2016年 7月21-23日 白山

 花で有名な白山へ行ってきました。勿論私にとって初めての白山です。2泊3日の山旅ですが、天気予報以上の好天に恵まれて沢山の花と雄大な山のパノラマを満喫してきました。しかし、今年は雪が少なかったということもあって、花の時期が早まっているようで、すでに花の盛期を過ぎていると思われるものもかなりありました。
それにしても白山は人気の山ですね。下山した23日は土曜日ということもあって、登ってくる登山者の多いこと。ツアーグループも何組もいてそれはそれは賑やかでした。
 私達も6名のにぎやかな山旅です。
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ルート数値
  21日 距離 5.6Km 累積標高 (+980m -90m) 所要時間 4時間00分(休憩込)
  22日 距離10.0Km 累積標高 (+1,080m -710m) 所要時間 8時間10分(休憩込)
  21日 距離10.6Km 累積標高 (+400m -1,570m) 所要時間 7時間30分(休憩込)

行程
 21日 別当駐車場12:30-別当出会(12:45-12:53)-中飯場(13:42-13:52)-甚之助避難小屋(15:25-15:30)-南竜ヶ馬場分岐15:53-16:35南竜山荘(泊)
22日 南竜山荘4:50 – 標高2256m地点(6:24-6:50) – 天池南折返(7:25) – 標高2256m地点(7:50) – 南竜ビジターセンター(9:10-9:30) – エコーライン分岐(9:45) – 弥陀ヶ原分岐(10:50) – 室堂(11:10-11:35) – 御前峰(12:20-12:35) – 13:05室堂(泊)
 23日 室堂4:50 – 五色池5:45 – 大汝峰(6:17-6:42) – 五色池7:06 – 室堂(8:00-8:40) – 弥陀ヶ原分岐8:55 – 黒ボコ岩9:02 – 甚之助避難小屋10:10 – 中飯場(11:23-11:30) – 別当出会12:10- 12:22別当駐車場

ルート図
21日に歩いたルート
20160721-白山
22日に歩いたルート
20160722-白山
23日に歩いたルート
20160723-白山

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経過(3日目)へ

花へ

経過(1日目)

5時少し前に小山を出発して、北関東道、上信越道、北陸道を経由して白山ICで一般道に降りました。ショッピングセンターのフードコートで昼食をとって、別当の駐車場に着いたのは12時を少し過ぎていました。交通規制は平日には解除されるようで別当の駐車場まで乗り入れることができてラッキーでした。下の駐車場もほぼ満杯でした。
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駐車場は晴れているのですが、山には不気味な雲がでています。
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約15分で別当出会のビジターセンターです。KSさんの写真。
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トイレをすませて出発。白山は山自体が御神体(女神だそうです)です。鳥居をくぐって進みます。
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吊り橋で川を渡ります。
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登山道はしっかりしています。最初は石で敷き詰められた階段です。
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登山道は全体的に石だらけなのですが、浮き石が少ないように思いました。整備されているのでしょう。
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幾重にも連なった砂防ダムが見えました。その説明は下山時に気付きました。
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中飯場に到着。トイレ・水場があります。
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中飯場の少し上に水のでている場所がありました。もちろん、飲めました。
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砂防ダムが見えました。その上には大きな滝が見えます。ガスが降りてきました。
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少し山道が狭くなりました。
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別当覗に到着。
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別当覗へは進入禁止です。かつてここで写真を撮っていた人が数人転落したのだそうです(地元の登山者らしきオジサンの話です)。もちろん、今日はガスで展望は効きません。
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小さな笹原を通過。
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池がいくつかあります。サンショウウオの幼生らしきものが泳いでいました。
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甚之助避難小屋に到着。トイレ・水場あり。小屋内で休んでいるグループもありました。
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小屋の眼前には大崩落地が。
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山道の脇の花が増えてきました。
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南竜ヶ馬場分岐に到着。左に進むと十二曲りですが、私達は右に進んで南竜山荘へ向かいました。
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トラバース気味につけられた山道を進みます。ガスがまたでてきました。
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周りがお花畑になりました。イブキトラノウ・シシウド・ハクサンフウロなど。
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ニッコウキスゲが咲いていました。
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南竜山荘が見えてきました。
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沢に掛けられた橋を渡ります。沢が近くなるとダイモンジソウ・イワイチョウなども見られました。
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南竜ヶ馬場セントラルロッジで受付。ここには山荘だけでなく、テント場・ロッジ(ケビンと言っていました)もあります。私達は、最初ケビンを予約していたようなのですが、食事場所の山荘までが随分と離れているので、山荘への予約に切り替えました。
セントラルロッジは一番前の建物。山荘は一番後ろの建物です。
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山荘は、私が一番気になるトイレが水洗で清潔だったので気に入りました。ただ、食事はお世辞も美味しいとは言えませんでしたが。私達に充てられた部屋は繁忙時には10人以上が入るのでしょうが、私達6人で占有させてくれました。
ただ、神経質な私は山小屋で熟睡できません。7時頃に就寝したのですが、23時には目がさえて時報のチャイム音をきちんとカウントしていました。その後はウツラウツラとして、2時、3時の時報もカウントしていました。4時には起きて準備開始。新しい行動の開始です。

