2012年12月8日 仙人ヶ岳周回

足利の仙人ヶ岳を周回してきました。計画では、石尊山・深高山を経由するつもりだったのですが、白葉峠に下りた段階であきらめて、林道1Km,県道4Kmの舗装道路歩きになってしまいました。この時期に長距離の歩きは計画に無理があったようです。
猪子峠から仙人ヶ岳までは人気のコースですが、仙人ヶ岳から白葉峠までは踏み跡が薄く、おまけに稜線を遠望できない地点がおおいので、コンパスで方向を確認しながらの歩きになりました。それで大きなルートミスはしなかったのですが(高萩山から下りで少し方向を間違えましたが)、予定時間をオーバーしてしまい、県道歩きを選択することになってしまいました。

ルート

ルート数値 距離15.8Km  標高差 (+1,350m, -1,350m)  所要時間 6時間40分(休憩込)

行程 林道脇駐車地-(10分)-猪子峠-(40分)-P511-(30分)-犬帰り-(40分)-P561-(15分)-熊の分岐-(20分)-仙人ヶ岳-(20分)-前仙人分岐-(15分)-荒倉山-(30分)-一色展望台分岐-(60分)-高萩山-(15分)-白葉峠-(15分)-県道へ-(50分)-山道へ-(10分)-猪子峠-(10分)-駐車地

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)

経緯

猪子トンネル前から県道を左折して林道に入るのですが、その地点に大きな猪が死んでいました。猪子トンネル前に猪がいても何の不思議も無いのかも知れませんが80Kgはありそうな大きな死体に遭遇するとドキッとします。車に衝突したのでしょうね、ガラス片が散らばっていました。南無阿弥陀仏。
駐車地には7:30に到着しました。準備をして7:40には歩き始めたのですが、ここで大きな失敗をしてしまいました。下の写真で、右方向に進まなくては行けないのですが、左に進んでしまったのです。少し奥に入ったところで北東に進むのだと早合点してしまったのです。

この奥はジグザグに少し登るのですが、その過程で体内の方向計は90度ずれてしまったようで、尾根に登った地点でも気付かずにその先まで行ってしまいました。そこは岩の多い急な登りなのですが、そんな地点は猪子峠までには無いはずです。そこで初めてコンパスを出してルートミスをしていることを確認しました。そのまま当初の計画を逆回りで行こうかとも思ったのですが、ミスはきちんと修正しなくてはいけませんので駐車地まで戻ることにしました。結局20分のロスが発生してしまいました。ルート図からは消してあります。
今回のミスの最初は、計画段階で駐車地を実際より東に見ていたことだと思います。それで、最初にのった尾根は実際は南北方向の尾根だったのですが、それを東西方向の尾根と見てしまいました。
歩きはじめはきちんと地図やコンパスで登山口を確定する癖をつけなくてはいけませんね。いつも標識があるような登山口から歩いているとついいい加減になってしまいます。大いに反省。

駐車地から鉄塔横を通って下ると約10分で猪子峠です。

ここから少し登ると岩の多い尾根が始まります。右下には松田ダム湖が見えてきます。 P511には何もありませんでした。自分の影を撮ってみました。南東には石尊山から深高山へのきれいな稜線が見えます。右からの尾根は岩切まで延びて行きます。この稜線には少しザレている場所もあるので登るときには注意しないと滑ります。ザレた登りで木が切られていました。登山道を整備してくれているのでしょうか。犬帰りに到着です。正面の岩が犬帰りです。やや左寄りに鎖があります。鎖場を下から見上げます。ストックをしまってから登り始めました。途中1ヶ所、鎖に全体重を欠けざるを得ない場所がありますが、しっかりした鎖なので心配はありませんでした。実はその場所で右手に廻って鎖を使わずに登ろうかと思いましたが、少し登ったところで諦めました。素人の浅知恵で上にも下にも移動できない局面は避けたかったからです。
おなじみの標識です。紅葉の名残。宗の岳だそうです。P561の南側の小ピークです。標高約530mです。宗の岳を下ると急に右側が開けてきます。火事の跡なのか大きな木がありません。正面の尾根の左側の付け根がP561です。P561に着きました。アルミ製の標識があります。振り返ると歩いてきた稜線が見えます。結構起伏のある尾根を歩いてきたことが判ります。松田湖は随分後方に見えるようになりました。東には赤雪山が見えます。その前方には、P561から派生した尾根が連なっています。その尾根は正面で2つに分岐して向こうへ延びています。 西側の尾根も近づいてきました。ブログ編集中に気付いたのですが、向こうの尾根の松
は青葉が見えているのですが、こちらの尾根の松は枯れたようになっています。逆光のせいもあるのでしょうが、元気がなさ過ぎます。先程、伐採されている木を見ましたが、もしかすると枯れ木のままでは危険なので伐採されたのかも知れません。今度歩くときはもう少し観察しながら歩きたいと思います。

