2016年 4月 6日 奈良部山南東尾根

この尾根はかなり前から歩いてみたかったのですが、計画は延び延びになっていました。この尾根、先人のレポでは難しい大岩が3つあって、そのうちの1つはこの周辺では最も越えるのが難しいのではないかと云われています。それで、会のメンバーに同行願って挑戦しました。
前半は見事なアカヤシオに何度も遭遇できました。8分咲きぐらいの丁度良い時期のアカヤシオに巡り合うことができたので本当にラッキーでした。
大岩の情報はいろいろと記憶して、調べたいこと、写真を撮っておきたい所などあったのですが、そこに着くころには随分と疲れていて、その目的の大部分を果たすことはできませんでした。しかし、一番の目的である「その尾根を歩くこと」は無事果たすことができたので良しとしましょう。
これで、三床山から丸岩岳に至る尾根を歩いたことになります。
4人でのにぎやかな山歩きでした。後半は静かでしたが。
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ルート数値
距離 10.2Km 累積標高 (+1,250m,-1,160m) 所要時間 8時間30分(休憩込)

行程
近沢峠(8:50)-P660(11:17)-P723(13:37)-奈良部山(16:20)-小戸登山口(17:20)

ルート図
奈良部山南東尾根

経過

今日は2台で現地に向かいました。小戸林道は久しぶりです。林道ですから、多少の落石・倒木はありますが、通行できる程度には整備されていました。終点の登山口に1台デポして、近沢峠に向かいます。
近沢峠近くの路側帯に駐車して歩き始めました。
峠には記念碑があります。その脇にある祠は中心部分はセメントでした。
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峠から少し西にまわった所から這い上がりました。かなりの急傾斜で足下が安定しません。
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すぐ尾根にたどり着きましたが反対側には作業林道がすぐそこまで来ていました。その道は尾根まで伸びていて、私たちも少しその道を歩くことができました。
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三角点峰が見えてきました。
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その三角点峰への登り。植林地と自然林との境界を登ります。かなり急です。
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三角点峰に到着。
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大久保山というそうです。
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山頂の東にアカヤシオが咲いていました。
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大久保山北西の小さな岩峰に登ります。頂上ではアカヤシオが待ち構えていました。
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約660m峰から北東に延びる尾根にもアカヤシオが。岩峰とか細尾根に咲いているのが多いようです。
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約630峰で方向を少し北西よりに変えて下ります。先のピークにもアカヤシオが見えています。
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次の約630m峰で北に進路を変えますがその下りでも美しいアカヤシオを見ました。そこで花をみながら小休止。
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少しエネルギー補給して標高540地点へ下りました。地形図では破線道と交わる地点ですが道形ははっきりしていません。しかし、鞍部でも両端が切れている箇所が多いこのルートですがここでは比較的緩やかな傾斜でした。昔は山道が有ったのかもしれません。
「カゲ山」とペンキで書かれた木があります。尾根上にはテープが巻かれた木と白ペンキで横に印の付けられた木がありました。もしかすると、尾根上の木の所有者を区別するための印かもしれません。それからすると左側の所有者は「カゲ山」さんなのでしょう。この先にも何本か「カゲ山」の文字がありました。
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標高660地点峰が見えてきました。
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標高660地点峰への登りです。
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標高660地点峰から少しなだらかな場所を歩きます。
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すると待ち構えているのは藪。地形図で東から破線ルートが合流するピークで、北方向に藪を降りていきます。
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約650m峰で
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植林地内を進みます。
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標高638地点峰に来ました。正面に鉄塔のあるピークがみえますが、下りも登りもカヤトです。登りはかなり面倒そうです。
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峠へ下ります。
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地形図で破線道のある峠です。
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祠がありました。かつては峠として人の往来が有ったのかもしれません。
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峠への下りは楽々だったのですが、登りはかなり難儀しました。カヤは枯れているので少しはましなのですが踏み跡を消しています。途中、振り返ると岳ノ山、大鳥屋山が見えていました。
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左からの尾根に合流すると巡視路らしき山道にでました。
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鉄塔に到着です。ここで大休止。風が出てきました。
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鉄塔北側のピークを下ります。アカヤシオが咲いていました。でも本数は少し減ってきました。
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奈良部山が見えてきました。
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右側が絶壁になっています。
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そのピークを登ります。まだ、大岩ではありませんが、かなり疲れています。
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標高723地点峰への登り。
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標高723地点峰からの下り。まもなく最初の大岩です。
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第一の大岩に到着。写真ではよくわかりませんが尾根が切れていて進めません。
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少し戻って東側を下ることにします。倒木はくぐりました。
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ここは難なく通過できました。
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振り返って第一の大岩。無理して直進する必要はありません。左側を下りてきました。
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すぐ第二の大岩です。左に巻いて登るとの情報もあるのですが、その巻き道もはっきりしませんし、そちらもかなりの難コースに見えました。直登することにしました。
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ストックをしまって、右上方向に進みます。
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途中の安全地帯で我々は待機。リーダー(まもなく73歳)が登ってロープで確保してくれることになりました。足下が岩の上に堆積した薄い土地で不安定な上、掴み所がすくないのです。
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確保された距離は短いのですが、確保があると安心感が違います。全員第二の大岩を通過できました。
第三の大岩までは少しありますが、細尾根のトラバースなどもあり気が抜けません。
第三の大岩、本日最大の難関に到着。この先へは進めません。
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どう進むか。思案です。懸垂で直進するか、左に下りるか。それとも最もレポ数の多い右に巻くか。私は、計画時はすべてを試してみたいと思っていたのですが、ここに着いた時点でかなり疲れていてどうでも好いからはやく通過したいと思っていました。時刻も14:30をすぎていつもなら下山している時刻です。
リーダーが途中まで下りて調べた結果、右に巻くのが一番安全ということになりました。右側はバンド上に不安定な踏み跡がありますが、落下すればかなり落ちます。ロープを使って少しづつ進みました。
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いろんなレポでおなじみの場所。
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トラバース地点から少し這い上がってコルにつきました。水を補給。
コルから大岩を見上げました。写真をうまく撮ったつもりだったのですが、上がうまく写っていません。右のバンド部分を確認したかったのですが、どうでも好いやという気分になっていました。疲れると根性なしになります。
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コルに境界杭がありました。こんな場所に設置した人に敬意を表します。
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少し登った地点から奈良部山を見上げました。見えているのは手前のピークでしょうが、200m近くを登らねばなりません。全員、黙々と登りました。
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奈良部山南南東のピークで大休止。ザックをデポして奈良部山へ向かいました。
奈良部山に到着。
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三角点
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ここからは一気に下りました。しかし、最後の北斜面の急な下りには難儀しました。いままで、この斜面は二度登っていますが下るのは初めてです。記憶では急傾斜ですが、下は伐採後の荒れた草地で、上はザレた斜面という印象だったのですが、草地はわずかになって大部分がザレた斜面になっていました。ザレた斜面が崩れてきて草地だったところも覆ってしまったのでしょうか。テープは散見できるのですが、踏み跡はわずかでした。ストックでバランスをとって下りました。
沢まで無事下ることができました。沢水をのんでみました。うまい。おかわりして飲んでしまいました。
無事、小戸登山口につきました。
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近沢峠で車を回収して帰路につきました。遅くなったので風呂はなし。