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経過(2日目)


5時少し前の南竜山荘です。もうヘッドランプ無しで歩けます。
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歩き始めました。振り返ると南竜山荘が見えます。一番奥が南竜山荘。一番左が南竜ヶ馬場セントラルロッジ(ビジターセンター)です。
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木道を進みます。イワイチョウ、羽化したチングルマの群落が見られました。
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小さな尾根を越えると、これから進むルートが見えました。いったん谷へ下り、写真の左下から右上に伸びる尾根の山道を登ります。油坂といういやな名前が付けられている道です。
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谷へ下ります。
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向かいの斜面に急傾斜の細い谷が見えます。かなりの水量が流れています。山には樹木はわずかです。いったい何処にその水量を貯めているのでしょうか。白く点在するのはシシウドと思われます。
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ハクサンコザクラが咲いていました。
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沢を2つ渉ります。
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油坂を登り始めます。山道の両脇はお花畑です。
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油坂はかなりの傾斜です。名前から推察できるようにザレ石を踏めば滑ります。
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周りの花に気を取られて、歩が進みません。
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油坂もあと少しで尾根にでそうです。
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雲海の先に高嶺が見えてきました。乗鞍のようです。
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振り返ると、白山の最高峰、御前峰。昨夜お世話になった南竜山荘も見えています。五軒の小さな小屋は「ケビン」のようです。室堂の今晩世話になる小屋も見えてきました。
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油坂を登り切る手前では、御嶽山から槍ヶ岳への北アルプスの主要ピークが雲海の先に見えました。
右側が御嶽山です。噴煙が上がっています。中央左は乗鞍。
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その左手の山々。乗鞍から穂高・槍ヶ岳が見えています。
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油坂を登り切ると、眼前に別山の手前のピークの北側に広がる崩落地が迫力をもって視界に飛び込んできました。ここで大休止。山荘で朝食替わりに用意してもらったおにぎりを食べます。
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そこから伸びる尾根もお花畑でした。標高2256m地点。女性単独者が登ってきました。「オコジョを見た」といいます。女性は私達より体力旺盛でグングンと別山手前の坂を登っていきました。
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お花畑の稜線を進みます。
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キスゲが見頃です。
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途中のピークで、GPSをザックに入れたままデポしてしまったのでトラフィック情報がそこで止まっています。実際は天池の南のコルまで進んでいます。
天空の池(天池)を散策。この池の水は澄んでいて、サンショウウオの幼生はいませんでした。
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稜線上のイブキトラノウの群落。バックは別山。
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別山の右肩の奥は荒島岳でしょう。
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ここで、折り返すことにしました。昨夕の打合せで7:30まで進んでそこで折り返す予定でした。もちろん、眼前に待ち構える急な登りに怖じ気づいたと言うこともあるのですが。
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しかし、この尾根で沢山の花を見ることができて満足の撤退でした。
ザックのデポ地点で槍ヶ岳周辺をはっきりと見ることができました。私の目には子槍も見えたのですが。
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復路ではオコジョがいないか捜しましたが、私達の前には現れませんでした。
油坂を一気に下ります。
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南竜山荘近くまで戻ってきました。
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ビジターセンター前で休憩してから、エコーラインへ向かいます。エコーラインの山道が斜面に見えています。良い天気です。
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エコーラインへの分岐。
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エコーラインも岩の多い山道でしたが、歩きやすく整備されていました。
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先ほど歩いた油坂や別山が見えます。
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大規模な工事をしています。何のための工事でしょうか。甚之助谷の1つ東の谷だと思います。
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エコーラインも30分程登るとなだらかになりました。しかし、日差しが強くて堪えます。日陰はありません。
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弥陀ヶ原です。まもなく観光新道に合流します。木道の脇にはオトギリソウの群落がたくさんありました。
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観光新道、エコーラインの合流地点です。
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五葉坂を登って振り返ると。弥陀ヶ原に2つの木道がはっきりと見えました。左がエコーライン、右が観光新道です。
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室堂ビジターセンターに到着。
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その周辺にもお花畑が広がっています。
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ビジターセンターの裏手では白山神社の新しい社殿が建立中でした。
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ビジターセンターにザックをデポして御前峰へ向かいました。そこもお花畑が広がっています。
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花を楽しみながら急登を登ると、すこしなだらかになります。そこは高天ヶ原です。
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山頂に到着。
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白山奥宮
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三角点
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御前峰山頂。ここが白山最高峰。
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しかし、眺望はゼロになってしまいました。
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潔く下山します。
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少し眺望が開けて、室堂のビジターセンターが見えてきました。
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下山後、山小屋の受付をして寝床を確保しました。夕食後、外に出ると、キレイに晴れ渡っていました。こんなこともあります。
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大勢の人が日の入りを待っていました。
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別山が雲間から顔を出していました。
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日の入
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KSさんの日の入写真。
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室堂の山小屋は大規模なものでした。750人収容らしいです。確かに見事なのですが、個人的にはトイレの清潔さで南竜山荘に軍配をあげたいと思います。多分、立地の差だと思いますが。

