国小屋5:55 – 川入分岐7:05 – 五段山8:42 – 川入切合9:15 – 9:40飯豊トンネル
花へ
当初の計画では常念岳を予定していたのですが、それは先延ばしして、飯豊への計画に加わりました。私のアルプスデビューはまだまだ先です。また最初は弥平四郎登山口から登る予定だったのですが、飯豊トンネルが標高が高いので楽だという話を聞きつけてトンネルそばの登山口を利用することにしました。しかし、一番使われているのは川入からのコースで、楽なのもそのコースだそうです。
朝4時に小山を出発。飯豊トンネルには8時ころに到着しました。北口をでるとすぐ駐車場です。3台ぐらいしか駐車できませんが、直ぐ先に広い駐車場があります。私達が着いたときには1台も駐まっていませんでした。
トンネルの右側に登山口があります。ぶどう沢登山口と言うそうです。
のっけから急登です。ブナ林の登山道は蒸し暑く、いつもの倍近い荷物が肩に食い込んで、脚に堪えます。
尾根に出るまでは斜面をトラバース気味に少しずつ標高をあげていきます。途中小さな沢をいくつか跨ぐのですが、ぬかっている場所がありました。
尾根に出ました。川入切合というのだそうです。五段山方面へ進みます。
五段山は名前の通り5段に構成されているようです。急登を進んで「あれが五段山か」と思ったところは段の突端でその先にまたピークが見えるのでした。この急登で本日の体力の大半を使ってしまったようです。
やっと五段山に到着。北側からの道と合流して、西方向に進みます。
五段山の少し下に水場があります。ペットボトルと北方面に進む踏跡が目印です。3分ほど下ると小さな流れがありました。
なかなかペットボトルに汲むことができませんでしたが、おいしい水でした。
池塘があります。五段山から地蔵山にかけて沢山の池塘がありました。そして、山道も大いにぬかっていて歩きづらいことこの上もありません。1カ所登山靴が大きくぬめり込む場所がありました。
五枚山(私は読めませんが、他のブログで「五枚」と読んでいました。)
地蔵山。このプレートがある場所は、どうみてもピークには見えませんでした。地蔵小屋跡への分岐。
川入分岐。ここを南に下りると水場経由でキャンプ場・川入へ下山できます。
水場へは10分ぐらい下るそうです。この地点で三国小屋に泊まる可能性があったので水を確保したかったのですが、往復30分を考えると「何とかなるさ」で水場へ行くことは止めました。
剣ヶ峰へのとっかかり。岩場の写真は撮っていません。下山時に多少撮っています。
剣ヶ峰は高度感のある岩場でしたが、手掛かり・脚掛かりが取りやすかったので三点支持でしっかりと登れました。
北側のスラブ状斜面を持つ尾根。
三国小屋に到着。ここに泊まることにしました。明日は本山を往復してまたこの小屋に泊まります。
小屋のオジサン(管理人さんとは別のひょうきんなオジサンでした。今日は中学生のグループが泊まるらしいのでお手伝いに来ていたのかもしれません)の楽しい会話に載せられて2泊することになりました。
夕食にはオジサンがご飯を炊いてくれました(各人持参した3合を供出した結果なのですが)。
夕食後、外の景色。
写真右に本山の頭が見えます。左の稜線のちょうど雲がかかっているあたりに御西小屋が見えました。
5日は4時起きの予定でしたが3:30頃から周りで動き始めたので私も起きて準備を始めました。朝食は昨日オジサンが炊いてくれたご飯の残りとレトルトおかずの残りです。
4:40ころ準備を終えて小屋からでました。かなりの荷物を小屋にデポしたのでザックはいつもの山歩き並みに軽くなりました。
日の出前の遠景。中央奥は吾妻連峰です。
振り返ると、剣ヶ峰の尾根です。右手に三国小屋が見えます。奥に磐梯山が見えます(双子山のように見える山)。
1時間ほど歩いて種蒔山近くに来ました。中央が飯豊山本山のようです。
花が増えてきました。写真撮りの時間が増えました。山なみに白く見えるのは残雪です。ところで、三国小屋のオジサンの話によると、今年は雪は少なくなかったそうです。しかし、溶けるのが早かったそうです。
稜線付近には特にマツムシソウが多く見られました。白山でも1株しか見られなかったのに。
