2012年5月12日 細尾峠・三ノ宿山往復

修験者の道、三ノ宿山の尾根を歩こうと随分前から思っていたのですがやっと実現しました。計画としてはやしおの湯・三ノ宿山と細尾峠・三ノ宿山の2回を予定していたのですが、最初の計画はGWに雨のため中止としました。それで今回が初めての三ノ宿山になります。
天候に恵まれて楽しい歩きだったのですが、アップダウンが多く、傾斜もそれなりにあり、峠に戻ったときは大いに疲れていました。
アカヤシオは薬師岳から丸山までで見頃でした。ただ、本数は少ないですね。山がピンクに染まるとは言えないようです。シロヤシオは私の歩いたコースにはまったく咲いていませんでしたが、三ノ宿山の先に咲いていたそうです。他の春の花はあまり見られませんでした。花は後にまとめてあります。
単独の歩きですが、山では20人以上のハイカーに会いました。5-6人のグループが2組いました。それからするとほどほどに人気のコースといえそうです。
なお、地名などは池田正夫著「日光修験三峯五禅頂の道」を参考にしています。

ルート

ルート数値 距離11.1Km  標高差 (+1,341m, -1,341m)  所要時間 7時間00分(休憩込)

  細尾峠-(40分)-薬師岳-(50分)-ヒノキガター-(35分)-丸山-(25分)-大木戸山-(30分)-三ノ宿山-(30分)-大木戸山-(30分)-丸山-(35分)-ヒノキガター-(55分)-薬師岳-(30分)-細尾峠

ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)

  典型的な尾根歩きです。ルートを間違えそうな場所は少ないですが、大木戸山の先で左に曲がって急傾斜を下る地点が間違えやすいかも知れません。しかし、適度に支尾根が左に右に分岐するのでその都度地図で確認すると現在位置を的確に把握できるルートです。

経過

(細尾峠) 5時に自宅発。日光東照宮を過ぎてコンビニでおにぎりを買ってトイレを借りました。細尾峠を出発点とするときはおきまりの行動です。7時少し前に細尾峠着。すでに4台の車が駐まっていました。

天気は申し分なし。

 

(薬師岳まで)
歩き始めると、先を歩いている人が戻ってきました。アカヤシオの花が少ないので茶の木平の方へ行き先を変更したということです。確かに茶の木平方面にはピンクの花が見えていました。

崩壊地です。左に巻いて注意して進みます。

  薬師岳に上るには直登するルートと薬師の肩を廻るルートがありますが、昨秋歩いた感想では絶対直登ルートが歩きやすいと思います。ただ、直登ルートの傾斜はきついですが。
その分岐です。黄・赤のプレートは肩まわりのルートへ続きます。ここは左に直登します。踏み跡は直登がよく踏まれています。

 薬師岳に近づいてくると、アカヤシオが見られるようになりました。頂上少し手前に祠が2つあります。

薬師岳に到着です。アカヤシオの写真に時間がかかって予定より少し遅れました。

男体山・大真名子山・女峰山が見えます。女峰に薄く雲がかかっています。これから向かう尾根です。中央の高い山が大木戸山でしょう。その左手奥が三ノ宿山です。
足下の枯れ木に赤い虫がいました。気持ち悪い色です。盛んに動き廻っていました。名前は判りません。

(丸山まで)
アカヤシオの咲く尾根を進みます。ただ、アップダウンはかなりあります。
右手には樹間に夕日岳を望めます。
1221峰を過ぎてヒノキガターへ下りて行きます。
ヒノキガターです。南側は樹木がなく絶景です。
夕日岳がきれいに見えます。
壊れた祠でしょうか。
有名な金剛堂がならんでいます。ヒノキガターは狭いコルでした。

1159峰から北東は比較的なだらかな広めの尾根が続きます。太い古木が多くなります。
「丸山ダル」はこの辺りだろうと推察される地点です。
そこから下りた地点が「シモガター」と推察されるコルです。

丸山へは急傾斜を上っていきます。すこし石が目立ちます。
丸山に到着しました。
丸山からは北に尾根が延びています。

 (三ノ宿山まで)
丸山・大木戸山のあいだには「カモガター」が有るらしいのですがよく判りませんでした。野鳥の猟場とのことですが、その間のコルはどれも狭くて「猟場」という感じはしません。
大木戸山への登りも岩が多く急傾斜でした。

大木戸山に着きました。

大木戸山の先は北への眺望が開けます。霧降高原から赤薙・一里ヶ曽根・女峰山・小真名子・大真名子と続く稜線が見事です。手前の崩落地は痛々しいですね。もう少し東に目をやると、高原の山々が見えます。左の頂が鶏頂山、右の頂が釈迦ヶ岳のようです。