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経過(3日目)

4時起床。ザックを整理して、日の出を見に外に出ました。
早朝の別山。
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日の出。
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山頂では大勢の登山者が万歳をしているようです。
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5時に大汝峰(おおなんじ)を目指して歩き始めました。
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早朝のため写真写りが悪いですが沢山の花が咲いています。
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すぐ、樹林がなくなります。
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別山、室堂。少しあかるくなりました。
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尾根を越えると大汝峰が見えてきました。左は七倉山です。
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千蛇ヶ池。残雪があります。蛇が逃げてなくて良かった。
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千蛇ヶ池の氷の表面はコチコチでした。アイゼン無しでは歩けません。
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御宝庫。崩れなくて良かった。千蛇ヶ池の氷が溶けて、蛇が出てきたときはこの山が崩れて蛇を閉じ込めるという噂です。
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大汝峰への急登が始まります。
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三点支持でしっかりと確保しながら登ります。イワキキョウなどの花が見られました。
20分足らずで山頂に到着。
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大汝神社です。石垣で囲われています。
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山頂からの絶景。御前峰・剣ヶ峰・翠ヶ池です。この景色を楽しみながら朝食をとりました。室堂小屋の弁当は押し寿司です。竹の皮に包まれて趣があります。押し寿司が大好きな私ですが、おにぎりの方が良かったかなという印象です。
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御前峰の右奥に別山。
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北方向。
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避難小屋があります。確認はしませんでしたが。その先は日本海とその水平線です。
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大汝峰から降りてきました。五色池。
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百姓池。名前の由来は不明。
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西回りのコースで室堂に戻ります。沢山の花を見ることができました。
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下に見える岩山は白山釈迦岳のようです。
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御前峰から西に延びるキレイな稜線。この稜線を歩く事は難しいでしょうね。ハイマツの稜線です。
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山頂方向を見上げます。雪はまったく見られません。
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右にナナカマド。左にチングルマ。
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ハクサンコザクラの群落がありました。しかし、色は少し白んでいます。その中で今回一番の鮮やかなハクサンコザクラを見つけました。カメラ、カメラ。
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見事な山容の別山。この山は絵になります。逆に別山に登って、白山を見てみたいものです。
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わずかに残った雪渓。
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黒百合の群落がありました。
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室堂に戻ってきました。
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大休憩の後、下山開始です。弥陀ヶ原。
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振り返ると、室堂へ登る五葉坂は人で一杯です。
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弥陀ヶ原の木道脇にも花が沢山みられるのですが、次第に笹が勢力を増しているようです。
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黒ボコ岩にやってきました。人だらけです。この時間にここまで到達したのは一番のシャトルバスに乗ってきた健脚者でしょう。
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黒ボコ岩は早々に通り過ぎました。そこからの十二曲がりは見事なお花畑でした。
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沢では美味しい水が飲めます。山伏姿の一行が通りかかりました。
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その後も山伏姿の方に行き交ったのですが、坂を登る一行の写真を撮ろうとするとガスがかかってしまいました。

南竜道分岐までくると花は減ります。しかし、行き交う人はどんどん増えてきます。
池にサンショウウオの幼生が沢山泳いでいました。
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南竜分岐に到着。
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甚之助避難小屋はこんな状態。とても休憩できる状況ではありません。私達はそのまま通り過ぎて、少し下で休む事にしました。
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避難小屋の下の谷で行われている工事は「柳谷導流落差工」というようです。説明板がありました。詳細は良くわかりませんが大規模な工事のようです。
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中飯場を過ぎて下ると、登り・下りでルートを分ける場所があります。下りルートから吊り橋が見えました。
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吊り橋を渡って、別当出会に戻ります。
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駐車場まで戻ると、駐っている車は数台になっていました。昨日・今日は市ノ瀬からはマイカーで進入できないからです。
無事、3日間の山歩きを完了できました。
白峰温泉で汗を流して、その近くで蕎麦を食べました。蕎麦はふるさとの「祖谷そば」に似た味でした。イワナの天ぷらが美味しかった。
小山には21時頃に戻ることができました。

白山、確かに魅力的な山でした。できれば、花の時期でない静かな時期に、雄大さを味わえるコースでゆっくりと歩いてみたいものです。

経過へ


花は別のブログでまとめます。後で...

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