尾瀬燧ヶ岳に行ってきました。梅雨時にかかわらず好天に恵まれて、山頂からの眺望を楽しむことができました。尾瀬沼ヒュッテに泊まって、翌日は尾瀬沼を一周して戻りました。
花も楽しむことができましたが、期待していたほどには花の種類も数も少ないように思ったのは気のせいでしょうか。
燧ヶ岳の登り下りは大いに疲れました。コースタイムの何割か増しのタイムで歩いているのに疲れます。それが、気がかりです。
単独旅です。
ルート数値
距離 11.3Km 累積標高 (+1,100m -920m) 所要時間 8時間30分(休憩込)
行程
御池(5:20)- 広沢田代(6:30-6:40)-熊沢田代(7:33-7:48) – 俎嵓(9:15-9:24) – 柴安嵓(9:45-10:20) – 俎嵓(10:40) – ミノブチ岳(11:15) – 長英新道入口(13:30)-尾瀬沼ヒュッテ(13:50)
花へ
この時期に燧ヶ岳への計画は天気の兼ね合いが難しい。週間予報で何とか晴れそうだというので5日に小屋を予約したのですが、予報は変わって雨模様になってしまいました。前2日に最終判断すれば良いだろうと待っていると、同行予定だったKRさんに葬式が発生して行けなくなってしまったので、近くの山に変更しようかと思っていました。しかし、天気予報は晴れ、それも快晴になりそうという。小屋に確認すると一人でもOKというので、単独での山歩きになりました。
前日17時頃に檜枝岐村に入って、開いていたそば屋に入りました。山帰りの客で結構賑わっています。天もりそばを注文。天ぷらは魚(イワナ?)と山菜。山菜は美味しかった。そば屋を出るときに、もしかしたらビールを忘れたかもしれないと気付きました。前夜から冷やしておいたビールを保冷バッグに詰めたのは覚えているのですが、車内を確認しても見当たりません。ビール無しはつらいのでそば屋近くの酒屋で購入。安堵して、18時過ぎに御池駐車場に到着。かなりの駐車台数です。車中泊をしているのは10台ぐらいでしょうか。他はどこか山中に泊まっている登山者の車のようです。
御池ではトイレ周辺だけドコモがつながりました。
忘れたかと思ったビールは忘れていませんでした。でも、飲み過ぎては明日の歩きに支障が出るので500ml2本で我慢。つまみはカワハギ干しです。落語を聞きながらを早々に就寝。深夜に到着する車もかなりありました。4時頃起床。卵雑炊の準備をしていたのですが面倒になってカップヌードルですませました。これが後に影響しました。のんびりと準備をして5:20頃に歩き始め。
木道を少し北に進みます。コースはGW明けに雪山訓練で歩いているので迷いません。
木道を左に折れると急登の始まりです。岩は濡れているので滑りそうです。
朝食をカップ麺で済ませたからでしょうか、エネルギー不足です。最近気に入っているゼリー食品をたべました。これは食欲の無いときでも食べやすい。もう少し重量が軽いと良いのですが。
まもなく広沢田代は終わりです。ワタスゲが見えます。
5合目なのだそうです。半分か。それなのにかなり疲れています。
振り返ると、大杉岳。会津駒には雲がかかっています。先ほどいた広沢田代が遠くなりました。
池塘は大きいのが2つあります。池塘の横が休憩所になっていて、そこでまたもや休憩。そしてエネルギー補給。
熊沢田代からの景観。北西方向。平ヶ岳への尾根がきれいに見えます。遠くに荒沢岳も見えます。その左手の越後駒ヶ岳と中ノ岳は雲に隠れています。
東方面。中央が孫兵衛山。その右にポツンと飛び出た黒岩山。その右奥にかすんでいるのは女峰山だそうです。
木道が壊れています。古くはないのですが、土台がきちんと埋め込まれていないようです。怖いので左側を歩かざるをえません。
登山道は2mぐらいの笹に囲まれていて、トラバース気味に小さな沢をいくつか横切ります。熊沢田代から30分しか歩いていないのに疲れてしまって休憩。また20分で休憩。エネルギーを補給しました。
ゴーロ帯になっている枯沢を上っていきます。日差しが堪えます。
熊沢田代から見たときに崩れて茶色に見えた場所をトラバースします。材木で土留めがされているのでその上をゆっくりと進みます。写真では良くわかりませんが。
