2013年7月6日 大日崎から大日尾根へ

7月7日に、清掃登山があるので、前日から日光に入って大日尾根に挑戦しました。昨年もこの機会を利用して大日尾根に挑戦しています(松ヶ崎から)。
たそがれさん、みー猫さんのブログを見て、いつか大日崎からの尾根に挑戦してみたいと思っていたのですが、それが実現できました。ただ、計画では、社山北西まで上って、景観を楽しむ予定だったのですが、山中で見た天気予報に14時頃に雨マークが登場してきたので、P1557から折り返してショートカットコースで阿世潟へ下りてしまいました。
初めての本格的なシャクナゲ藪でしたが、実際に密藪で苦労したのは20分くらいだったのでそれなりに藪を楽しむ事ができました。もし、これが1時間も続いたら泣き出したくなったかもしれません。シャクナゲ藪の入門としてちょうど良いコースかも知れません。  次回、大日尾根へ行くには絶対、阿世潟からのショートカットコースになるでしょう。今回初めて歩いたのですが、藪も岩もなく歩き安いコースでした。しかし、傾斜が強いので雨の時は滑りそうです。
今回、阿世潟で少し道草をしています。

ルート

ルート数値  距離14.7Km 標高差 (+940m, -940m) 所要時間 6時間15分(休憩込)

行程  歌が浜駐車場-(60分)-阿世潟分岐-(30分)-上野島-(15分)-大日崎-(80分)-P1557-(30分)-ショートカット取付-(道草60分)-阿世潟分岐-(60分)-歌が浜駐車場

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)20130706-大日尾根

赤:往路、青:復路


経過

7:30頃、歌が浜駐車場に到着。少し風が強く中禅寺湖に白波が立っていました。曇り。駐車場は空きが多い。 男体山。 IMGP0658社山方面。IMGP0660

7:45歩き開始。イタリア大使館別荘記念公園には少しですがクリンソウが咲いていました。 IMGP0662 IMGP0663そこからしばらく行くと山側に白い何かの群落が見えました。ギンリョウソウかなと近づいてみると薄ピンクで初めてみる植物でした。ショウキランだそうです。IMGP0668 IMGP0669 IMGP0674

カズラ性の白い花 IMGP0678

同じく白い花ですが、樹木です。IMGP0679

余談ですが、八丁出島の東側に民宿(半月荘)がありましたが、それは壊されて跡に別荘が建築中でした。

阿世潟に着きました。歌が浜から1時間です。民宿跡までは舗装されていますが、その先は未舗装。結構堪えます。特に、戻り。 IMGP0681

阿世潟からは狭い山道になります。 上野島です。いままで、湖岸から島を見たことがなかったので下りてみました。もう少し水位が下がると歩いて島に渡れそうです。釣り人がいました。 IMGP0684湖岸から男体山を見上げる 。IMGP0685

大日崎に着きました。少し食料を補給して標識裏から尾根に取り付きました。IMGP0686岩や木があるのでしっかり確保して上っていけます。 IMGP0690約5分で尾根に到達。狭い倒木の多い尾根です。 IMGP0693

取付から10分も立たないうちにシャクナゲが登場。標高1310m付近です。 IMGP0695

やがてシャクナゲが尾根全体を覆うようになります。まだ薄いので「こんなものか」と余裕綽々です。ただ、ザック脇に取り付けていたストックが邪魔になって手に持ちました。 IMGP0698シャクナゲの間にユニークな形の木がありました。この折り曲げが発生したとき、この木にはどのような事態が発生したのでしょうか。 IMGP0702すぐ藪は密になってきました。標高1330m付近です。 IMGP0703密藪を避けると尾根を少し外れかけました。この尾根は狭い尾根で迷うことはないのですが、藪を避けていくと尾根を下りてしまいます。ストックが邪魔になってきたので、分解してザックに押し込み、藪へ分け入りました。 IMGP0704標高1330m付近に地図には出てこない隠れた小ピークがあります。このあたりが一番の密藪だったのですが、「これから一体どのような試練が待ち受けているのだろう」と少し弱気になりかけた頃に、その小ピークを過ぎました。振り返ります。 IMGP0705

標高1340m辺りからはシャクナゲは少し薄くなって、尾根も広くなってきました。歩くのも随分と楽になりました。少し気分も晴れやかになってきます。 IMGP0706標高1420m辺りからは一気に尾根が広くなります。 IMGP0708シャクナゲも少なくなって、簡単に迂回できるようになったのですが、そうなると、シャクナゲに突進して「どんなもんだい」と、先程少し弱気になりかけたのが嘘のようです。 IMGP0711ショートカットルートとの合流地点が見えてきました。IMGP0713合流地点に到着です。合流地点は平らなピークで、先に大きなシャクナゲ株が見えています。 IMGP0715一端下って登り返すとP1557です。大日崎から80分。疲れました。カップヌードル・おにぎりの毎度同じのランチを食べました。スマートフォンがネットに繋がりました。天気予報を確認すると、14時頃に雨マークがでていました。予定ではその先まで行って眺望を楽しむつもりだったのですが、天気予報を口実に退却することにしました(本当は疲れていたのです)。
P1557から西南西に延びる大日尾根。そちらへ行くのは中止。 IMGP0717

