2011年4月29日 鳴神山・吾妻山

 群馬県桐生の鳴神山・吾妻山へ行ってきました。昨年山歩きを始めて最初の完全な県外の山です(鶏足山・高峯のとき県外も歩いていますが、登山口とルートの大部分は県内でした)。少しでも楽に歩けるように、バスを利用して先に鳴神山へ登ってから、吾妻山に下りてくるルートにしました。約15Km。疲れましたが楽しい山歩きでした。両峰とも地元の方に愛された山と言うことで多くの登山者がいました。鳴神山のアカヤシオの盛りは少し過ぎていましたが、吾妻山からその山麓の水道山公園はツツジの最盛期でした。花の名前は帰宅後、「栃木の山紀行」などいくつもサイトを巡って探しました。間違いがあるかもしれません。今後は、葉の形状などもきちんと写真にしたいと思いました。山野草を見ることが山歩きの楽しみになりつつあります。今回も単独行です。

ルート

ルート数値(カシミール3Dより)GPS実績値
距離 15.0Km 標高差 -158m(累積 +1370m, -1528m) 

行程
水道山公園南駐車場-(15分)- JR桐生北口 -(バス35分)-吹上BS-(20分)-駒形登山口-(75分)-肩の広場-(6分)-鳴神山頂-(15分)-肩の広場-(70分)-三峰山-(25分)-金沢峠-(17分)-大形山-(22分)-岡平-(20分)-自然観察の森分岐-(44分)-女山-(10分)-吾妻山-(55分)-水道山公園南駐車場

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)

経過

(6:40 駐車場着) 水道山南駐車場からは住宅地の階段道をまっすぐ駅方向に下りていきます。途中、コンビニで食料・飲み物購入してトイレを借りました。日頃、私は坂のない町で生活していますので、こんな少しの坂歩きでも「桐生は山がある町」を実感しました。自然は、厳しさと優しさを与えてくれます。
(7:00 JR桐生北口)今日は山登り好適日なので、バスは満員かと思っていたのですが乗客は私一人でした。そんな事を考えるのはまだまだ少数派に過ぎないのでしょうか。途中2人の中高年女性ハイカーが乗ってきました。アカヤシオを見に鳴神山へ行くそうです。
(7:40 吹上BS) バスを終点で降りて、駒形登山口へ向かいます。このバス停には簡易のトイレがありました。
 登山口までは、もえぎ色につつまれた美しい山村を進みます。私はもえぎ色が大好きです。気分爽快になります。日々色が変わっていくのがいいですね(もちろん、この村のもえぎ色は今日しか見ないのですが)。ここを流れている川は山田川というそうです。ありそうですが実際は少ない名前かもしれません。
 バスの乗客が少なかったので、今日の山は静かだろうと思っていましたが、登山口は車で一杯でした。道の両脇にも駐車していました。こちらから縦走するハイカーは少ないようです。

(8:00 駒形登山口) この辺は工事中らしく、臨時の橋が架かっています。

鉄の階段を上ります。登山客用に作られたようです。センサーで男性の声がしたのには驚きました。

工事区間を過ぎると少し林道を進みます。
(8:10 山道開始)
 杉の森を進みます。ケーブルが引かれていますが、これは上流で鉄砲水が発生したときに工事現場に連絡するためのもののようです。もう少し上流へ行くと、ケーブルが谷を渡っていました。鉄砲水が発生したとき、何らかのセンサーの信号がこのケーブルを通じて現場に伝わるようです。
 このルートは谷に沿って進みますが、斜面にはお大きな石がたくさんあります。地震で崩れてこないか心配になります。谷の脇のこんな道を進みます。ネットで調べているとき、この沢筋の道を心配していたのですが、危険なルートではありませでした。足下の注意は必要ですが。 楽に進める場所をペンキで知らせてくれます。できるだけそれに従って進みます。
 この谷筋には様々な花を見ることができました。
ニリンソウです(私は花の名前は不得手ですが、親切に教えてくれるハイカーがいました)。まだ朝早いのでしょうか。完全に開いていません。確かに2輪に分かれています。
 コガネネコノメソウ(帰宅後調べたつもりなのですが)。
 ハルトラノオ?
ヒトリシズカ?
ヒトツバエゾスミレ?。
「これがナルカミスミレかしら。でもよくわからないわ」という人がいました。確かに、上のスミレより色が淡い。もう少しうまく葉の写真も撮る必要がありそうです。
なんでしょう。
岩の上に集まっています。ハルトラノオ?。
ルートにカタクリも咲いていました。踏まれている花もあります。
沢をかなり登ってくると、上りがきつくなります。尾根を見上げるとアカヤシオが咲いています。
あと少しで「肩の広場」です。足下に気をつけて進むみなさん。
(9:16 肩の広場) 沢道を上り切ったところが「肩の広場」です。梅田側からの登山道の合流地点になります。少し休みます。梅田から上ってきた人が「カッコウソウはまだまだだ」と言っていました。
鳴神山は双耳峰です。桐生岳と仁田山岳で、東側の桐生岳が少し高いのでしょう、桐生岳に「鳴神山頂」の標識があります。肩の広場には2つの鳥居があって、それぞれの山頂へ続きます。いずれも山頂までは5-6分です。私は右側の鳥居を入って、左の鳥居からでてきました(このルートは山頂で親切なおばさんハイカーに教えてもらいました)。

