昨年、赤雪山の後方尾根ですばらしいアカヤシオを見ました(こちらで報告済み)。今回は少し時季が遅れたのですが多少は見られるかなと淡い期待を抱いての歩きです。妻にアカヤシオを見せたかったので妻も同行しました。
しかし、アカヤシオは最後の花を少し残しているだけでした。昨日の雨でかなり落ちてしまったようです。ミツバツツジ・ヤマツツジにはまだ少し早くて、中途半端な時期になってしまいました。
とはいえ、歩きはじめと林道ではたくさんの春の花に遭遇することができて、それなりに充実した山歩きになりましたが、久しぶりのアップダウンの多い尾根歩きでは妻だけでなく私もかなり疲れてしまいました。
花は後にまとめてあります。
ルート
ルート数値 距離9.0Km 標高差 (+739m, -739m) 所要時間 4時間30分(休憩込)
駐車地-(60分)-赤雪山-(80分)-石祠-(40分)-林道降口-(25分)-林道終点-(60分)-駐車地
ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
谷部分ではかなりGPSデータが乱れています。特に、林道降り口からは乱れが大きくなっています。林道にでてからはずっと林道を忠実に歩いているのですが、随分、実情と異なっています。私が使っているGPSは谷・森林内での現在位置把握が苦手なのは仕方ないと思うのですが、勝手にルートを「まろやかに」してしまうのは合点がいきません。
経過
(赤雪山まで)
松田ダム横でトイレ休憩の後、駐車場へ向かいました。昨年は桜が満開だったダム湖周辺も今年は散っています。これじゃアカヤシオも駄目かなと思いました。しかし、山の新緑は見事です。ヤマザクラもかなり咲いているようです。
駐車場には数台駐まっていました。トイレはありませんが整備された駐車場です。準備をして歩き始めます。ヤマザクラが咲いていました。
赤雪への谷筋のルートは初めて歩きます。整備されているということは有りませんが歩き安い道でした。しかし、いくつかある木橋は朽ち始めています。
谷に沿って上っていきます。
途中、2つの小さな滝があります。せせらぎの滝。
2つの滝の間の大岩。滝の周辺は堅い岩が多くて、山道にも露岩が出ていましたが、その部分はかなり滑りやすくなっていました。しかし尾根を歩いている時にはこのような堅い岩を見かけませんでした。この付近だけに分布しているのでしょうか。
最後はジグザグに上って尾根にでます。
尾根からは急な上りですが、すぐ赤雪山頂につきました。
山頂で休んでいると、赤雪南尾根から二人の男性が上ってきました。「この尾根は下りで使いたいねえ」。私も昨年同じ事を思いました。
(野山林道の降り口まで)
赤雪山からは北方向に尾根を進みます。最初は傾斜が少なくて快適な尾根歩きです。芽吹きは始まったばかりです。
昨年見た枯れ松はまだ倒れていませんでした。
尾根方向が西に変わって、585峰を過ぎたあたりから、アップダウンが大きくなります。妻はときどき立ち止まりながら上っています。「さっき下らなければ、こんなに上らなくて済むのに。」
アップダウンが始まると、アカヤシオの登場が増えてきます。しかし、今年のアカヤシオは時季を外してしまいました。残念。昨日の雨で落ちたと思われる花びらがたくさん落ちていました。
アカヤシオは石祠までで、そこからは、杉・桧の植林が増えてきます。
県境尾根にでると、仙人ヶ岳はもうすぐです。木々の先に見えています。多分、鋭角的な山頂ではなくその右の鈍角が仙人ヶ岳でしょう。
県境尾根で仙人ヶ岳東峰手前のピークは左に巻いて進むのですが、そこは非常に歩きづらい箇所でした。その巻き道からすぐ、東峰へのぼる位置に、野山林道への降り口があります。標識は仙人ヶ岳方向にかかっていて、林道まで「20分」となっています。
(野山林道)
県境尾根から野山林道へ下りる道は非常に急傾斜で歩きづらい道でした。多分、雨の日はやめた方が良さそうです。
しかし、急傾斜は最初だけで、途中からは荒れた場所もありますが、急傾斜よりはましです。またこの当たりからはかなり花が多くて楽しませてくれました。
尾根から約25分で林道の終点に到着しました。林道降り口の看板には「20分」と書いてありますが、花を楽しんでいるとどうしても時間が多くかかってしまいます。
林道は舗装されて歩き安いのですが、駐車場までは1時間以上かかりました。しかし、まわりには春の花がたくさん咲いていました。また、渓谷はきれいな流れでした。林道歩きもこの季節ではそれ程苦痛にはなりません。
途中、ダム湖の桜並木の側溝にたくさんのオタマジャクシがいました。すべてカエルなるまでここに水はあるのだろうかと心配になります。
1時過ぎに無事駐車場に着きました。
帰りは須花憩いの家に立ち寄って蕎麦を遅い昼食としました。
今回山歩きで見た花
1.赤雪駐車場からの谷筋で
小さい花が固まってさいていました。キランソウのようです。別名ジゴクノカマノフタとは見事な命名ですがそれでは花がかわいそうです。
ウラシマソウ。花弁から釣糸のようなヒモを出しています。浦島太郞の釣糸のようだということでこの名前が付いたそうです。
白いスミレ。スミレは似たようなのが多くて正確な名前が判りません。マルバスミレでしょうか。
2.赤雪山手前の急な上りで。
紫のスミレです。タチツボスミレ。険しい山道ですから踏まれなければ良いのですが。
ツクバキンモクソウ?。葉が少し違うような気もします。キランソウにも似ているのですが、花の色が違います。
ミヤマウグイスカグラ。「カズラ」と思っていましたが「カグラ」なんだそうです。
(赤雪北尾根にて)
小さなスミレ。ヒトツバエゾスミレのようですが、花がよくわかりません。
やっとアカヤシオにあえました。少ないですが最後まで残ってくれていました。
花はウラシマソウに似ていますが、花色が違いますし、葉も違います。何よりあの釣糸がありません。マムシグサのようです。
(野山林道)
ミヤマキケマン。林道添いには非常にたくさん見ることができました。
名前不詳。もっときちんと写真を撮ってこないと調べられませんね。(追記:カキドオシ?)
マムシグサが大きく成長しています。高さ50cmぐらいになっていました。谷で見たものとは花の色も違います。
名前不詳。花の形はタンポポのように見えますが。よく判りません。