退却ルートは阿世潟へのショートカットです。このルートを歩くのは初めてで楽しみにしていたのですが、ひたすら下る、変化の少ないルートでした。 先程大日崎から上ってきたピークを今度は南東に下ります。下りはじめにコンパスで方向を確認しましたが、樹間に阿世潟湖岸が見えるので、その方向に下ればルートを間違えることはありません。 IMGP0720すぐ、上野島方向への尾根が東北東方向に分岐します。最初はかなりのヤセ尾根です。いつかこの尾根も歩いて見ましょう。今度は紅葉の季節かシャクナゲの咲く頃がいいですね。 IMGP0721阿世潟方向に下ります。傾斜があるので、雨の時は滑りそうです。しかし、岩もシャクナゲもない尾根です。 湖岸ルートの木橋が見えてきました。 IMGP0725湖岸ルートから下りてきた尾根を振り返ります。写真では判りませんが、この先は結構な急斜面が続きます。しかし、判りやすいルートでした。 IMGP0726

阿世潟では少し道草をしました。 池田正夫氏の著作によると、このあたりには「夕暮れの宿」が有ったらしいです。その跡があるという記事には巡り会っていませんがその辺りを歩いてみようと最初から予定していました。「烏ヶ森の住人」さんのブログによるとこの沢は「丸杉の沢」というのだそうです。烏ヶ森の住人さんはこの沢から社山北西のコルにツメています。その時のルート図のコピーを持参しました。 丸杉の沢は最初は小さい岩が散乱していますが、次第に、岩は大きくなってきます。 IMGP0728人手で岩を取り除いたような場所がありました。断定はできませんが、修験の場所だったのかも知れません。石塔などは一切ありませんでした。 IMGP0729さらに奥に進むと。石積み遺構のように見える場所がありました。上は平らになっています。この先には行きませんでした。 IMGP0730もう一つの道草は阿世潟の分岐から西へ、南へと旋回しています。これは、三年前に山歩き始めた頃に、中禅寺湖南岸を歩いたのですが、そのときに、阿世潟分岐から直進してしまい迷い込んだ林道です。その時は、すぐミスルートに気付いて湖岸ルートに復帰したのですが、あの道を行けばどこに行ったのだろうとずっと気に掛かっていました。その確認です。しかし、あっけなく終わってしまいました。P1567方向に延びていると面白いのですが、阿世潟峠への山道方向へ延びていました。道の真ん中に岩が転がっていましたから利用はされていないのでしょう。

阿世潟で見た黄色い花。名前は調査中。 IMGP0735

 

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4 Responses to 2013年7月6日 大日崎から大日尾根へ

  1. たそがれオヤジ のコメント:

    こんばんは。ひさしぶりに、その筋ルートを歩かれましたね。
    私と同じ取り付きで、「どんなもんだい」とは大したことと思います。私なんざ、「二度とこんなところは」でした。
    早々に退却は、賢明かと思います。私もまた同じでしたでしょう。雨に打たれてまで、試練を受けるべくもないでしょう。ただ、その先、ちょっと登ると、別天地が開けていたことだけは付記させていただきます。
    ショートカットルートの詳細、なるほどなるほどと拝見いたしました。相応におもしろそうなルートでもありますね。いつか歩いてみたいと思っております。

    ところで、いつぞや、みつまんさんが記されていた日光足尾の沢名称地図、あれ、なかなかの力作ですよ。あれを私、刷りだして、機会がある毎に眺めております。沢の名前なんか、その筋の方しか、覚えられるものでもないじゃないですか。その点、紙の地図としてあると、なかなか重宝しますね。改めて、みつまんさんの功績にあやかり、御礼申し上げます。

    • mituman のコメント:

      コメントありがとうございます。密藪の間が短かったから何とか持ちこたえることができました。これを期に「高薙山へ」などは全く考えておりません。「なかなかの力作」とはありがとうございます。使って貰えると嬉しいです。Excelで作成してPDF出力したので、字が切れている所があったりして。いつか直します。

  2. みー猫 のコメント:

    こんにちわ、みつまんさん。
    はじめまして、みー猫と申します。自分のは御参考にならなかったでしょうが
    わざわざ、大日崎の末端から歩かれたのですね。
    自分が歩いたときはシャクナゲも脆弱な時期でしたけど、あまりに執拗な
    密ヤブにからめとられ、身動きが出来ず、後でむくろになって発見・・・・・なんて
    想像しながら漕いでおりました。また、ヤブが薄くなってきて安堵感というか、
    達成感というか・・・・・突破感を求めすぎないように注意しなくてはと
    思っております(笑)。お疲れ様でした。また寄らせてください。

    • mituman のコメント:

      コメントありがとうございました。返事が遅くなってしまいました。なぜか、スパム扱いになっていましたので気付くのが遅れました。すみません。
      「後でむくろになって発見」は避けたいですね。私はまだまだ新参者ですから、誰かの後追いで、ルートの様子が分かっているところでないと歩けません。今回の藪も密藪はそれほど長くは続かないと判っていたから歩けたのです。後、1時間続くか、2時間続くか判らないような所では早々に退散していたでしょう。
      先日、みー猫さんの歩かれた山部ルートもそのうち歩きたいと思っています。

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