2015年10月17,18日 岩登り講習会(古賀志山)

山岳連盟主催の「岩登り講習会」に参加しました。私が参加したのは「縦走路における岩場の通過」コースで、他にはクライミング主体のコースがあります。この講習会参加者が少なくて、「縦走路」は参加者2名で講師3名、クライミングは参加者3名講師2名でした。
17日は午前中大雨。それで、クライミングクラブに場所を借りて室内での講習となりました。
18日は古賀志山で実地訓練。場所は、中岩(標高546m地点)から南へのびる尾根でした。クライミングメッカの少し西側から取り付きましたが、私なら単独では絶対に入り込まない尾根です。
しかし、不思議なことに高所恐怖症で怖がりの私でも登っている間はそれ程恐怖感はありませんでした。
もちろん、これが病みつきになることは絶対にありませんが。
でも、距離も累計標高差もわずかなのに疲れました。帰宅後脚にもかなり疲労が溜まっていました。慣れないことをすると疲れます。
なお、今回は極端に写真が少ないです。講習会なので遠慮していたというのもあるのですが、登っているときは写真を撮る余裕がまったくありませんでした。

ルート数値
距離 4.9Km 標高差 (+-485m) 所要時間 6時間30分(休憩込)

行程(講習会なので通常の倍以上の時間がかかっていますのでコースタイムは表示せず。)
南駐車場-滝神社-取付地点-中岩-御岳山-滝神社-南駐車場

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
20151018-古賀志山_岩登り講習会

経過

17日、古賀志へ向かう途中からひどい雨になりました。天気予報では小雨程度だったのですが、集中豪雨のような雨です。南駐車場に着いた頃には小雨になっていましたが、古賀志での実地訓練は中止してクライミングジムで講習会を行うことになりました。
クライミング班は随分と難しそうな技術訓練をやっていましたが、私たちはその片隅で簡単なロープワークの講習。本当は「簡単な」はずなのですが、実際動作しようとするとまったく動けません。訓練不足を痛感しました。
18日は快晴でした。その日は近くの森林公園で自転車レースがあるので朝から周辺は異常な雰囲気です。
南駐車場から歩き始めます。滝神社に到着。古賀志がクライミングメッカであることは聞いていましたが、ここに来るのは初めてです。神社周辺は崖です。よく見るとハーケンが随所に打ち込まれています。
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私たちはその場所から少し西に進んだところから尾根に取り付きました。
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ロープが敷設されているのですが、岩に苔が付いていて滑りそうなのがイヤな場所です。2人1組になり、ベテラン講師が先導して2グループを監視する体制で講習が始まりました。ここにフィックスロープを張りながら登ります。支点は鉄のリング(錆びていましたが)がかなり敷設されているのでそれを使います。確保地点に支点を作りそこでセカンドの登りを確保するのですが、私は支点に着いたらどうするのかまったく動作できません。昨日教わったことなのですが、いざその場になると順序立てて思い出せません。ベテラン講師の厳しい指摘を受けてやっと確保開始できるようになりました。「ツルベ」でトップ・セカンドが入れ替わってもう少し上まで登って一休み。
良い見晴らしです。
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訓練風景
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なお、第2地点と第3地点が記憶違いで順序が逆だったかもしれません。
第2地点はクサリがあるのですが、私がトップで登っていると途中であとわずかの場所でカラビナが足りなくなってしまいました。結局下に下りてセカンドからからカラビナを貰って登り返しました。この時、支点を解除せずにそのまま下ってしまったのですが、後で考えるとロープが足りたから良かったが足りなかったら下に戻る事もできず再度やり直しになるところでした。

少しジグザグにロープ無しで登ると、コースを間違えたのではないかと思うような場所に着きました。昨年はここに壊れそうなハシゴがあったそうですが、消えています。今年の大雨で流されたのでしょうか。よく見ると鉄のリングは残っているので、コースを外れてはいないようです。クサリもないのでロープが無ければ通過の難しい場所です。私が単独でここにきたら絶対に引き返すでしょう。これが第3地点です。
ここは、講師がトップでフィックスロープを張り、セカンドがその確保を受けながらフィックスロープを回収して、新しいロープを張りながら進みます。最後に私がそれを回収しながら登りました。

尾根のコルにある小さな岩ピークで休憩。
中岩のピークです。休憩後登る事になる岩が見えています。
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その岩は垂直と思えるほどの急傾斜でクサリがありましたが支点にできるリングなどはありませんでした。このような場合はクサリを支点にするのだそうです。ここで、私が大ミス。先程の休憩で肩に架けていたロープを下ろしたときにやり方が不味かったようでロープがこんがらがってしまいました。その整理でかなりの時間を費やしました。講習会でなかったら大ブーイングになるところです。このクサリ場の上部には倒れた松があって要注意。切られてはいるのですがそのまま放置されているので掴んで体重をかけると危ないことになるかもしれません。
そこを登り斜面を少し進むと中岩です。
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良い景色です。
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東方面。御岳山。
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西方面。赤岩山。
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登ってきた尾根。怖がりなのでこれ以上前進して写真が撮れません。
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中岩から東に進みましたがこの尾根は細尾根で嫌な尾根です。北側は切れています。今日一番イヤだった場所です。ロープの有り難さを痛感。
尾根は急に切れて、ロープ・クサリでおりる場所があります。その場所で懸垂下降の練習をしました。ダブルロープで半マストでの懸垂でしたが、慣れないので、制動が効き過ぎてなかなか下りられません。おまけに岩がルンゼ状になっているので、厄介でした。
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御岳山に到着。日光方面は少しかすんでいました。
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RIMG0602
ここでチェストハーネスなどギアをしまって滝神社方面に下山。この下山ルートも荒れていました。大雨の影響でしょうか。
滝神社でクライミンググループと合流して下山。

初めての古賀志山でしたが、「縦走路」とは思えないコースを登って良い経験になりました。来年も参加してみようかなと思い始めているのですが、多少は自習をしておかないとだめでしょうね。

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2015年10月17,18日 岩登り講習会(古賀志山) への2件のフィードバック

  1. たそがれオヤジ のコメント:

    おはようございます。
    そういう講習会に出られたこと自体、みつまんさんはすごいなと思います。
    私ならあり得ないことです。
    行きがかり上、行ったみたらそういったところで、後にも引けないとなったら、素手でよじ登るかロープを出して下るでしょう。
    その前にそういうところと知っていたら、まずは行かないでしょうね。
    確かにやみつきになることはないでしょうけど。
    登るのはともかく、下る術は知っておいた方がいいでしょうね。

    • mituman のコメント:

      おはようございます。相変わらず早いですね。
      私たちが立ち入るルートには岩はあっても支点が打たれていることは絶対にありませんからね。
      下るのみでしょう。下ると行っても懸垂下降はあり得ないような気がします。その先に懸垂で下りられない場所があったらアウトですから。
      林道の切通を下りるなら懸垂でもいいですが、補助ロープをトラロープ代わりに使って下りれるぐらいの場所でないと。万一の場合は登り返しができないと怖いです。
      最近、たそがれさんが行った古道やザレ場は私には近寄りがたい場所ですが、ごく短い危険な局面に遭遇することは私にもあります。そのような時に補助ロープを確実に使うためにロープワークの基本は身につけたいと思っています。講習会は面白かったです。

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