休んでいると、三国小屋のオジサンがやってきて、お花畑に案内してくれました。そこでは、今回の飯豊山歩きの他の場所ではあまり見られない花が見られました(他では咲き終わっていた)。ヒメサユリ、ハクサンチドリ、シラネアオイ、ハクサンコザクラ。
切合小屋に戻って先に進みます。尾根はマツムシソウが一杯咲いていました。
草履塚から本山方向。いったん下って先の斜面を登らねばなりません。
姥権現。前掛けをめくると豊満なオッパイが見られるとか(ただし垂れている。これは実際に見てみた我がメンバーの証言)。復路でこの前で休んでいるときに通りかかった老年ハイカーが教えてくれました。
急登を登るとテント場です。このテント場の水場には美味しい水が出ているそうです。
飯豊山神社に参拝して、飯豊山本山を目指します。アップダウンの少ない、花の多い尾根でした。
神社。お詣りしましたが、もう少し神社らしくしてほしかった。セメントブロックの上に屋根を置いただけでは神様もあきれているかもしれません。
いつまでも飯豊の山々に見入っているわけにはいきません。引き返しました。
北の斜面にニッコウキスゲの群落がありました。
数分で水場に到着です。美味しくて冷たい水がでていました。できるだけ沢山の水を補給しました。
快晴で熱い日差しが肌を刺します。汗一杯かいて、15時前には三国小屋に戻りました。
夕食には、特別にカレーライスを用意してもらいました。レトルトですが。
6日は少しゆっくりの出発で、6時頃に小屋を出ました。
早速の岩場です。
東方向に地蔵山・牛ヶ岩山が見えます。五段山は牛ヶ岩山の裏手になるようです。
1時間ほど下りてきました。北の尾根に大きなダケカンバが見えました。
川入分岐で飯豊トンネルに行って車を回収する2名と、御沢キャンプ場に下る4名に分かれました。私はトンネルへ向かいました。
朝露でズボンが濡れます。しかし、今日はそれを気にすることもありません。下山後、風呂で着替えますから。
地元山岳会の登山道仮払いに遭遇しました。10名ぐらいで登山道にはみ出した草・木・竹を刈り取っていました。ありがたい限りです。4日には、このルートで誰にも遭遇しなかったのですが、今日は数人の登山者にも会いました。
約1:40で五段山へ到着。ここまでは東への移動だったので道は木陰が多かったのですが、五段山から進路を南にとると日差しが前から指してきて暑いことこの上ない状態になりました。下っていると前から男の単独者が登ってきました。「切合小屋へはこの道を行けば良いですよね」と質問されました。どうやら地図無しで歩いているようです。このルートは迷うような場所は少ないのですが、登山地図ぐらいは持っていた方が良いと思うのですが。
約35分で川入切合に到着。そこで休憩していると朳差岳まで行くという3人連れがやってきました。随分と元気なパーティです。
無事、飯坂トンネルに下りてきました。ザックを降ろしてから沢で体の汗を拭きました。
川入から西に入って狭い林道を行くと御沢キャンプ場に着きました。駐車場はほぼ満車状態。三国岳へはこちらのコースをとる登山者が多いようです。
私達2名が車を回収して待っているのになかなか分岐で分かれた4名が下りてきません。多少心配し始めた頃に、喜々とした表情の4名が下りてきました。予期していなかった収穫物があったようです。
「いいでのゆ」で汗を流して、その近くで山都蕎麦を賞味して、帰路につきました。
経過へ
花
リンドウ(多分、エゾリンドウ。2016.8.16)。牛ヶ岩山付近で。
リンドウ(多分、オヤマリンドウ。2016.8.16)。主稜線で。
リンドウの群落(多分、オヤマリンドウ。2016.8.16)。主稜線で。
イイデリンドウ。本山小屋から本山への稜線に群落がありました。
写真にはないが、ウツボグサも沢山みられた。
写真にはないが、ミヤマカラマツソウ、モミジカラマツソウ、ヤマハハコも見られた。
ミヤマクルマバナ。三国小屋前で。主稜線でもたくさん見られました。
写真にはないが、クルマユリ・ヨツバシオガマもみられた。
?。(2016.8.16 オヤマボクチのようです。葉が少し違っているようにも見えるのですが)
切り合わせ小屋近くのお花畑で。