土曜に山歩きを計画していたのですが、その日は家を空けることができなくなったので、平日ですが山へ行ってきました。桐生の赤柴山脈へいってきました。残念ながら計画したルートをすべて歩く事はできず、途中からショートカットすることになりました。計画では駒見山迄行って勇進会館に下りる予定だったのですが。この時期にこの計画は無謀だったようです。また、しばらく山歩きをしていない私にはかなりきついルートだったようです。久しぶりの歩きで、落葉の急登で怖い目にあったり、脚が痙攣を起こしそうになったりとさんざんでした。でも、無事帰宅したので良しとしましょう。
鳴神山では複数の登山者に会いましたが、それ以外では静かな歩きでした。鳴神山西尾根、赤柴山脈とも危険箇所は少ないですが、一部急な上り・下りがあって落ち葉の多い今の時期は神経を使いました。
今回、初めて補助ロープを使いました。ショートカットで尾根から下りる時に落葉の急傾斜に遭遇、そこで使いました。もちろんトラロープの替わり程度の使い方ですが、滑るのではないかと神経をすり減らして怖い思いをしながら下りるより多少面倒ですが精神衛生上良いように思いました。
ルート
ルート数値
距離9.9Km 標高差 (+1,230m) 所要時間 6時間40分(休憩込)
行程
駒形登山口-(90分)-鳴神山-(50分)-赤柴山脈分岐-(100分)-十二山-(25分)-林道切通-(55分)-駒形集落-(15分)-駒形登山口
経過
歩きはじめが計画より1時間も遅れてしまいました。昼間の短いこの時期にこれは痛手。歩き始めた時点でどの時点でショートカットするか考え始めていました。
登山口の林道工事はまだ終わっていないようです。3年前の春に訪れたときも工事中だったのですが。登山口前の空き地に駐車しました。春日部ナンバーの1台が駐めたばかりのようで、登山準備をしていました。
何という見事な林道なのでしょう。林道に舗装は似つかわしくないような気がするのですが、最近はこの手の林道が多いですね。
林道から分かれて数分で、登山道からも別れて左に入りました。作業道らしき踏み跡がありましたが、すぐ消えました。
計画では尾根に取り付く予定だったのですが、傾斜がありそうだったので谷を進むことにしました。谷筋は尾根のようにアップダウンはないので仕事量としては少なくて済むはずで良い選択をしたものだと自己満足に陥っていると、最後のツメは落葉の急登で、何度も小休止しながらやっと尾根にたどり着きました。歩き始めて約40分で鳴神山から西に延びる尾根に到着。樹間に鳴神山(中央)が見えます。
尾根にはマーキングテープがたくさんあって、かなりの登山者が歩いているようです。それにしても、すでにマークの有るところまで自分のマークを付ける必要があるのでしょうか。自己顕示欲の強い人が多いのかも知れません。鳴神山近くになると歩きづらい場所がでてきますが、それまでは歩き安い尾根でした。
この尾根でたそがれさんがハイトスさんよりロープワークの手ほどきを受けたようですが、たしかに懸垂などの練習に好適な場所がいくつかありました(傾斜があって落ちてもすぐ止まる場所)。
尾根で面白いものを見ました。「痩せた鳥」。最期の叫びが聞こえそうです。
古いアンテナ線で固定ロープにしていました。無くても登れるので片付けた方が良いと思うのですが。
石祠。現在はあまり祀られていないようです。遺跡になりつつあります。他の大部分の祠も同様ですが。
桐生の基準点。他の市ではあまり見ませんが、桐生では良く見ます。
桐生の街並みの先には秩父の山々。右手に赤柴山脈の高鳥屋山が見えているのですが、残念ながら今回はその手前でショートカットしてしまいました。
鳴神山からは、座間峠への山道を下りていきます。第1展望台まで下りてきました。赤城を正面に展望できるのですが、黒檜山の辺りは雲に覆われています。
椚田峠からの上りは結構苦労しました。キックステップでは無いですが、落ち葉を蹴り上げて歩くと多少安定します。
途中のピークで。
この時点で予定より2時間ぐらい遅れていました。ここで、林道切通しを少し南に進んだ地点から、予定を外れて駒形へのショートカットを決めました。林道はあまりにも湾曲していて駒形へは大幅な遠回りになります。地図で見る限りそのショートカットが一番無難なコースに思えました。
座間峠への山道から赤柴山脈への入口です。通せんぼがありましたが、それを越えていきました。