この眺望を楽しんですぐ、今回のルートで一番道を間違えやすい場所に着きます。大小松尾根の入口です。ここを直進すると林道へ下りてしまいます。多少踏み跡を見ることができますが、ここは左に折れてクマザサの道をまっすぐに下りなくてはなりません。左に曲がる箇所にはしっかりと赤テープが巻かれていますが、標識はありません。そういえばこの尾根には標識が無いような気がします。不要という事なのでしょうが、やたらと標識の目立つ山が多いのでこのようなルートは非常に新鮮に思えます。

大小松尾根に入らずに90度左に折れると、かなり急なクマザサの下りです。滑りそうになりますが注意してまっすぐに下りて行きます。
おりてきたコルが三ノ宿です。少し離れて2つの祠があります。

三ノ宿は南側の棚部にあったそうですが、かなり下りないと棚部はなさそうです。檜林の先にそれらしき場所が見えています。水場は北の斜面ということなのでかなり不便な場所だったようです。もちろん、修行ですから私たちの感じる「不便」を認識することはなかったのでしょうね。

三ノ宿からまた急な斜面を登ると三ノ宿山南のピークに着きます。ここからは南東方面に尾根が分岐しています。この尾根は一端林道に下りますがその先は六郎地山へ続きます。よく歩かれるのか赤テープも見えます。そちらへ引き込まれてはなりません。その尾根の分岐から1分で三ノ宿山へ到着です。
ここで、男性のハイカーと会いました。この男性とは丸山近くで会って軽く会話をしていたのですが、そのときは女性2人との3人グループでした。女性は細尾峠に向かって、男性はやしおの湯まで戻って車で細尾峠へ女性達を迎えに行くそうです。途中、大小松尾根分岐あたりで追い越されました。この男性急斜面を下りるのが速いこと、ストックも使わずに見事に下りて行きました。三ノ宿山で休んでいるところにやっと追いつきました。「やしおの湯まで行くのでしたら細尾峠まで送りますよ」と声を掛けていただき、一瞬そのご厚意にすがろうかと思いましたが、お断りしました。多分、同行させていただいたら山の楽しい話をたくさん聞くことができたでしょうからそれが残念でした。しかし、復路では疲れが募ってきて、あのご厚意に甘えて置けば良かったと何度も後悔することになりました。
三ノ宿山で軽い昼食をとって来た道を戻りました。
ルートは同じなのですが、足は次第に重くなり、上りになると途端に速度がゆっくりになってしまいましたが、なんとか往路とほぼ同じ時間で細尾峠に戻ることができました。往路では写真を撮ったり、地図でルート確認したりと足を止めることが多いのですが、帰りはひたすらあるくだけなので時間はそれほど変わらなくなります。

まとめ
今回はかなり疲れたが、細尾峠に戻ってから、15分ぐらい、足をマッサージしたり軽く歩いたりしました。今までの経験では今回ぐらい疲れた場合は数日ひどい痛みにやられたのですが今回は少なく、多少そのクールダウンの効果があったのではないかと思います。これからも続けないと思います。
薬師岳から丸山に向かっているときに、首筋で妙なかゆみを覚えました。その後は忘れていたのですが、夜入浴後見ると2カ所、虫さされの跡がありました。強烈な害虫ではなさそうですが気をつけた方がよさそうです。首をガードする方法をとりたいと思います。

今回見た花

細尾峠近くのミツバツツジ

崩落地近くの小さなスミレ。
崩落地近くのオオカメノキ。
薬師岳近くのアカヤシオ。

 

 

薬師岳から丸山へ。
 

 

 

 

 

ヒノキガターで1株だけですが、黄色い小さな花が。高さ2-3cmです。ミツバツチグリです。葉の形、花弁の形はそっくりなのですが、ミツバツチグリの花は5枚なのだそうです。じゃあこの6枚のこれは?。ネットで調べると6枚の変種もあるようだとか。ミツバツチグリということにしておきます。
実はこの写真を撮っているときにバランスを崩して南斜面に転がりそうになりました。

ヒノキガターでみた小さなスミレ。高さ2-3cmの小さなスミレです。この小さなスミレが狭い尾根に咲いていました。ハイカーに踏まれてしまうのではと心配しましたが、復路でもかわいい姿を見せてくれました。フモトスミレのようです。

今までみたスミレの中で一番のスミレだと思います。 

 花の大きさは1cmにも満たないのですが、アップしてみました。

 シモガターにはオオカメノキがありました。

 丸山手前でミツバツツジ。

 大木戸山手前でミツバツツジ。

尾根歩きは花の種類が少ないのが残念です。もちろんこれで種類も多かったら、私は計画通りに歩く事ができないでしょうね。

行き帰りの車中で聞いた落語メモ
圓生 居残り佐平次
これが本来の筋なのでしょうね。
いやになるほど上手いのだれど、居残りは志ん生のほうが楽しいなあ。

米朝 質屋蔵、高津の冨など

 

 

 

 

 

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