2011年12月24日 難台山・吾国山縦走

筑波山の東側に位置する難台山と吾国山を歩いてきました。私がこの山を知ったのは、分県登山ガイド「茨城県の山」で「首都圏人気の縦走路」と紹介されているのを読んだからで、これは行かねばと1年前から予定していました。またJRでアクセスできるというのも魅力です。常磐線の岩間駅から水戸線の福原駅まで歩くことになります。下山後にビールを飲みながら帰れるというのも楽しみです(これはかないませんでしたが)。
このルートは楽に歩けると考えていました。距離はそれなりに有っても、低山ですからアップダウンは少なく鼻歌交じりの山歩きを想像していました。それで鳴滝巡りも追加する計画にしたのですが、実際はかなり疲れる山歩きでした。ルートは幅がひろくて歩道も立派に整備されているのですが、傾斜が急なのです。通常は急傾斜ではジグザグにルートを切るのが一般的だと思うのですが、ここはまっすぐです。茨城の人は実直で曲がることがきらいなのでしょうか(地権の関係なのかもしれませんが)。

ルート

ルート数値 距離17.5Km  標高差 (+1,317m, -1,291m)  所要時間 6時間30分(休憩込)
行程(あくまで私の気ままな歩きの結果です。)
  岩間駅-(50分)-愛宕神社-(50分)-南山展望台-(3分)-鳴滝分岐-(15分)-鳴滝不動-(20分)-鳴滝分岐-(20分)-団子石峠-(50分)-難台山-(50分)-道祖神峠-(35分)-吾国山-(75分)-福原駅

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)
経過

(愛宕神社まで)
JR岩間駅は改修工事中でした。ローカルの雰囲気がなくなって立派な駅になるのでしょうね。8時少し前に歩き始めました。
休日の朝まだ早い時間帯だからでしょうか駅前は静かでした。ちなみに、コンビニは駅前にはありません。事前に調査していましたので、弁当は小山で用意してきました。正面の山が愛宕山です。

駅前通りをまっすぐ進むと、参道入口の標識があります。ここを左折します。

愛宕山が近づいてきました。

結婚式場の前を過ぎると、すぐ右へ折れて山道にはいります。

山道を10分弱進むと、駐車場にでます。ここから車道歩きで進んでも良いのですが、歩道も整備されています。できるだけ車道を通らないように歩道を進みました。

まわりには桜の木が多いですね。花見時期には人気のスポットになりそうです。

麓の街並みがよく見えます。

標識も適度に置かれています。ちなみに奥に見える標識には「ウラ道」と出ています。「初会」から「裏を返す」わけにはいきませんので、手前の道を進みます。

車道を横断して駐車場方向に進むと、その先に東屋があって、その脇を歩道が延びています。

また、車道にぶつかります。すこし上ると、石段の登り口になります。


登り口です。
 石段を登ります。女人禁制の石塔があります。かなり古いもののようです。石段には両側に寄進した人の名前が彫られた石塔が連なっているのですが、それには女性の名前もあります(夫婦連名ですが)。貰うものだけ貰って「あとは駄目よ」というのではむしが良すぎます。いつの時かは判りませんが女人禁制は解禁になったのでしょう。

石尊に寄ってみることにしました。
 2-3分で到着します。
 見上げます。
 アップします。しめ縄も新しいので今も信仰をあつめているようです。

少し、遠回りしましたが、駅から約50分で愛宕神社に到着しました。参詣して先に進みます。

神社横の展望台からの眺めです。

(鳴滝分岐まで)
神社からは、歩道もあったようなのですが、間違って車道を進んでしまいました。まもなく立派な駐車場があって、その先がハイキングコースになっています。駐車場にはきれいなトイレも完備していました。
ハイキングコースを「乗越峠」方面に進みます。
 バンガローの下の舗装道を進みます。バンガローには家族連れの利用者がいました。休日をこんなところで過ごすのも楽しそうです。

ここから数分で乗越峠につきます。左に進んで少し先に「ハイキングコース入口」があります。
 山道を進むと、おもしろい木を見つけました。サカキだと思うのですが、下で枝分かれしているのですが、上でまた合体しています。「仲良き夫婦の木」とでも名付けましょうか。もっと良い名前がありそうですが思いつきません。 

見晴らしの丘分岐です。鐘転山(かねころばしやま)方面に少し進むと見晴らしの丘があります。

見晴らしの丘です。東側の眺望が開けています。 木々の間から、先ほど通った愛宕山が見えました。
 見晴らしの丘から南に進むと鐘転山へいけるそうですが、今日は分岐まで戻って、難台山方向に進みます。1カ所迷いそうな場所がありますが、ここは、赤い矢印は無視して、右側の道を進みます。
 道は広くて立派な遊歩道です。こんなに広くなくても良いと思うのですが。
 いいお天気です。歩道の両脇には桜がたくさん植えられています。春には行楽客で賑わうのでしょうね。
 急な上りの先に南山展望台が見えてきました。
 展望台からは360度の眺望が見えるかと期待したのですが、樹木の成長が良くて眺望は良くありませんでした。
少し休憩して、鳴滝へ向かいます。

(鳴滝)
南山展望台から数分で鳴滝への分岐に到着します。左側少し奥まって分岐の標識がありました。 鳴滝への道は山道です。危険ということはありませんが、結構急傾斜です。踏み跡はしっかりしていますし、テープも少ないですが付けられていますので、迷うことはありませんでした。杉林に入ってから一層歩きづらくなります。

しばらく杉木立のなかを進むと沢のせせらぎが聞こえてきます。約20分弱で鳴滝に到着しました。鳴滝不動尊の裏へ下りていきます。不動尊にお詣りしました。鳴滝は、急な滑沢のような感じです。水が涸れることもあるようなのですが、今年は雨が多かったからでしょうか、しっかりと流れていました。下から、不動尊を見上げています。

来た道を戻ります。

(難台山まで)
 アップダウンを直進する道が続きます。ロープが付けられていますが、ロープに頼らなくてもなんとか進むことができます。

団子石峠に到着です。きれいにカットされた石が置かれています。この辺りは採石場が多いのでご当地名物なのだと思います。 舗装された林道を渡ります。駐車場がありました。
 団子石です。団子に見えますか?

