2012年11月25日 生瀬富士・月居山

茨城県大子町の生瀬富士・月居山へ、私が所属している会の山行に参加して総勢11名で行ってきました。このルートは距離・累積高度はそれ程でもないのですが、その数値以上に疲れました。傾斜が急なことと最後の前山からの下りの石段が堪えたようです。
しかし、低山ではありますが、本当に楽しいルートです。季節を変えて厳冬・新緑の頃にも訪れたいルートです。今回は秋の八溝を堪能することができました。とりわけ月居山頂上の紅葉はすばらしかったですね。

ルート

ルート数値 距離8.2Km  標高差 (+841m, -841m)  所要時間 5時間45分(休憩込)

行程 県営駐車場-(35分)-支尾根-(25分)-生瀬富士-(15分)-立神山-(40分)-かずま-(10分)-滝上眺望値-(20分)-徒渉-(10分)-国道下-(25分)-観音堂下分岐-(12分)-月居山-(25分)-前山-(30分)-袋田の滝前-(25分)-県営駐車場

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
経過

前夜に袋田に入り、恒例の前夜祭。たっぷりとアルコールを蓄えたはずなのですが、寒さで暗い内に目覚めました。
これから向かう生瀬富士が朝日に浮かびます(と思っていたのですが、朝日に映えていたのは立神山のようです、生瀬富士はその左手奥です)。 県営第1駐車場をでて少し左に行くと、生瀬富士への入口があります(小さな標識あり)。そこを山へ向かって、山にぶつかると右側の谷道へ進みます。谷道は一部崩壊していたり、倒木があったりしますが、無理なく進めます。やがてジグザグに左手尾根に登ると支尾根に到着します。このルートには大きな標識はありませんが、地元の中学生が立てた小さな標識があるので道を間違えることはないでしょう。尾根からは急登の始まりです。岩場もありますが、ロープ・鎖もあって無理なく登ることができました。
約1時間で生瀬富士に着きました。山頂は狭いので大勢で長居はできませんが、眺望は南に開けていました。八溝の山脈の先に中央に望めるのは男体山をはじめとする日光の山々です。その右側には釈迦ヶ岳の高原山系が望めます。ここで、通常ですと北東に続く岩稜へと進むのでしょうが、先頭が南東方面に進んでしまいました。怖がりの私としては有り難かったのですが、少し残念でもありました。生瀬富士からの下りは急傾斜です。
この尾根の紅葉は少し最盛期を過ぎたようですが、まだまだ秋を楽しませてくれます。

立神山に着きました。眺望の良い少し広い頂上でした。
ここで休憩です。ここまで何度か給水はしたのですが、随分とのどの渇きを覚えていました。昨夜のアルコールが残っているからかもしれません。一人歩きの時は気ままに休みますが、グループではそうはいきません。たっぷりと給水しました。ペットボトル2本を持ってきて良かったと思いました。
立神山からの眺望です。中央の灰色部分が生瀬富士から北東に延びる岩稜尾根です。岩稜の先になだらかな山容の八溝山が遠望できます。
生瀬富士の左手先は那須連峰です。かなり雪があるようです。立神山からは崖の上の稜線を進みます。歩いている時はそれ程の高度感はないのですが、時々すぐ右下に崖が迫ってきてぞっとする場所もありました。樹間に麓の家並みが見えます。紅葉もかなり楽しめました。かずまに到着。ここからは崖を滝本へ下りる事もできるそうです。前回このルートを歩いた方は、川が増水していていたのでここまで戻って滝本へ下りたそうです。袋田の滝の上まできました。滝の上部が見えます。本来ですと、木につかまってもっと滝をのぞき込んだ写真を撮るべきなのでしょうが撮れませんでした。高所恐怖症の私は身を乗り出すことはできないだろうが何とか良い角度で写真を撮ろうと、x-shotを持参したのですが、「もっと良い場所があったはずだ」という先達の話でここでは取り出すのをやめました。しかし、ここが最高の展望地でした。前回はここに柵があったそうなのですが、何らかの理由で撤去されていたので勘違いしたそうです。確かに柵があればかえって危険な行為を誘発しそうな場所です。
振り返ると歩いてきた尾根のすぐ横が絶壁であったことが判りました。徒渉地点です。生瀬滝の上流部を渡ります。水量が多いと渡れませんが、何とか渡れる水量でした。写真には撮れませんでしたが最初の2mが一番緊張しました。全員無事に濡れるとこもなく渡ることができました。
徒渉地点からはのどかな農村風景を進みます。見事な紅葉が見えました。一端国道へでると、月居山入口はすぐ見つかります。酒屋の前で一度国道を渡って下へおりると、標識があります。国道下を抜けて山に向かいます。分岐は2ヶ所有りますが、両方とも左に折れました。「月居山」または「月居観音堂」方面へ向かいます。随分と歩き安い山道でした。工事で使った道が残っているのかも知れません。

国道から約25分で、観音堂下の分岐に突きます。そこから南に10数分で月居山に到着です。

頂上の南側は広い平坦地になっていてその南斜面が紅葉最盛期でした。ここだけに集中してカエデがあるが不思議です。休憩をとりながら紅葉を楽しみました。


休憩後、観音堂まで下りて、梵鐘を突きました。大いに外れて気の抜けた音が山に情けなく響きました。私のご先祖は坊さんらしいのですが、きっと鐘撞き堂もない小さな寺だったのでしょう。観音堂から麓の袋田を見下ろします。良い景色です。 ここからは、前山を経由して袋田に下りて行くのですが、石段・鉄段(?)の連続でした。朝歩いてきた尾根が見えます。中央は立神山で生瀬富士はその先に隠れています。

生瀬滝が見下ろせる位置まで階段を下りてきました。右上に徒渉地点の住宅が見えています。この辺りになると大勢の観光客と行き違いました。袋田の滝を見下ろします。さすがの景観です。滝下まで下りてきました。観光客で一杯です。山歩き姿の私たちは奇妙な様に見えました。下から滝を見ます。滝上の崖です。新しい崩壊も見えます。あの上を歩いたと思うとぞっとします。歩き始めた駐車場近くまで来て振り返ると、晴天を背景に歩いた稜線が映えていました。駐車場から南東を見上げると、観音堂が見えました。観音堂は緑の植林の上に屋根がかすかに見えています。左が前山、その右が月居山です。
帰りには、月居温泉滝見の湯で汗を流しました。350円は安かったですが、人だらけでした。

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