開山式に合わせて、日留賀岳へ行ってきました。「行者ニンニクの天ぷらは美味い」というKさんの話にのせられて4人連れです。しかし、麓は初夏の陽気なのに、山頂近くは強風で体感温度マイナスというきびしい状況でした(気温4~5度、風力15m以上)。それなのに、私は装備不足。残雪があるようだということで万一に備えて軽アイゼンは持ってきたのにスパッツを忘れ、初夏の出で立ちで、防寒は薄いジャンパー、歩く距離が長いということでトレッキングシューズ。せめてもう少し底の堅い登山靴にしておくべきでした。まあ、無事下山できたので良しとしますが、良い経験をしました。
小山さん宅では駐車場の提供だけでなく、朝は赤飯、下山後は天ぷらの「お接待」をいただきました。
ルート
ルート数値
距離14.6Km 標高差 (+1,970m, -1,970m) 所要時間 7時間15分(休憩込)
行程
小山さん宅-(30分)-鉄塔-(30分)-林道終点-(80分)-鳥居-(85分)-山頂-(65分)-鳥居-(65分)-林道終点-(25分)-鉄塔-(20分)-小山さん宅
経過
小山さん宅は集落の一番奥の家でした。私たちが到着したときは、すでに開山式は終了して最後の組が入山しようとしている所でした。家の前にはテーブルがあって、「開山式なんで食べてってください」と奥さんが赤飯を振る舞ってくれました(なんとお代わりもさせて頂きました)。
お宅の右横には綺麗な谷水を引き込んだ池がありそこには大きなニジマス(?)が泳いでいました。その池の前から山に入ります。
植林地を進むとすぐ尾根にでました。
チゴユリは咲き始めたばかりのようです。(ピンボケですな)
ミツバツツジが咲き誇り、ヤマツツジはこれからです。
日留賀嶽神社改築寄進碑。下山後小山さん(?)の話によると「嶽」は信仰の山、「岳」は単なる山だそうです。気になったのはその前の石祠。屋根が90度方向違いをしているような気がしました。
一端植林地に入りますが、すぐ鉄塔へでて、林道にぶつかりました。
対岸の無名峰です。雲が気になります。本日は風は強いが晴れの予報だったのですが。
林道脇にはたくさんの花が咲いていました。
タチツボスミレ。
ツマトリソウ?。ヒゲネワチガイソウでした。間違えて教えてごめんなさい。
ヒトリシズカ(下山時には随分と咲いていました。朝は気がつきませんでした)
モミジイチゴ
ヤマザクラ
ヤマブキ
オオカメノキ
林道終点に到着。標高1036地点のあたりです。
比津羅山の北東をトラバースします。
しばらく緩やかな傾斜を進んでナダムロ沢左岸を進んでから尾根に向かうと傾斜はかなり急になります。
地理院の地形図には南北にまっすぐに進む破線道が載っていますが気がつきませんでした。
シラン川沢右岸の尾根は長くて疲れます。
樹間に日留賀岳が見えたのですが、雲がかかっています。残雪も見えます。
1510m峰を北に巻く辺りは傾斜は緩やかなのですが、残雪がでてきました。また倒木が目立ちました。しかし、その先しばらくは残雪はありませんでした。
バイカオーレンです(丁度写真を撮っている方がいて教えてくれました)。
鳥居まで到着。この冬は半分以上まで雪に埋もれた時期があったようです。ところで「新・分県登山ガイド改訂版 栃木県の山」にはこの鳥居が1514峰の北にあるようになっていますが、実際は1514峰の南にあります。著者は1514峰をその南のピークと勘違いしたようです。
風がでてきました。長袖Tシャツのみの腕が冷えてきたので雨具の上着を着込みました。薄手のジャンパーを持っていたのですが、ゴアの方が良いような気がして雨具にしました。手も冷えてきたので薄手の手袋の上に軍手をしました。
1514峰を過ぎると、北西の強風が吹き付けました。登頂を諦めて引き返す人もいました。
1622峰あたりに行くと風は少し弱まりましたが残雪がでてきました。
標高1750mあたりです。残雪は柔らかく所々に深く踏み抜いた跡がありました。霧もでてきました。
標高1770m辺りから霧氷を見ることができました。強風・低温・霧の産物なのでしょうが、強風の度にバラバラと崩れます。霧氷が見られるギリギリの暖かさ(寒さ)だったのかも知れません。
残雪の間にショウジョバカマ。
やっと、山頂に着きました。
霧氷の下に山名板。
こんな天気の割には山頂は賑やかでした。10年連続で開山日に登った方の祝福があったりして。しかし、眺望はゼロ。「あのへんに大佐飛がみえるんだが」と言われても全然ピンときません。
山頂は早々に退散です。軽アイゼンをつけようかなとも思いましたが結局つけませんでした。
下山時には風も緩やかになって行者ニンニクの群生の写真を撮ることができました。上り時には強風でカメラを出す気にもなりませんでした。昔はもっと濃厚な群生だったそうですが。
1514峰付近で休憩時に見つけた小さなキクザキイチゲ。花の大きさは5mm。(2014.5.12 ヒメイチゲが正しい名前のようです。)
振り返ると、山頂の雲は少しとれてきたようです。
林道終点近くまで戻ると山頂もすっかり晴れているようでした。多分すばらしい眺望が楽しめるのでしょうね。でも、山頂に戻る気力はありませんが。
ユキザサ?
上り4時間、下り3時間で無事下山できました。小山さん宅前のシロヤシオが見事でした。
行者ニンニクの天ぷらをごちそうになりました。このような「お接待」、ありがたい限りです。行者ニンニクは畑で栽培しているようです。販売もしていました。
帰りには、奧塩原温泉で汗を流しました。風呂に源泉の泥が置かれていて、悪いところにこすりつけるようなメモがあったので、まさか頭にはぬれないので、疲れた脚にすり込みました。そのせいか、現在、いつもよりは筋肉の疲れがかなり少ないような気がします。長い下りを一気に下ったので心配していたのですが大丈夫でした。私の脚力が増したとは思えないので、泥の威力でしょうか。