熊の分岐に到着しました。面白いのは、猪子峠までの所要時間が、90分のものと160分のものがあることです。今回私は登りですが130分かかりました。前回は下っていますが、その時は70分かかりました(この時は雨に降られそうだったので休憩なしで一気に下りました)。山を愛する人なら「早い人で90分、遅くても160分で下りられる」と考えてくれるのでしょう。目くじらを立てる必要はありません。まもなく、右手奥から尾根が迫ってきます。県境尾根です。仙人ヶ岳東の分基点です。ここから200m西に仙人ヶ岳があります。最初にここに来たときには「ここは山頂ではありません」という掲示があったのですが、それは無くなっていました。仙人ヶ岳に到着です。私が到着したのは11時前だったのですがすでに4人が休んで居ました。少し西で早めのランチにしました。本日もカップヌードルとおにぎりです。休んでいる内に数人増えました。人気のコースです。しかし、仙人ヶ岳から白葉峠までは誰にも会いませんでした。
今日は先が長いのでゆっくりとは休んでいられません。歩き始めます。途端に踏み跡が薄くなってきました。仙人ヶ岳の西の最初の小ピークから仙人ヶ岳を見上げます。地図では推測しづらい高度感があります。途中の岩です。左に巻けます。この先には大きな岩はありませんでした。前仙人ヶ岳への分岐に着きました。仙人ヶ岳からここまでのルートは予想したより少し時間がかかりました。ところで、下の写真の前方には、松に彩られたきれいな稜線が見えていました。岩が多くて傾斜のあるものですが。ここからは急に踏み跡が薄くなりました。稜線歩きですから道迷いは少ないのですが、下りですから間違って支尾根に入り込まないようにしなくてはなりません。おまけに落ち葉の多い季節ですから足下にも十分な注意が必要です。分岐からの急な下りです。分岐から15分で荒倉山山頂の標識のあるピークに着きました。眺望の良いピークでした。仙人ヶ岳方面を振り返ります。中央右が仙人ヶ岳で、いくつかの小ピークをへて前仙人との分岐が左側のピークだと思います。前仙人ヶ岳方面です。その少し左奥には特長のある赤城鍋割山が見えました。そして、さらに左には松の間に桐生の街並みが少し見えています。さあ、出発しようとこれから進む方向をコンパスで確認すると計画図と方向が合いません。原因は、荒倉山の位置の間違いでした。計画ルートでは実際の荒倉山の南西のピークを荒倉山としていました(原因は不明です。web情報を元にルートに山名を記録しましたから、その過程で間違いがあったのかも知れません)。しかし、この辺りはまだ踏み跡が明確でしたからミスルートにはなりませんでした。
荒倉山からの下りで見た「逆立ちしたへ音記号」。

左側に緩やかな谷。これは地図でも確認できます。地図によるとこの先はかなり急な下りになるようです。私が計画で「荒倉山」としていた小ピークを過ぎると、造林と自然林に挟まれた尾根を進みます。鷹ノ巣沢という標識が有りました。このピークの先を右に折れて、一色展望台分岐へ向かいます。直進してはいけません。一色展望台分岐です。この先ますます踏み跡が薄くなります。所々に下記の標識があります。展望台分岐から約300m先の小ピークをやや右に折れると急に左側が開けてきます。荒れ地に林道らしきものが見えます。ここから500mぐらいは全くの荒れ地で踏み跡もハッキリしませんが、尾根の方向は見えていますので、迷う心配はありません。私は荒れ地にうんざりして、途中から右側の造林地を進みました。左手には石尊山が見えています。

この先で困ったことが生じました。P399の北東の急傾斜を勢いよく登った後に急に足にケイレンが起きてしまったのです。1年以上起きていなかったので安心していたのですが、久しぶりの長距離歩きで疲労が溜まっていたようです。山へは常備携帯している(正確には入れっぱなしになっている)芍薬甘草を飲んで、数分マッサージしているとすぐ治まりました。芍薬甘草は中高年の山歩きには必携ですね。漢方なのに速効なのがいいです。
高萩山に着きました。

三角点も有ります。

赤城に雲がかかっていました。高萩山からの下りはルートがハッキリしません。私は少し間違えてしまいました。気がつくと峠ではなく谷筋に向かっていました。急傾斜(落ち葉とザレで非常に歩きづらい)を必死にルート変更した後がGPSログに記録されています。下りたところに標識が有りました。高萩山の下り口にあると良かったのですが。
白葉峠に着きました。トラロープを使って林道に下ります。舗装された林道を下りながら、石尊山へ登るかどうかを思案しました。今の時期では4時までに歩き終えねばなりません。どうみてもぎりぎりのように思えました。まして、途中、ケイレンが再発しては困ります。それで、県道歩きを選びました。
県道からトンネル方向を望みます。いい天気です。石尊山方向を見上げます。結構高さを感じます。県道歩きは約50分でした。トンネル手前で右に山道に入ります。ロープを跨がねばなりません。テレビが数台捨てられていました。登山口の標識も落ちていました。すぐ先で2つに分かれますが、左に谷筋を進みます。山道は約10分で猪子峠に着きます。そこからさらに10分で駐車地です。今日の歩きは疲れました。

最後におまけ

朝見た猪は片付けられていました。

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