団子山(432m)の手前に、東側がきれいに伐採されて、展望の良い場所がありました。

右に愛宕山が見えます。
 歩いてきた愛宕山から南山展望台(中央右側)までの尾根が見えます。ここで、切り株に腰を下ろして展望を楽しみながら弁当にしました。

昼食後、歩き開始です。団子山です。三角点もあります。
 次第にルート上に岩が増えてきました。これには名前はついていませんでした。振り返って撮影しました。
急な上りの先にも岩が見えています。
その岩の上から筑波山方面が望めました。

「鼻の下」という名前がついていました。小さめの岩がならんでいるだけなのですが、「獅子ヶ鼻」の下にあるからこんな名前になったのでしょう。こういう名前、私は好きです。

獅子ヶ鼻です。
「天狗の奥庭」です。この先は絶壁になっています。高所恐怖症の私にはこの先に進んでそこからの眺望を楽しむ事はできません。
 ルート上から天狗の奥庭を撮りました。絶壁のイメージがうまく撮れません。
屏風岩です。かなり大きな岩です。上の飛び出した岩が崩れそうでした。右にベンチのように置かれている石も崩れてきたもののようです。
下から上を見上げます。
難台山に近づくと、ルートを大岩が塞ぎます。巻き道もありますが、直進できます。
難台山に到着しました。山頂は広くなっていて、10人以上のハイカーが弁当を広げていました。私は遠慮がちに通り過ぎました。

(吾国山まで)
難台山からも直進のアップダウンの多い道を進みます。この道もかなり下っています。こんどは急傾斜の上りです。左側にロープが張られています。
そのロープの先で悲惨な状況を目にしました。トラロープが木に食い込んでいるのです。正確には木が成長してこのような食い込んだ状態になったのでしょうが、これはひどいですね。直接生きている木にロープを巻くのはやめて欲しいと思います。杭を打てないのでしょうか。
アップダウンを繰り返して、林道に合流します。林道を数分歩けば、道祖神峠です。
道祖神峠に着きました。舗装道を横断します。
かつては、この先でまた、歩道に入ったようなのですが、現在は通行できなくなっています。舗装された林道を進むしかありません。
「狭き門」も林道から眺めます。
洗心館も営業を中止しています。設備が無駄になっています。
この洗心館の先でまた歩道に入いる事ができました。

再度林道を横断して歩道は続きます。
吾国山手前の急傾斜です。
やっと、吾国山に到着です。頂上は石垣が築かれてその上に神社があります。
吾国山に到着しました。
三角点です。
肝心の神社の写真を撮るのを忘れました。神社の周りは石垣になっていてその上を歩くことができます。西側は筑波山からきのこ山、加波山です。
南側には難台山が見えます。
北側は、よく見えませんでした。

吾国山で埼玉からきたという中高年ハイカー(Aさん)に会いました。一緒に福原駅まで向かい事にしました。Aさんには、途中いろいろと山の話をして頂きました。山歩きは定年退職後始めた事。百名山はすべて登ったこと。百名山で一番難しかったのは剣岳だったこと。現在、関東百名山に挑戦中で(吾国山が関東百名山なのだそうです)今日は岩間駅から福原駅まで歩く事。などを話していただきました。もう七十歳は過ぎているはずなのに、歩きの早いこと、私はついて行くのがやっとでした。

吾国山はブナ林で有名なようです。そのブナです。いつまでも残して欲しいものです。 吾国山から福原駅までは地図上では判りづらいのですが、ルートには適度に標識があって、駅まで導いてくれます。林道に出ると、先に標識があります。
 このルートには「丁石」が残っています。すべてを確認したわけではありませんが、「十七丁」から「三丁」まではありました。吾国山が信仰をあつめていたことが偲ばれます。
檜林を進みます。

谷地(やち)というのでしょうか。奥まった場所の耕作地に出ました。荒れている休耕地もありますが、きちんと手入れされた農地も残っています。このような田んぼの隅にも「丁石」はありました。
標識に従って駅へ向かいました。
 福原駅には15時少しまえに着きました。ちょうど友部方面の電車が来てAさんはそれで帰りました。私は、「さあビールだ」と駅前で自販機を探しましたが見当たりません。駅員さんに尋ねると「そこのそば屋で酒を売っている」ということなので、そばやへ云ったのですが、入口は鍵はかかっていませんでしたが、声を掛けても誰も出てくれませんでした。結局、ビールは諦めました。

(難台山近くで見た花) これらはこの山系の広範囲で見ることができました。名前は不詳です。


(最後に)

このルートは春の桜の時期が一番のお薦めでしょう。それにしても直進のアップダウンは疲れました。でも、足は疲れましたが、痛みを出すことはありませんでした。そろそろ完治したようです。

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