2016年 3月 5日 荒神山(大間々)周回

荒神山は桐生市黒保根町とみどり市大間々町の境界の山です。平成の大合併で不思議な大飛び地が発生して、その因縁をよく理解していない他県者にはよくわからない地理配置になっています。今回は大間々町塩沢を周回するように歩いたので「荒神山(大間々)」とさせてもらいました。
さてこの周回、予想以上の藪に悩まされました。特に、塩沢地区南西部に位置する尾根の篠竹藪は範囲は狭いですが濃密でした。この地域は山愛好家が多いので、しっかりと踏み込まれた尾根を予想していたのですが、実際は踏み跡が薄くけものみちと思われるものがみられるだけの尾根でした。ただ尾根を少し外れると林道・作業道はたくさん見られましたが。
久しぶりの一人旅です。
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ルート数値
距離 10.5Km 累積標高 (+900m,-900m) 所要時間 6時間30分(休憩込)

行程
手づくり公園(7:20)-P391(7:38)-休憩地点(9:00)-奈良坂峠(10:10)-展望台(10:38)-荒神山山頂(10:53)-主稜分岐地点(11:27)-林道切通(11:55)-P425(13:05)-手づくり公園(13:50)

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
20160305-荒神山周回

経過

私は安蘇地区の主な尾根をすべて歩きたいと思っています。本来の安蘇は安蘇郡ですから佐野・田沼・葛生地域です。これに足利を加えたときは安足(あんそく)という言葉があるようです。しかし、私が「安蘇」といっているのは「渡良瀬川より東、粕尾より南」ですから今回の尾根も私流ではむりやり安蘇に入ってしまいます。「両毛」という言葉のほうが適切かもしれませんが、少し広すぎるような気がして「安蘇」を使っています。「安蘇とその周辺」が誤解を受けにくいかもしれません。
その安蘇の一番西側の尾根が根本山から荒神山に至る尾根になります。それで、その一部を歩いてみたわけです。中途半端のままで踏破完了していない尾根がたくさんあるのに新しい尾根に手を出してしまうのは節度のないことと思っているのですが、何にでもすぐ飛びついてしまう性格は治りそうもありません。
駐車地は、ストリートビューで探した「手づくり公園駐車場」に決めました。

朝の国道50号線は高速道路状態で、予定より30分早く駐車地に着きました。
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「手づくり公園」が何を目的に作られたものかはわかりませが、ここで何かを手づくりしようとしたのでしょうね。まさか「公園を手作りしてみました」という訳ではないでしょう。しかし、かなり古びていました。「けがのないようにあそんでね!」という標識を見た人は最近いるのでしょうか。
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階段を上ると整地されたグランドがあります。この地域のお年寄りのゲートボールかグランドゴルフの広場になっているようでした。写真の左端から尾根に取付きました。
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塩沢集落の奥に荒神山が見えました。
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標高391地点。
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尾根は歩きやすい場所もあるのですが。白いビニールテープが長く引かれていました。なんの為でしょう。
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境界には赤い丸杭が打たれていました。一部、細めの角杭もありました。
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次第に藪が濃くなってきました。
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よく見ると踏み跡はあるのですが、けもの道のようでした。体高1m以下でないとスムーズには歩けないようです。
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少し歩きやすい場所になって、これで藪は終わりかと思っていると、
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今度は竹藪です。倒木は今回の尾根全体を通してたくさん見られました。
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こんな竹藪を上って、
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ピークに到着。標高約490mピークです。この辺りが一番の竹藪でした。
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進行方向。私には直進しか有りません。
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少し強行突破すると、日頃の私の行いが正しいからでしょうか、紅海のように藪が2つに割れて進路が見えてくるではありませんか。
突然の音で妄想から現実に戻されました。けものの逃げる音です。こんな場所でご対面は嫌です。大きな空咳をしました。
今日は山中に入ってからずっと鈴を鳴らしているのですが。
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使われていない林道に出ました。
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林道切通しに残っていた足跡。先ほどの音の主のものかもしれませんがよくわかりません。後爪らしきものがあるのでイノシシでしょうか。
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やっと藪を抜けたので少し林道を進んで楽をさせてもらいました。ただ、尾根を外してしまった前歴があるので早めに尾根に復帰。
西に尾根を分岐するピークで休憩。西に進むと水準点263mがあるらしい。
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歩きやすくなりました。
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樹間に荒神山が見えました。
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また、藪っぽくなりましたが、篠竹よりはましです。
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左に、渡良瀬流域の集落が見えるようになると、すぐ鉄塔に到着。
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ここは奈良坂峠らしいです。
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林道を進んで荒神山へ向かうこともできそうですが、尾根に上りました。
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しかし、尾根はまた林道の脇にでます。
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ここはまた林道を歩きました。すぐ尾根に復帰。
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変な建物が見えてきたのでそちらへ向かいます。
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展望台に寄ってみます。
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立派な展望台です。
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案内板は素材をミス選定したようです。
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赤城は見えません。丘陵地に農地が広がっていました。先人の苦労が忍ばれます。
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袈裟丸も見えません。
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神社にお詣り。
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荒神山山頂は狭かった。
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二等三角点です。左の古木に腰かけて休んでいると10人ぐらいのグループがやってきました。60代以上のハイキンググループでしょうか。リーダーらしき人が三角点の講習を始めたので腰をあげました。
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落葉の多い下りを進みます。
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ここを上ると、主稜線から分岐するピーク(標高約610m)です。そのピークではしっかりと方向確認して進みました。
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藪っぽくなってきた尾根を下ると、左手にガードレールが見えてきました。
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林道切通しに到着。少し、西側に廻ると下りた踏み跡がありました。そこから林道に下りました。少し休憩。
切通し西側。写真の右手を下りてきました。RIMG1724