(9:22 鳴神山頂) 山頂はハイカーで一杯です。
すばらしい眺望です。最近周りの木が伐採されて眺望がよくなったそうです。
東側です。アカヤシオの先に安蘇の山々が見えます。多分正面の山が仙人ヶ岳だと思います。
南側です。桐生の町並みが広がります。アカヤシオの先を右上に伸びる尾根がこれから歩く吾妻山への尾根になります。
北西側です。右側奥手に見えるのが袈裟丸山から皇海山だと思います。
北側です。中央に白根山、やや右寄りに男体山が見えました。
北東です。熊鷹山根本山などが見えているのだと思いますがよく分かりません。
山頂のアカヤシオは少し時期が過ぎていました。しかし、少し下りると最盛期のものもありました。
仁田山岳です。眺望はききませんがアカヤシオに囲まれています。
仁田山岳山頂は掘られていて石垣が積まれています。神事に使われる場所なのかもしれませんが、先日の地震で石垣が崩れたようです。
ここからは、来た道を戻ろうとしたのですが、親切なおばさんが別の道を教えてくれましたので、そちらへ進みました。ただ、落ち葉がたくさん残っていて歩きづらかった。
(9:49 肩の広場) 広場南側の大岩。これを右に巻いて尾根道が続きます。
尾根道は、アップダウンはありますが、岩道が少なく、ヤセ尾根もなく歩き安いルートでした。走っている人がいました(3人に会いました)。
尾根のツツジはまだまだ先のようです。
標識手前の上りです。落ち葉がたくさん残っていて上りづらかったので、できるだけ落ち葉をさけて歩きました。
今月2日に、三毳山でみたのと同じミヤマウグイスカズラです。この辺は三毳山に比べると1ヶ月くらい春の訪れが遅いようです。
(10:34 三角点 811.5mピーク) ここで小休止しました。
ここでこんな花を見つけました。5cmぐらいの小さな花です。名前不明。
白いスミレです。ナルカミスミレなのでしょうか。
尾根をかなり下りてくると先ほどのミヤマウグイスカズラの花も大きく開いています。
尾根を歩いていると、白い花びらに気づきます。見上げると少し満開を過ぎた山桜です。
(11:00 三峰山)
ここには祠があって、氏子中と記されています。落語の「氏子中」を思い出しました(少し不謹慎ですか)。
石像があります。菅原道真でしょうか。よく分かりません。誰が巻いたかタオル地ハンカチのマフラーが粋です。
すこしずつ、ツツジのつぼみを見るようになってきました。早いものは咲いています。このクラスでの一番星です。
モミジイチゴ?は遠慮がちに下向きに咲いています。初夏に黄色い実をつけるそうです。(四季の山野草 http://www.ootk.net/shiki/ 参照)

(11:26 金沢峠) 所要時間で中間点のようです。距離の中間点は金沢峠のやや南の用です。 ここから大形山にかけてまた急な上りです。
この上りで見た花です。スミレです(ナルカミスミレ?)。
カタクリです。咲いているのは少ないですが、山道の東側にはカタクリがかなり生育しています。全体に小ぶりですが。
(11:43 大形山) 三角点もある。ここで昼食にする。
(12:05 歩き再開)
岩道に遭遇。赤ペンキは岩を縦断しているが、左側に普通の道がある。赤ペンキはルート案内ではなく境界をしてしているのかもしれない。
極楽とんぼさんの碑。私は「極楽とんぼ」さんを存じ上げていませんでした。帰宅後、Web検索すると、いろいろと情報がありました。碑にありますように「桐生の山を愛した」方なのですね。あらためて合掌。
(12:27 岡平)
途中から、尾根の少し東側を歩くルートになります。県境の尾根が見えてきます。帰宅後地図で確認すると、一番高い山が仙人ヶ岳のようです。
しっかりツツジが咲いていました。
(12:46 自然観察の森分岐)
(12:52 鳳仙寺沢の頭)
(12:59 関東ふれあいの道) 標識の左下に、ふれあいの道の石版があります。

ここから少し下ったところで、中高年のハイカー(以降Aさんと呼ばせていただきます)の方に声をかけられて、いろいろと山歩きの話(袈裟丸山の話が多かった)をしながら歩きました。Aさんとは女山で一緒に休憩した後で一端分かれたのですが、吾妻山で再会して、一緒に下山していただきました。その時には下山ルートについていろいろと教えていただき助かりました。

黄色い花(ヤマブキより黄色い花です。名前不詳。)。少し上ります。ふれあいの道の坂道は疲れます。

(13:30 女山) 東京電力の反射板があります。反射板は何に使うのでしょうか。日陰で小休止ししました。

反射板、後ろから。
あと少しで、吾妻山です。ツツジが咲き誇っています。
(13:49 吾妻山) 10人近くが休んでいます。
祠のサカキも青々としています。
ここからは、桐生市街がよく見えます。
下山開始。吾妻公園方面に下りるときは標識がないので下り口を間違えそうです。Aさんに教えてもらわなかったらその先まで言ってしまったでしょう。岩道を下っていきます。
少し下りてしたからの写真です。実際はもっと岩だらけのところがあります。
(13:30 トンビ岩)
Aさんとは、吾妻公園に入る橋のところで別れました。
水道山公園への道から吾妻山を見上げる。
水道山公園に至る道もツツジが美しく咲いています。
車道から歩いてきた尾根を見上げる。左側の山が女山(反射板が見える)、その右が大形山、そしてその右に少し青く頂だけが見えているのが鳴神山かもしれません。
(14:45 水道山南駐車場) やっと到着しました。足はパンパンです。少しマッサージしてから帰路にきつました。

最後に
 次回は是非、カッコウソウの花咲く頃に鳴神山を訪れたいと思います。駒形・鳴神・カッコウソウ自生地・赤柴のルートがおもしろいかもしれません。
吾妻山は物見山をミックスして廻ってみようと思います。

カテゴリー: 安蘇 パーマリンク

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