この辺りで、下りの女性登山者数名とすれ違いました。
やっと、俎嵓(まないたぐら)に到着。約4時間弱。コースタイムより大幅に遅延。
中央のとがった山は荷鞍山です。その奥には赤城が見えます。手前は赤ナグレ岳。
中央奥は白根山。その右に錫ヶ岳。手前は燕巣山、四郎岳。四郎岳にはまだ上っていませんが分かりやすい山容が大好きです。
俎嵓から少し西に下ると岩に「ヌマ」と書いてあります。尾瀬ヌマ方面への道が分岐しています。
柴安嵓方向へ急な道を下るとコルは小さな湿地になっていて、リンドウが咲いていました。そこからの登りは、特に問題はないのですが、頂上近くが岩だらけでした。
柴安嵓頂上に到着。こちらが俎嵓よりは10m程高くなっていて、燧ヶ岳の山頂標識はこちらにあります。
山頂部は広くなっていて眺望が良い。
至仏山方面。これは絶景。
景鶴山方面。まだ登山禁止なのでしょうか。300名山なのに。残雪時期に上った記録はかつて読みましたが。
柴安嵓から見晴方面には山道があったが、数年前の大雨で崩落して通行禁止になっている。
ロープが張られていた。この道は崩落箇所を迂回した道が新規に作られて7/13に開通するらしい。
大休止でエネルギー補給。
ストックをしまって下り開始。
正面に俎嵓。
俎嵓の山頂には立ち寄らずに、尾瀬沼方面に下る。この時にストックを取り出したが、そこから少し岩場が続くのでストックが邪魔になった。
中央の茶色が出ているのがミノブチ岳。
沼尻へはこの谷を下る。見晴方面に向かう登山者が下っていった。
ミノブチ岳への平らな尾根を行く。シャクナゲの盛りは過ぎていました。
ミノブチ岳からの下り。こちらの山道にはこの手の階段が多かった。
長英新道は泥の道でした。岩は少ないのですが、滑りたくありません。多少靴が汚れるのは我慢しなくてはなりません。
この下りでも3回も休憩しながらゆっくり下りました。
標高1879mを過ぎると傾斜が緩やかになりますが、泥のぬかった道が続きます。
木道が増えるとまもなく湖畔の木道に合流します。その分岐はビジターセンター方面へ進みます。
湿原にはニッコウキスゲが咲いていましたが、密度はそれほどではありません。
湿原にはカメラ隊が大勢います。遠くに燧ヶ岳が。左から、俎嵓、柴安嵓、赤ナグレ岳です。
今日泊まる尾瀬沼ヒュッテに到着。14時前の早い到着でした。右手の靴洗い場で靴・スパッツをきれいに洗いました。
チェックイン。御池駐車場の駐車券を見せて無料コインをもらいました。
四畳半に一人です。本来は二人部屋なのですが。さっそくビールを買ってきて飲み始めます。自動販売機があって500ml650円。この小屋は通常の電気が通じているようです。夜間も電気が点いていましたし、洗濯機なども置かれていました。
風呂に入りました。石鹸・シャンプーは使えませんが風呂で汗を流せるのはありがたいですね。
トイレもウォシュレットで、清潔でした。
ビールをもう一本飲んで、夕食に備えます。夕食も美味しかった。夕食後はすぐ寝ちゃいました。深夜に目覚めましたが、4時ころまで布団でうつらうつらしていました。
ところで、部屋においてある小屋のコース案内には、燧まで登り3時間、下り2時間となっていました。私は下りで3時間かかってしまいました。写真などで時間を取られることは多いのですが、それ以上に疲れやすくなっているような気がします。それで、たびたびの休憩で時間がかかってしまうようです。ようするに基礎体力不足ということなのでしょう。
さて、どうするか。なにをやっても三日坊主どころか一日坊主で終わってしまう私にはお手上げです。まあ、疲れたら休むしかありません。
経過へ
花
燧ヶ岳登山口
ミズバショウ。とんでもなく大きくなっていました。初夏のすがすがしさは全く感じられません。
ゴゼンタチバナ。いろんな場所で沢山みられましたが、大部分は花の美しい時期を過ぎていました。
広沢田代周辺
サワラン。他の湿原でも沢山見られました。実際の色はもっときれいです。写真のようにどぎつくありません。
熊沢田代周辺
燧ヶ岳頂上周辺
キヌガサソウ。花は終わっています。ミゾホオズキの横に生えていました。