2011年11月13日 宝生山・氷室山・熊鷹山

紅葉時期の三滝・熊鷹山を訪れたいと計画を立てました。最初は、三滝から氷室山に上って..という計画だったのですが、氷室山への上りが林道(作原沢入線)工事の為に通行できなくなっているという情報があったので、念の為に佐野市の観光協会・農政課・林業経営課へ電話で確認をさせて頂きました。一般的にはタライ回しにされたという事でしょうが、それぞれの担当者の方は親切に対応して頂き非常に有り難く思いました。しかし、情報の集約をして、観光関係の問合せは観光協会で対応できれば良いと思うのですが、そういうシステムは難しいのでしょうか。
結局、三滝から宝生山に上り、それから氷室山・熊鷹山へ向かうことにしました。下りは白ハゲ尾根コースで下りてくるルートです。この春に白ハゲ沢コースで上って井戸尾根で三滝におりるルートで歩いていますが、上りと下りは初めてのコースに挑戦です。
三滝から宝生山に上るルートの詳細情報は少なかったので不安でしたが、迷う心配のないルートで距離も短いので苦労することはないだろうと思っていました。しかし、かなり疲れました。この疲労が後で脚の痛みを引き起こしたようです。白ハゲ尾根の下りもルートの把握に苦心しました。
しかし、紅葉も最後の輝きを残していましたし、いろいろな点でメリハリのある楽しい山歩きでした。
上り・下りでは誰にも会いませんでしたが、尾根では20人近くに会いました。
単独行です。
なお沢名などはこちらの情報を参照しています。

ルート

ルート数値 距離12.3Km  累積標高差 (+1,219m, -1,219m)  所要時間 7時間15分(休憩込)

  行程(あくまで私の気ままな歩きの結果です。)
  熊穴駐車地-(23分)-白ハゲ広場-(34分)-三滝上分岐-(5分)-氷室山分岐-(8分)-沢降下点-(55分)-宝生山取付点-(50分)-宝生山-(25分)-氷室山-(20分)-宝生山-(55分)-十二山-(31分)-熊鷹山-(25分)-西沢口分岐-(56分)-白ハゲ広場-(24分)-熊穴駐車地

 ルート図(国土地理院 承認番号 平22業使、第453号)

 今回は、新旧2つのGarminを持参しました。2つのトラックデータを比較して驚きました。
旧型(eTrex VentureHC)は 三滝までのデータがあまりにも地図とかけ離れたものでした。
新型(eTrex30) は三滝から北の沢沿いのデータが大幅に東にずれていました。それと宝生山を2回通過しているのですが、2回目が大幅に北にずれていました。
それで、基本的には旧型のデータを使い三滝までは新型のデータで置き換えました。白ハゲ口から熊穴までの戻りデータは地図にプロットしていません。谷ではGPSは当てにならないと云うことですね。

 経過

(熊穴橋まで)
  6時前に家を出発。途中、「道の駅どまんなかたぬま」でトイレを借りました。ここで携帯電話を忘れたことに気づき公衆電話で妻に連絡しました。西沢口では2台の駐車がありました。随分と早くから歩いている人がいるものです。7:25熊穴駐車地に到着。先客が1台有りました。絶対一番乗りと思っていたのですが、先を越されました。この車の方には尾根で遭遇しました。準備をして7:40歩き開始。
熊穴駐車場から西側の山を見上げます。黄色基調ですが紅葉真っ盛りです。

熊穴駐車地。

(三滝上分岐まで)
林道は落ち葉だらけでした。車は進入禁止です。春にはこの奥まで入っている車がありましたが、今回はありませんでした。これではスリップしそうです。
紅葉を見ながらの林道歩きです。工事中の林道も見えました。

約20分で白ハゲ口に到着。春にはあったトイレが撤去されていました。使用禁止でしたから修理して貰えたら嬉しかったのですが、維持が難しいのでしょうね。
 ここからは、遊歩道というより登山道です。ハイキングコースと考えていると危険です。
 古い木橋をとおり、狭い道を沢に沿って進みます。落ち葉の多い季節なので、滑らないようにゆっくりと足下を確認しながら進みました。木橋で沢を渡ると三滝山コースと川コースの分岐に到着しました。計画では川コースを進む予定だったのですが、少しでも楽をするために山コースへ変更しました。杉林の山道を進みます。
 5分で、白ハゲ沢コースの分岐になります。
 標識には「沢コース」の名前はありませんが、沢沿いに直進するのが沢コースです。今年の春に歩きましたが、最初の15分ぐらいが谷へ滑り落ちそうな道で難関でした。沢コース方面の写真です。
 山コースは九十九折りで斜面を登っていきます。
  注意しなくてはならないのは折れるときです。踏み跡が先に続いていても、木で「通せんぼ」しているときは直進するのか折れるのかよく確認した方が良さそうです。私は1カ所「通せんぼ」を跨いで直進してしまいました。すぐ気づいて戻りましたが。

九十九折りが終わると小さな尾根を跨いで三滝の方面に下りて行きます。まず朽ちた橋を渡る必要があります。右へ(谷側です)滑落しないように山側の木の根に掴まりながら進みました。
 三滝に下りる分岐です。三滝には、炭焼き跡、滝展望台を経由して下りて行くのですが、今日は宝生山方面へ進みます。