今回のコースを再訪することはないでしょうね。大岩だけならいってみたいと思うのですが、それならもっと短いコースを考えなくてはなりません。大網林道あたりから登ることになるのでしょうか。
今回の山歩きで、三床山から丸岩岳にいたる尾根を通しで歩く事ができました。しかし、安蘇およびその周辺の主要尾根踏破という目標にはまだまだです。今年からは、今まで敬遠していた山域にも足を伸ばしたいと考えていますので、その目標達成までにはかなりかかるでしょうが、急がずに、じわじわと達成に近づけたいと思っています。

大久保山への登りで。ちいさなスミレ3種。
エイザンスミレ。葉に特徴があります。
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フモトスミレ
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よくみるスミレなのですが。詳細不明。(葉の形、裏面色でシハイスミレか)
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大久保山でのアカヤシオ
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大久保山北西の小さな岩峰でのアカヤシオ。ピンクの濃いアカヤシオでした。
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その近くにはダンコウバイも。
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660m峰から北東に延びる尾根のアカヤシオ
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小休止した地点のアカヤシオ。
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植林地内にアカヤシオ。
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鉄塔近くでフデリンドウ
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鉄塔北側のピークのアカヤシオ
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下山した沢で。
ヨゴレネコノメソウというらしい。いったい誰が命名したのでしょう。センスが無さすぎる。
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2016年 4月 6日 奈良部山南東尾根 への2件のフィードバック

  1. たそがれオヤジ のコメント:

    こんにちは。
    奈良部山の南東尾根、行かれましたか。
    みつまんさんがねらってらっしゃったことは存じておりましたが、やはりえらい所のようですね。
    しかし、皆さん、よく無事に通過されましたね。感服いたします。
    やはりロープがないとかなりきついですか。
    みつまんさんの報告を拝見し、これで行くのはやめにいたしました。

    • mituman のコメント:

      たそがれさん、コメントありがとうございます。
      ロープなしでも大丈夫かもしれませんが、安全性をより高めるにはロープがあったほうが良いと思います。安心して行動することができました。
      ただ、疲れていて他の角度から大岩を調査できなかったのが残念です。やめとはおっしゃらずに挑戦してみてください。

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