切通し。この林道は「塩沢小平線」ですが、下山後車で通過しようとしたのですが、塩沢側の入り口に通行禁止と出ていました。バリケードはなかったのですが遵法精神旺盛?な私は通行をあきらめました。
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P556
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途中の下り。
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新しい林道が尾根まで伸びていました。すぐジグを切って下っていきましたが。
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P425
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P425の南の南西に方向転換するピークからまたしても竹藪です。突入する寸前にまたしても大きなけものの音がしました。午前中と同じような音でした。林道切通しで鈴を外していたので大きな空咳を何度かしてから藪に入りました。
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藪はすぐ終わります。そして、伐採地に飛び出ました。駐車地も見えます。
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予定では尾根をもう少し進んでから下山予定でしたが、伐採地を直接降りることにしました。
少し下ってから見上げる。伐採した木は菌を埋め込んできれいに道に並べてその上に枝をかけています。キノコを栽培しているようです。鹿が傾斜地を歩いているのが見えました。今日のけものの音は鹿のものだったのかもしれません。
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人家の横を進んで車道まででてきました。
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「二十二夜塔」だそうです。一般的に「二十三夜塔」が多いそうですが、「二十二夜塔」もかなりあるそうです。このあたりに毎月集まってお念仏でも唱えたのかもしれません。しかし、実際は、世間話に花を咲かせたのではないでしょうか。農家に嫁いだ女性のストレス発散の場所だったのかもしれません。
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無事、駐車地に戻ってきました。溜息が出ました。やれやれ。

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2016年 3月 5日 荒神山(大間々)周回 への2件のフィードバック

  1. たそがれオヤジ のコメント:

    みつまんさん、こんにちは。
    ご苦労さま。これではヤレヤレため息も出ますよ。
    いやはや、そんなルート取りができるのかといたく感心しております。
    荒神山といったら、車で行ってさっと引き返すといったイメージが強く、バリエーションを加えてもせいぜい北側を歩いてみるといったものではないでしょうか。
    南からの周回は、普通は思いつきませんよ。
    みつまんさんの本領発揮といったところでしょう。
    ヤブ、ヤブ、ヤブで周囲の景色はまったく見えない。たまにケモノの動きが伝わってくる。
    まさにびくびく歩きではなかったでしょうか。
    自分には近いところですから、いずれ後追いさせていただきますよ。せいぜい色を付けるとすれば、フィニッシュ部を尾根伝いといったところですが。

    • mituman のコメント:

      たそがれさん、おはようございます。
      篠竹藪が桐生あたりにもあるとは知りませんでした。範囲が狭かったの(濃い部分は10分ぐらいか)で助かりました。荒神山周辺以外はあまり歩かれていないようです。ちょうど顔の辺りに小枝や茨がきて歩きづらいことこの上なかったです。これからは目の保護のためにサングラスをしようと思っています。
      本当はP556から南に下って2つの三角点を大回りしようという算段もあったのですが、くじけてしまいました。

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