(宝生山上り口まで
すぐ「滑落注意」の標識があって、トラロープが張ってある箇所を通ります。確かに道が一部崩れていて谷に滑落しそうでした。
 この辺りから樹間に林道の工事現場が見えてきました。灰色の部分がコンクリートで固めた斜面のようです。工事はすでに随分と谷の奥まで進んでいます。
 すぐ井戸尾根分岐に到着します。 熊鷹山方面を見ます。春はアカヤシオを見ながらこちらから下りてきました。
 今回は宝生山へ向かうのでこの分岐を下りぎみに直進します。進行方向を見ます。
 分岐から10分ほどで沢に下りてきました。朽ちかけた橋で沢を渡るのが正規の道なのでしょうが、平衡感覚に乏しい私は、橋が怖いので、川幅の狭くなったところを渡りました。
私が渡った場所です。短足の私では大股でも越せませんが軽くジャンプすれば越せました。

ここからは沢に沿って奥へ進んでいきます。道は落ち葉が深く積もっていてよく判りません。歩き安い場所を選んで左岸を歩いたり、右岸に渡ったりします。川幅は狭いので徒渉できる場所はたくさんありました。また、沢出合がいくつかありますが、基本的に左岸(東側)の奥へ進んでいけば大丈夫でした。東からの支流はごく小さいものしかありません。
 井戸沢出合いです。このようは標識が残っていました。
井戸沢を正面から見ます。
 ロープの張られている場所に着きました。何の為のロープなのかよく判りませんでした。手前を右岸に渡って進みました。この辺りには両岸にテープがあることがあってどちらを進めば良いのかよく判りません。歩き安い場所を探して歩くようです。落ち葉が厚く堆積して腐葉土のようになっているのですが、一部に深く足を取られる場所もあります。
 立石沢出合いに到着しました。また右に進みます。
歩きづらい場所がありました。左岸を歩いてきたのですが、ここでは左岸を歩くしかありません。腐葉土の堆積した道が崩れそうでした。
 ここで、右岸に渡ります。この谷では左岸よりも右岸の方が落ち葉の堆積が薄いので歩き安くなっています。

こんな標識がありました。左から沢が合流するがまっすぐ進めということでしょう。 沢右岸を進むと、岩苔沢の出合いに到着しました。ここも右側の沢へ進むのですが、どちらへ進めば良いか迷います。
よく見ると木に張り付いたプレートがこちらへおいでよと呼んでいます。これで、右の沢へ進めば良いことに気づきます(実際は地図で確認済みの事ですが)。
右の谷を進むとすぐ通行禁止になります。
 林道工事の為に通行禁止になっているのでしょうが、宝生山に上るにはもう少し先まで行かねばなりません。まことに申し訳ないのですが、少し先まで進ませて頂きました。
すぐ先で木橋が壊れていました。この9月の大雨で壊れたのでしょう。この橋は無くても問題はありませんでした。
 宝生山の登り口に着きました。林道工事が無ければ右の沢を進んで氷室山に向かうのでしょうが今日は左に進みます。ここで少し休憩しました。足をマッサージして、梅しばを食べてカリウムを補給しました。

(宝生山まで)
ここから宝生山までは地図ではすぐです。30分の計画でしたが実際は約50分かかりました。今回の山歩きのメインイベントでした。岩が待ち構えています。
 最初、私は左に巻いて進もうと思いました。しかし左に回ると踏み跡もなく尾根へはかなりの傾斜です。仕方なく、右に回ることにしました。踏み跡はよく判りませんでしたが、少し上るとテープとペンキマークで歓迎してくれました。写真ではよく判りませんがかなりの傾斜です。当然、踏み跡もよく判りません。しかし、上れることはマークが証明してくれているので、木の枝に掴まりながら先に進みました。
 少し上ると、紅葉の先に工事中の林道が見えました。林道よりも高い位置に上ったようです。

急傾斜ですが、鹿の糞らしきものが落ちています。 尾根上に岩がたくさんでてきました。岩は三点確保という面では非常に有り難かったです。もちろん直登するか巻くかは都度考えねばなりませんでしたが。巻く方が尾根から転落するような気がして怖かったので、できるだけ直登しました。

岩の多い尾根を過ぎると、急に傾斜はなだらかになって、数分で宝生山に着きました。
三角点もありました。
 宝生山山頂でしばらく休みました。宝生山への上りは正直疲れました。特に岩が出てくるまでの間は足場が不安定で、時間を掛けてゆっくりと歩を進めました。