この先を左に入るのですが、地図では間違えそうなポイントに思えたので慎重に進んだのですが、実際はそれほど注意しなくともルートを間違えることはないように思いました。かなり神経質に現在地点をチェックしながらすすんだので余計に時間を要してしまいました。
左手に林道が見てきました。
西に方向転換する740mピーク。変なテープが巻かれていて「SJM 750m」と書かれていました。非常に安直な山名板でしょうか。地形図では750mには至らないですが、ほぼ750mと思われます。
急な上りの始まり。最初は岩があるのですが、そこは摑み所があって歩き安いのですがその先が今回のルートで一番の難所でした。落葉の急な登りでした。掴まる木が少ないので、2本のストックを突き刺しながら落葉を払って進みました。木が少ないので滑るとかなり転落しそうでした。
十二山への登りで、太ももに痙攣が起き始めました。1ヶ月ぐらい山を歩いていないので筋肉が退化しているのでしょう。久しぶりに芍薬甘草を飲みました。この時期、午後になると急に夕方の気配になります。15時までには下山したいと思いました。一瞬、「ビバーク」の文字が浮かんできます。ツェルトは常に持参していますが、使った事はありません。食料・水は充分持っているので私は大丈夫なのですが、家族に無用の心配をさせては今後の山歩きが難しくなります。
林道切通へは少し藪に掴まって下りました。私の歩いた後が残っています。通常の山道なら登山者のことを考えて下りやすい場所を作ってくれるのでしょうがこの尾根を縦走する人の事などは考慮の対象外なのでしょうね。
ところが、登りの場所は標識があるのです。駒見山へは随分と遠いと思いますが。
切通から少し行った所で赤柴尾根から別れます。予定を変更するのは残念ですがタイムオーバーです。先に見えているのは高鳥屋山ですが、そちらには向かわずに東に向かいます。
少し進んで左手の尾根を見ると、岩壁に松が見事でした。とても歩ける場所では無さそうです。写真ではよく判りませんが。私の選択が間違いで無かったと思いました。
ところが私の進んだ尾根も地図で窺える以上の急な斜面でした。途中から少し右に回りました。それは万一落ちても怪我が無さそうに思えたからです。目を先にやると人家が樹間にかすかに見えました。ほっとしました。ここで、初めて補助ロープを使うことにしました。半年ぐらい前から単独で歩く時は補助ロープを持参するようにしています。今回持ってきたのは6mm30mのものです。通販で買ったばかりで使ったことはありませんが(フランスのエーデルワイス製ということですが)大丈夫でしょう。太めの木を支点にして降下しました。懸垂ではなく、2本のロープを片手で持っての降下ですから本当にトラロープの代替のような使い方です。もしロープがなかったらストックで安定をとりながら一歩一歩慎重に下りなくてはなりませんが、ロープがあると次の地点まで一気に下りる事ができました。結局3ピッチで傾斜が緩やかになる地点まで下りる事ができました。
下りてから見上げました。落ち葉がなければロープ無しで下りられたかも知れません。
急な階段状の植林地を通って作業小屋の横を経て沢を渡ると舗装道路にでました。15時少し前でした。
そこからは登山口まで15分でした。
当初の予定通りに駒見山まで歩いていたら2-3時間多くかかったでしょう。赤柴山脈は予想以上に起伏が多くて時間を要するルートでした。次回挑戦するとしたら春が良いと思いますが果たしてどうなりますか。
みつまんさん、こんにちは。
赤柴山脈、早速行かれましたね。
かなりの時間との闘いだったようで。ということは、余裕を持って歩かないと十分な周回はできないということですね。
その周辺、駒見山、座間方面には行ったことがあるのですが、赤柴山脈周辺はすっぽりと抜け落ちております。
やはり、林道、作業道がやたらとあるようで。そのために登山道やら尾根の形も、地形図のままにはいかないということなのでしょうね。
参考になりましたよ。日の短い今ではなく、長くなってからということにしておきましょう。
コメントありがとうございます。赤柴山脈は他の安蘇の山脈と同じで、特別な大騒ぎするほどの魅力はないですが、地味で静かで落ち着ける山でした。ただ十二山周辺から南は起伏が大きいので私のような軟弱物にはきびしい山ですね。ただ時間を掛ければなんとか歩けるような気がしますが。たそがれさんの参考になったかどうかは疑問ですが、是非歩いて見てください。