(氷室山から熊鷹山まで)
 宝生山からは私の大好きな尾根歩きです。
 この尾根で、男性登山者に会いました。話を聞くと私と同じルートで歩いているようです。三滝からの歩きで、新しい踏み跡があることは気づいていました。私の約30分前を歩いていたようです。熊穴駐車地の先客でした。帰りも宝生山から下りようと考えていたがやめようと思うと話していました。私も同感だと告げました。その男性には氷室山には3つの山があることとその位置を教えてもらいました。教えてもらわなかったら少なくともそのうちの1つは訪れることなくやり過ごしていたと思います。
この先にこんなプレートがあります。第一の氷室山はこのプレートを無視して尾根を直進します。
 直進する分岐にはこんな石柱が立っていましたが、字は読めませんでした。
 そこから2分で最初の氷室山です。祠があります。
 この山の先にも道がありました。林道工事がなければこちらから上ってきたのかもしれません。
 石柱のあった場所まで戻って、北方向に進みます。黒石坂への分岐があります。
 この先に袈裟丸山が望める場所がありました。
少し移動すると赤城も望めました。
 氷室神社に到着です。第2の氷室山はこの上です。
 栃木百名山の氷室山へ到着です。
 この氷室山をすぐ北にも氷室山があると教えて頂いていたのでそちらにも寄ってみました。数分で第三の氷室山に到着です。見た目にはこちらの方が高いように思えます。GPS数値でも8m高くなっていました。
 この氷室山の先にも山道は続きます。椀名条山・地蔵岳(粕尾)までのルートも歩いてみたいものです。
 氷室山を見た後は、尾根を南に進んで、宝生山を通過して、その先で昼食にしました。
そこからは、南東方面に尾根が伸びていてテープもかなり付いていました。地図で確認すると、岩苔沢に下りる尾根のようです。このルートもいつか歩いてみたいものです。

昼食後、十二山に向かって尾根を進みました。尾根には少ないですがきれいな紅葉が残っていました。実際には尾根の少し南側を進むことが多かったです。いくつかあるピークも北や南に巻くようになっていました。
 途中眺望が開ける場所がありました。袈裟丸山です。
その右手には皇海山も見えます。
さらに右手には、錫ヶ岳、そして白っぽくて木に隠れそうなのが白根山です。
手前の山々もきれいですね。
少し進むと樹間に男体山が見えました。
十二山に到着です。随分と時間がかかりました。十二山へは直登せずにルートに従って、根本山方面に一端西に廻ってから上りました。
 十二山では中年男性がたばこをふかして休憩していました。きちんと携帯灰皿を使っていましたが、火事にならないかと心配になります。「この山は標識が整備されていないね。埼玉の山はきちんと整備されているよ」と話していました。そうなのでしょうか。
当初の予定では、足の調子がよければ茶立尾根にある石祠を見てこようと考えていました。しかし、十二山を過ぎたあたりで、左足の膝裏に違和感を感じ始めていましたので、行くのはやめました。茶立尾根に下る場所にある目印になる木です。他のサイトでも紹介されていました。茶立尾根は最初は急な下りになっていました。その先は東に緩やかに伸びています。

熊鷹山に到着しました。山頂では5-6人のグループが休んで居ました。

三角点もありました。文字は良く読めませんでした。
 熊鷹山名物の展望台からの眺めを期待して来たのですが、残念なことに靄があってすっきりした眺望はできませんでした。
赤城。

袈裟丸山。
日光連山。中央やや右よりは男体山と思うのですが。
 工事が進む林道です。
 西側では杉林が伐採されていました。後はどうするのでしょうか。

(白ハゲ口まで)
白ハゲ尾根は初めてなのです慎重に進みました。西沢口の分岐までは歩き安い尾根道です。
西沢口への分岐です。
 西沢口ルートは良く踏まれたわかりやすそうな道ですが、白ハゲ尾根は踏み跡が不明瞭で道を迷いそうです。基本的には左に白ハゲ沢を見ながら主尾根を外さずに下りて行けば良いのですが。特に最初の20分くらいは、左に誘い込まれそうな支尾根があり十分な注意が必要です。おまけに最初はテープもまばらで、尾根もなだらかですから一層ルートを間違えそうになります。

20分ぐらい進むと右手が杉林になります。しばらくは右に杉をみながら歩けば尾根を外すことはありません。なぜかこの辺りからはテープも増えてきました。   尾根の最後は急な下りになります。杉林を分かれて少し左に折れます。
 急な下りの先に東屋の屋根が見えてきました。

白ハゲ口の東屋の裏の斜面に下りてきました。

熊鷹山では十分足をマッサージしてから出発しましたが、残念な事に白ハゲ尾根では痛みが出てきてしまいました。尾根上ではそれ程では無かったのですが、白ハゲ口から駐車地までの林道歩きの時に時々痛みではないのですが、ガクッとくるような現象がありました。今日は、宝生山への上りで疲れていたのに、尾根を快調に歩きすぎたのが原因ではないかと思います。もう少しゆっくりと歩くべきでした。
熊穴に到着です。朝一番乗りの車はもう有りませんでした。無事山を下りられたようです。

(まとめ)
今回は初めてのコースで上り下りをしましたが、熊鷹山周辺には私でも上れそうな尾根や沢が他にもありそうです。来年の楽しみになりそうです。

(紅葉)
今日の歩きでは紅葉を楽しむこともできました。
宝生山への上りで。

宝生山~氷室山

(宝生山~熊鷹山)


(熊鷹山~白ハゲ口)

 終わり。

カテゴリー: 安蘇 パーマリンク

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